探偵小説の風景 上: トラフィック・コレクション (光文社文庫 み 19-33)

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制作 : ミステリー文学資料館 
  • 光文社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334745905

感想・レビュー・書評

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  • トラベルミステリーin探偵小説
    戦前の各交通期間の解説なども親切。
    有名作家とマイナー作家のバランスも〇

  • 戦前に発表された「乗り物」が登場するミステリばかり15編を収めたアンソロジー。

    鉄道、乗り合いバス、円タク、汽船やモーターボートなどさまざまな「乗り物」がさまざまなぐあいに登場するが、1905年前後に生まれた作家たち(個人的には日本のモダニズムをもっともよく体現している世代と思われる人々)の作品では、それ以前の作家たちの作品のそれとちがい、明らかに「都市」(あるいは「現代」と言ってもいいかもしれない)を描写する上での重要なモチーフになっている点が見逃せない。

    作品の完成度、風合いはさまざまだが、そうした視点から読んでゆくと時代の移り変わりを感じさせる、なかなかに興味深いアンソロジーといえそう。

  • とてつもなく胸が締め付けられるような切ない話しがあったり、思わず笑みがもれるような話しがあったりと実に多種多様な結末の短編が収められている。どれも発表された時期は戦後間もない頃なので、漢字が多く、それも今とは異なっていたり、今の都バスやJRも当時の名称なので電車に詳しくない私は?と思いつつも、場面の場所からどの路線なのか想像して読んでいけた。
    今でも読み継がれている他の戦前戦後の作品同様、書かれた時代は古いけど、内容的には現代でも十分楽しめる。単なるミステリーなんだろうけど、文章が安っぽくないんだよね。

  • (収録作品)途上の犯人(浜尾四郎)/急行十三時間(甲賀三郎)/颱風圏(曾我明)/彼の失敗(井田敏行)/髭(佐々木味津三)/少年と一万円(山本禾太郎)/視線(本田緒生)/目撃者(戸田巽)/乗合自動車(川田功)/秘められたる挿話(松本泰)/青バスの女(辰野九紫)/その暴風雨(城昌幸)/父を失う話(渡辺温)/酒壜の中の手記(水谷準)/首吊船(横溝正史)

  • 買ってしまった。

    旅に出なければ!!

    新幹線の中で読んだ。
    この時代の探偵小説って謎がない!
    分かっちゃいるけど……
    でも、好きなんだよ。
    横溝がやっぱり一番エンタメ。
    でも、瀬戸の小島で……的話かと思いきや東京ど真ん中の話でした。
    恐喝者の話はおもしろかったなぁ。

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著者プロフィール

1896-1935。推理小説作家。検事、弁護士、貴族院議員、子爵。主な作品に、「殺された天一坊」「博士邸の殺人事件」「殺人鬼」などがある。

「2017年 『鉄鎖殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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