美しき凶器 (光文社文庫 ひ 6-7)

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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334723682

感想・レビュー・書評

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  • 何と、30年も前の作品。

    山中湖の別荘地帯で火災が起こり、男性の焼死体が発見された。
    被害者は、仙堂之則、56歳。
    仙堂は、火災が起きる前に、殺害されていた。

    その日の夕方、別荘の倉庫を確認に行った、若い巡査の死体が発見された。

    捜索の結果、別荘事件の犯人を追って行く人物の存在が明らかに。
    その人物は、身長が190センチもある、外国女性と判明。

    その後、かって、スポーツ界で活躍した、安生拓馬と丹羽潤也が相次いで、殺害される。

    安生と丹羽と仙堂の関係が、洗い出されるが。

    より高く飛ぶため、より速く走る為、より重い物を持ち上げる為、悪魔に魂を売り渡す、スポーツ選手たち。
    薬に力を借りて作り出した記録は、所詮、自分自身の記録では、あり得ない。

    この作品が世に出て30年。
    昨今は、SDGs問題が取り沙汰され、スポーツ界では、男性の体力を持った上で、女性種目に出場する選手も出始め、最早、スポーツ界も、様変わりしつつあるのだろうか。

  • 決して明かせない過去を葬るため、秘密を知る男を殺害した、4人のスポーツ選手たち。
    ところが、毒蜘蛛のような女に狙われて……。

    サスペンス。

    怪物のような女にロックオンされる、恐怖。
    規格外の強さに、無力感がある。

    ひたすら追われるサスペンスだけれど、悲哀のあるラストで、切なかった。

  • ドーピング問題をめぐっての殺人と復讐劇、プラス女の執念(*_*)
    サイボーグの超人的身体能力を持った長身女が、脅威的な力で次々と邪魔者をやっつけてしまうので、スピード感があって飽きなかったです
    そして彼女の行動は描かれているが心情や言葉が少ないので、彼女自身がミステリーな存在になります
    しかし最後発した一言が切なく、彼女を少し理解出来た様な気がする、かなあ?
    まあ、なんといっても翔子
    あなたが誰よりも怖かった!(◎_◎;)

  • 東野圭吾さんの本は、とにかく速い。
    何というか、スピード感がある。
    展開が早く、物語がどんどん進むのが魅力の一つだと思う。
    この作品も、1日かからずあっという間に読み終えてしまった。

    内容は現実離れしていたが、読み物としてはとても楽しめる作品だと思う。

    結末はある程度予想できてしまったかなぁ?(^-^;

  • 巨大な女、ずっと恐ろしいと思って読み進めてたけど最後の最後で可哀想だと思った。きっと仙道を愛していたんだろうな、と。何度も赤ちゃんを身籠ったのに産めなかったから小夜子のお腹の子に反応したのかな。

  • 舞台が以前住んでいた三鷹周辺ということもあり、懐かしさとともに地理感を楽しみながら読了。
    犯人と刑事の距離感が縮まる緊張感はなんとも言えず、ページ数の割には読み進めてしまった。

    個人的には!マッチョ女性が競技用の槍持ちで迫って来たら、見ただけで腰抜かすと思う。

  • 2020年東京オリンピック開催が決まったこのタイミングでたまたま読んだけど、ドーピングを主とした肉体改造がすさまじい作品。

    女性で190cm超、超人的な身体能力を持つタランチュラ。血液ドーピングは「サクリファイス」で知ったけど、妊娠期ドーピング怖…。成分献血くらいじゃ影響はないんだろうけど。

    東野圭吾さんの作品にしては荒っぽいというかアクションに頼りすぎかなぁ。

  • 面白かった。
    隠したい過去がある4人と、その過去に関係する殺人鬼が4人を襲っていく。
    物語が進むに連れて4人の行動・心情の変化、また殺人鬼の目的遂行のための変わらない姿勢が特に印象に残った。
    また最後の展開がめちゃくちゃ面白い。

  • 誰に対してもあんまり感情移入できなかったー。
    スポーツ界ではタブーな内容。

    タランチュラな娘が恐怖。
    ハラハラする追走サスペンスやったのは間違いなし!

    ただ、最後の一言があるはずなら殺人は犯さんはずなんやけどなー。無念すぎる。

  • ラストは寂しいもの哀しい感じ。それまではうーん。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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