とんちんかん: あやかし同心捕物控 (光文社文庫 し 44-7 光文社時代小説文庫 あやかし同心捕物控)
- 光文社 (2018年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334777760
感想・レビュー・書評
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今回もとっても面白かった。ストーリーもしっかりしている上に行く笑える面白さもあり、登場人物のキャラ立ちも申し分ない。早く次の巻が出てほしい!
のっぺらの千さんのとなりにいつもいる伊助の台詞は、現代の差別意識を振りかざす人に聞いてほしい。
千さんを取り巻くレギュラーたちも大好きなので、ちゃんとその人たちのことも話にでで来るのが嬉しい。また、お話にゲスト的に出てくる登場人物も愛嬌あり、哀愁ありで申し分ないです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ3作目。やっぱり面白い!千太郎が男前過ぎる!(顔はないけど)【とんちんかん】お金を盗んだと突き出された娘の身の回りには不思議な事が次々と起こっていて…唯一の解決策とはいえ、最後はお金で片付けたのが少しモヤモヤ。【憑き物】殺された男が今際の際に千太郎の手首を握りしめ一言、言い残した。その手首がやがて腫れてきて…1作目はあやかしと人間の情に、2作目は親子の情にホロリ。初さんに叱られる千太郎が面白かった。
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お駒の痛々しいまでのまっとうさの理由に胸がしめつけられました。子どもなりの必死さを汲み取ってくれる大人に出会えたことが本当によかった。
シリーズ3冊目ですが同じパターンが続くので変化が欲しいところではあります。
このシリーズののほほんとしたのんきなところが個人的にはすきなので続巻があるといいのですが……。 -
【収録作品】第一話 とんちんかん/第二話 憑き物
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のっぺら同心の第三弾。
狸にのっぺらに化けさせ、顔が似てるから親戚だと言い張り、
河童が何度も溺れかけたり、
人面瘡が上司に悪態突いたり、
とやりたい放題。
相変わらず、面白かった。
やっぱりのっぺらぼうがらみのところが面白い。
江戸ではのっぺらぼうは見世物にもならないとか、
のっぺらぼうは祟ると言い出したりとか、
わざわざ紙を取り替えて間を取ったり、
ただでさえ紙と筆がないと話が通じないのに、
絵のヘタな判じ物で得意げになったりと、
いや半分ぐらいは旦那のキャラクターなのかも。
人買いに売られた娘と河童、
殺されて人面瘡になってしまった男と娘、
どちらの話も根っこのところが、ちょっとじんとした。
でも一番のツボは、
最後に下っ引きの伊助が、
のっぺらぼうのだんなは神通力があるんじゃなくて、
地道に調べて走り回っているんだと話すところかな。 -
待ってました!
もう続編出ないのかと思ってだので、嬉しい限り。
最初の話はとにかくお駒が、良いコでそれに尽きる感じ。
このシリーズにあるのっぺら千太郎の面白さがなく、物足りない。
次の話で本領発揮!という感じで、切ないのに可笑しいというこのシリーズの醍醐味を味わえて面白かった。