おとぎカンパニー (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334792848

感想・レビュー・書評

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  • 「ショートショート」が再び注目を集めているらしい。

    私にとってショートショートと言えば星新一さんだけど
    「現代のショートショートの旗手」と称されるのが田丸雅智さん。

    ということで、手にした一冊。
    久々のショートショート、田丸さんの本も初めて。

    『おとぎカンパニー』は童話を大胆にアレンジした作品集。
    星新一さんのショートショートはくすりと笑える作品が多かったと思うが
    『おとぎカンパニー』はかなりブラックのものもあり
    ちょっとぞっとしたり…

    田丸さんによると
    「ショートショートが再ブレイクしている背景には
    色々なコンテンツが短くなる中で、
    消費者の好みにマッチした可能性があるのでは」

    そういえば…
    YOASOBIの代表曲「夜に駆ける」は
    5分で読める小説「タナトスの誘惑」をもとに作られたんだった。

    最近、「アンソロジー小説」も増えている。
    (※複数の作家が特定のテーマに沿って書いた作品を一冊にまとめた作品集)
    さらりと読めて、初めましての作家さんとの出会いもあって
    私も結構好きだ。
    実は一冊、積読でスタンバイ中。
    う~~ん、スタンバイ中の本が多すぎるぞ…(汗)

  • 友達に借りた本。思っていたのと違ったがマッチ売りの少女の話がすき。

  • 童話を現代にしたお話集。
    シュールなものや設定に笑ってしまうもの、ちょっと最後もやっとするものなど色々です。

  • 現代風にアレンジされた童話の短編集
    どの童話も知ってるからこそ、現代風にアレンジされたのがまた、おもしろかった。
    いろんな童話があるなかで、個人的には「赤ずきん」がなかなかシュールでおもしろかった。
    「白雪姫」のりんごのオマージュもなかなかよくて、ああ、そういう視点でくるのか、となかなか面白味があった。

  • 御伽噺を現代版に落とし込んだ短編集。
    どの話も非常に軽い読み口で楽しめますが、設定が焼き増ししたようなものもあれば、これは素晴らしいと感嘆する作品もありました。
    個人的には単位の女神の話が大好きです。大学生の軽くてちゃらんぽらんな描写が、妙に懐かしくなります笑

  • ★+α‬
    読んだことのある童話たちがちょっと?かなり?違うけど、読んでてめちゃくちゃ楽しい!!
    すべてのお話、すべておすすめ!!

    草原の少女(人魚姫)と町長の像(幸福の王子)がめっちゃよかったなぁ〜鳥肌(コケコッコー!!)
    ハーメルン科(ハーメルンの笛吹き男)も読んだ後清々しくなる?感じ。めちゃかっこよき!!

    これ絶対に何回も読みたくなる!!


  • 好みのものもあれば、うーんというのも。おとぎ話をベースに展開するショートショート。赤ずきんと白雪姫がよかったなー。

  • 元々ある童話をもとにしたお話ということで、どんなアレンジをされるのかワクワクしながら読み進められました。
    幻想的ですっごく綺麗なもの、ちょっぴりホラーなもの、クスッと笑えるもの、少し切ないもの…等それぞれの持ち味を持ったお話が沢山詰め込まれていました。
    一つ一つが短めなのでスルスル読めます。

  • 1話1話がものすごく短いので、さくさく読める。
    後味のわるい作品もあれば、なるほどとおもわせる作品もあり。

    表紙、挿し絵がすごくかわいくて凝っていた!

    ハーメルン科は特にすきだな。

  •  海外の童話をショートショートで再構築したパロディ作品集。原型となったのはアンデルセン、グリム、イソップなどの名作で、14話を収録。

          * * * * *

     玉石混淆とまではいかないまでも、各話で出来栄えに差があったように思います。ショートショートではありがちなことで、星新一氏でも同様でした。

     中でも「同期で一番」「教務課の女神」「大沢の耳」「夕陽売りの少女」はよく考えられていておもしろかったし、「天色の髪の乙女」と「ハーメルン科」はオチが気に入りました。

     ショートショートの範囲に収める必要があるため捻りが足りないのはやむを得ませんが、軽く消費してしまうには惜しい話が本作には少なくありませんでした。できたらもう少し字数を増やして、短編小説にしてくれないだろうか。
     そんなことを思ってしまいました。 

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著者プロフィール

(著者プロフィール)
田丸雅智(たまる まさとも)

1987年、愛媛県生まれ。東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修了。
2011年、『物語のルミナリエ』に「桜」が掲載され作家デビュー。
12年、樹立社ショートショートコンテストで「海酒」が最優秀賞受賞。
「海酒」は、ピース・又吉直樹氏主演により短編映画化され、カンヌ国際映画祭などで上映された。
坊っちゃん文学賞などにおいて審査員長を務め、また、全国各地でショートショートの書き方講座を開催するなど、
現代ショートショートの旗手として幅広く活動している。
書き方講座の内容は、2020年度から小学四年生の国語教科書(教育出版)に採用。
2021年度からは中学一年生の国語教科書(教育出版)に小説作品が掲載。
17年には400字作品の投稿サイト「ショートショートガーデン」を立ち上げ、さらなる普及に努めている。
著書に『海色の壜』『おとぎカンパニー』など多数。
メディア出演に情熱大陸、SWITCHインタビュー達人達など多数。

「2023年 『憂鬱探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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