喰いたい放題 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 118
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740559

作品紹介・あらすじ

私のこれまでの五十年を通じて、一番印象に残っているのは、敗戦前後の飢餓時代に、たまに口にすることのできた銀シャリだった(「あとがき」より)。そう書く著者が喰べ物について心がけている唯一のことは、米とか、味噌とか、豆腐とか、日常茶飯の物をこそ吟味すること。豪快無比な人生を味わい深く彩る食の数々。口腹の悦びに満ちた名エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  •  食に関するエッセー集。
     戦中戦後の食糧難を体験している著者だけに、食に関する心がけは「米とか、味噌とか、豆腐とか、日常茶飯の物をこそ吟味すること」だそうだ。
     けっして食通という訳でもなく、かといって「セレブが嗜むような高級料理は、だめ! 庶民のための安い料理がやはり最高!」といった、よくある杓子定規的な態度もない。
     安いものから、高級なものまで、きちんと「著者の舌」で味わった内容を正直に書いてくれている。
     食事だけでなく、食にまるわること、例えば職人肌の料理人であるとか、一緒に食事をした美人女優さんであるとか、ちょっと不思議な友人の話であるとか、そういった事柄が本当に味わい深く書かれている。
     この人の著作を読むと(それが例え「狂人日記」のような小説だったとしても)、いつも「ああ、是非お会いして、お酒でも飲みたかったなぁ」と本気で思う。
     特に著者の人柄が全面に押し出されてくる、当書のようなエッセー集を読むと、たまらなくお会いしたくなる。
     既に鬼門に入られてしまっていることが、本当に残念だし、生前のうちに彼のファンになれなかった自分を恨んでみたりもする。

  • そうそう、ふと思いついたけど、浅田次郎さん、と似ているね。底のほうに温かさが流れてて、え?と思わされる逆転の発想で、それでいて決まったように最後には安心する。ね。

  • グルメ本とは違うし,随筆かというとそうとも言い切れない。いわゆる食通とは違う,色川さん(阿佐田哲也)の楽しみ方や感じ方がよく分かる一冊。こういう食の楽しみ方ができるようにはなれないだろうな。

  • 気楽に読むのに最高。現存する店もいくつかあって楽しい。ものを喰うということに対する著者の姿勢に共感。手元に置いといて数年に一度読み返すだろうな。古びないよね、この手のエッセイは。

  • 色川武大の好物「ふりかけ」には…ぷっ!

  • どれもめちゃめちゃおいしそう。
    高級なものとかひねてるようなものじゃなくて素朴で安価なものばかりだけど色川氏の「喰いたい」意思の強さがにじみ出て来てる。

  • 武田百合子のエッセイで名前が出てきた人、
    そして佐藤愛子のエッセイにも登場。
    この本の中にはいろいろな食べ物が出てくるけど
    梅むらの豆かんとショコラティエ・エリカのチョコレートを
    食べに行きたいなと思った。
    でも動けないほど食べ続ける姿は…飽食の罪?

  • テレビで毎日毎日飽きずに「これが美味い」だの「あれは別格」だのと、どうでも良いような食い物にどうでも良いような芸人がどうでも良いコメントを垂れ流しているが、そういうものではない。

    食欲を刺激されたりするよりも、もっと他の部分を刺激される。

  • 『この喰べ物は、普通の基準ならば何点、とそこらへんから離れずに居たい。ものを喰べるのに初心というのはおかしいが、妙にハネあがらずに、日常の喰べ物を大切にしていきたい。
    そうしてときたま、夢のようにおいしいものを喰べたい。』

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