刹那に似てせつなく (光文社文庫 ゆ 3-2)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334736132

感想・レビュー・書評

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  • 書店のPOPを見て気になって読んでみました。
    序盤に復讐を果たした2人の逃亡劇。
    2人が復讐を行った理由。生き様。事件。そして結末。
    かなり切ない物語でした。
    唯川恵さんは恋愛モノを書かれるイメージでしたが。
    ここにあるのは迫真のサスペンス。
    心に残る作品でした。

  • 唯川先生も後書きにて書かれていましたが、ハードボイルドだ・・・女のハードボイルドだ・・・。
    ただの男女の恋愛観だけじゃなく、人間の陰惨さも余すことなく書いているのが流石だなあ・・・。
    何よりロ○コンは万死に値する。右京さんも言っています。

  • あらすじはさらっと読みましたが、タイトルと唯川恵さんの作品ということで、恋愛小説だと思いながら読み始めました
    途中で表紙を見てもう一度作者を確認したくらい

    内容は重めだし、気軽に読めるとも違うけど、スピード感があって読みやすかったです

  • これは当たりだ。面白かった。
    最初から鷲掴みにされたな。
    表現がツボにはまるんだよね~。
    で、感情移入が出来てしまう。

    最後は泣けてきたよ。

  • 殺人の動機が小出しにされ、次が読みたくなって引き込まれる。
    現実的にはこの結末なんだろうが、できれば2人とも逃げ切って欲しかったなぁ…ましてや死んでしまうなんて…
    助かったことを期待しよう。

  • 舞台は藤森産業の副社長室。いきなり、掃除婦・並木響子による凄惨な殺人から始まる。
    掃除婦として藤森産業に入り込んで副社長の就任パーティを控えた藤森佑介を手にかけたのだ。
    これで3年間持ち続けた恨みを果たしたと現場で脱力する響子に救いの手が差し伸べられた。
    道田ユミ・19歳。響子同様に佑介に恨みを持って乗り込んできたのだった。
    彼女もまた殺人を犯したのちの来訪だった。なりゆきで二人の殺人犯が共に逃走するはめになる。

    初めて読みました!唯川さんのダークな世界。まるでハードボイルド。
    OLの日常とか恋愛とかを多くモチーフにする唯川さんの作品とはとても思えないけど色々考えさせられた。
    この話は殺人犯として指名手配された響子とユミの殺害に至るまでの動機を織り交ぜながら
    二人の緊迫した逃走劇を追ってゆく構成になっているのだが、読み進めるほど「せつなさ」が増してゆく。
    じゃぱゆきさんの子として生まれたユミの苦労や不運。
    響子の娘・可菜に降りかかった悲しい事実に胸が痛む。
    特に響子の娘のことはやはり自分自身に重ねてしまうのだろう、、、やりきれなくなる。
    後半の逃走資金を確保しようと響子が無謀にも奔走し、それを待つユミの姿が『走れメロス』を彷彿とさせた。
    まぁ、あの話のような潔さは全くないのだけどシチュエイション的に(・。・;

  • 面白かった。引き込まれた。なかなかうまくはいかないものだ。どんな罪でも、罪は罪として償うものなのだと思った。

  • ん? 誰の作品?
    本を開いて数頁でそう思った作品。
    唯川先生のファンの私がびっくりした。

    今まで恋愛一筋だと思ってた作風が、一編。息を呑むサスペンスになっていました。
    内容はとても面白かったです。
    伏線の張り方とか、視点を変えて少しずつ謎が解けていく様子とかがすごく上手かった。
    さすがだ!
    だけど、やっぱりラストが・・。
    テーマがテーマだけに悲しいストーリーに出来上がっています。

  • 引き続き唯川作品。
    「いつもみたくOLの恋愛小説だろうな」という感じで手に取った1冊。
    ところが!!
    全く唯川さんらしくないストーリ設定でびっくりしました。
    思わず表紙見て作者確認してみたり…w
    とにかく全てが唯川さんらしくない1冊でした!
    でもかなり面白いです!!
    片平なぎさと蒼井優によってドラマ化された作品らしいです。

    唯川恵さん初のサスペンス。
    今回の主人公はOLではありません。
    復讐劇をなしとげた殺人犯です。
    設定がすごく細かくて次が気になるので一気に読みました。
    内容がとにかく盛りだくさん。
    性犯罪、シングルマザー、不法侵入、外国人労働者、中絶…などなど。
    本当に切ないです。
    最後は感動して涙堪えるのが大変でした。
    表現はグロかったり、むごいシーンもあります。
    でも女性なら読んで欲しいと思う1冊でした。

    正直唯川作品飽きてきな~と思っていた矢先にこの本を読みました。
    異色すぎる作風に驚きが隠せなかったです。
    でも良い意味で期待を裏切ってくれて、私的には唯川作品の中でもかなりの上位にランクインです。




    「人を信じるって、気持ちのいいことだね。もっと早く、そのことに気づいていればよかったのにね」

  • 唯川本にしては珍しいストーリー。でも所謂男女本唯川を読み過ぎて飽きもあったので選んだ一冊。女性目線のミステリー(?)なんでしょうか。主人公二人の過去が酷くて酷くて。。。女性が書くとよりエグイ気がしました。イブの憂鬱のラストが凄く前向きだったのに比べてズドーンというラスト。ちょっと気の毒です。090216読了

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