ひやかし (光文社文庫 な 35-2 光文社時代小説文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334767440

感想・レビュー・書評

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  • 家の為、男の為に我が身を売った女達が、
    吉原の遊女の「矜持」と「張り」を見せる、短編5篇。

  • ちくしょう、かっこいいったらありゃしない。

  • 吉原を舞台にした短編小説。
    着物始末シリーズが好きで、中島要さんの小説はよく読みますが、市中が舞台の話よりも人の描写が生々しくて面白かったです。
    着物始末に出てくる女性は、みんなどこか精神面が女の子してる感じがあって、それが可愛げだったんですけど、吉原女郎が主役だとさすがに年齢より大人びて、達観してる感じですね。
    菱田屋の朝霧の章は、朝霧花魁の伊織に向けた啖呵がカッコ良く、結果馴染みになった田丸屋に落籍されるのかと思いきや、最後には伸太郎を忘れられない女の部分を見せていて、結末が書かれてはなかったけど、年季明けに結ばれるといいなと思います。
    読み切りでちょうどいい、でも一章毎に物語がくっきりしていて面白いです。

  • 適度にリアルで適度に夢のある吉原もの。
    江戸中期〜幕末にかけてゆっくりと動いていく色街の風情ある短編集。
    解説にあるとおり、2話目の朝霧の啖呵が本当に格好いい。

  • 女郎にも事情があるけど、お客の側にも色んな事情があるよね。

  • 2018/9/21
    芸者の次は遊女。
    朝霧と伸太郎がどうか一緒になれますように。
    おみねはどうなったんだろう?
    最後帰って来たようでよかった。
    ちょっと怖くて先に結果を見てから読んだ。
    この部門苦手でぶちぶちとした感想しかでてこない。

  • 吉原の遊女たちの短編集

    素見(ひやかし)
    色男(いろおとこ)
    泣声(なきごえ)
    真贋(しんがん)
    夜明(よあけ)

  •  吉原に売られた女たちの話と、言っても まだ16・17才の女の子たち 恋をしたり だまされたりだましたりだけじゃない! 
     親の都合で吉原にいるのに…
    親の借金を背負って吉原にいるのに お金を借りにきたりする(怒)
    「素見」は泣けました。
    『自分だけ宿命から逃れるわけにもいかぬ』って、
    え~~~ん(;;)
    よかったです。

  • 吉原を舞台とした短編集
    人情噺といわけでもないけど、どれもよい話だった
    中でも、朝霧花魁が若侍に切る啖呵とか、結局最後まで情夫を待つと決めた女郎の話とか

  • 文章が好き…!!短編がいくつも入っていて、中でもタイトルになった「ひやかし」が良かった。最後の一文にやられた。あれこそが遊女なんだろうなあ

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著者プロフィール

早稲田大学教育学部(講談社文庫初期の傑作『古典落語』を編んだ興津要のゼミ)卒業。横浜在住。2007年、第2回小説NON短編時代小説賞で「寝姿指南」が最終候補になり、08年、「素見」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた初長編『刀圭』と、受賞作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。祥伝社文庫既刊に『江戸の茶碗』『酒が仇と思えども』。著書に「着物始末暦」「大江戸少女カゲキ団」シリーズ、『うき世櫛』『御徒の女』『神奈川宿 雷屋』などがある。

「2022年 『吉原と外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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