- Amazon.co.jp ・本 (621ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334790653
感想・レビュー・書評
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600ページ超の長編。荻原さんらしくない冗長さでなかなか先に進めなかったが、残り200ページを切ってからは好テンポでラストまで一気。原発事故や海外派兵の問題を絡ませ、人命より経済が最優先される近い将来の日本という背景は、何やら今の状況に似たところがあり怖いと感じた。
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ものすごくよかった。主人公が徐々に変わっていくところ、ところどころ笑ってしまうところもよかった。しばらくしたらまた読みたくなるだろうなって本。
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やっぱり荻原さんは、ただの良い人のお話よりこの様なはぐれ者が主人公の方が断然面白い。これだけの長編だが一気に読みました。どんなに長くなっても良いから、途中で終わらないで最後まで書いてハッピーエンドで締め括って欲しかった。それでも久しぶりに堪能しました。梨帆ちゃんがんばれ!
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子供の頃虐待されたからか、怖いもの知らずのヤクザものとなった及川頼也。人を追い詰めることに異常に興奮を感じるせいで敵対する組の緒方を殺してしまう。それと前後してカシラからアルコール依存症の治療を受けるように言われ精神科に入院することに。反社会性パーソナリティ障害との診断だったが、同じく精神科に通うリホや、同室の辻野たちとコミュニケーションを取るうちに共感性を取り戻す、そして院内の闇に気づいて、という話。荻原さんにしては、やな表現も多いけど、途中からジェットコースター並みに話が転がり始めて面白くなる。ラストはスッキリしないけど、面白かった。精神の病とはこんなに名前があるもんなの?と驚いたけど、これは視点の違いもあるんじゃないか?という気もします。脳の働きは面白い。
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エピローグを、、
ぜひエピローグを 欲を言えば続編を、よろしくお願いいたします。 -
前半は痛々しい描写が多く、想像するほど胸が痛む。
最初こそ主人公のことを軽蔑していたが、ページを捲るたび徐々に主人公の根本的な人間味に惹かれていく。
天使と悪魔のようなリホとの出会いから、
お互いが歩み寄ろうと必死で、
いつしか見返りを求めず人のために生きる道を選んだ男の姿は本当に格好いい。
読み応えがとてもあった。 -
もっとSFチックだと思ってたら違った。フィクションではあるもののけっこうあり得る気もする。
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三年前に懲役を終えたばかりの及川頼也は、若頭に「アル中を治せ」と命じられ、とある大学病院の精神科を訪れる。医者らを拒絶する及川だが、ウィリアムズ症候群の少女が懐くようになり…。ハードボイルドの筆致で描く、脳科学サスペンス!(e-honより)