開戦 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334792916

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  • 風雲急を告げる…
    開戦 ー 惣目付臨検仕るシリーズの3作目
    2022.01発行。字の大きさは…中。2022.03.05~06読了。★★★☆☆
    八代将軍・徳川吉宗により将軍を除くすべての者を調べることが許された、惣目付を拝命した一放流の遣いて水城聡四郎の活躍の物語です。

    此度は、吉宗が布告した倹約令の考えに反した大奥を取り締まるために、吉宗より大奥の取締を命じられる。大奥よりの薪炭の支払請求書を見た吉宗は、直ちに水城に調べに行かせると。七代将軍の御生母・月光院が、大奥の表遣い園部に命じて吉宗の想い人である竹姫の名で薪炭を購入したことが分かり。
    月光院から全ての薪炭を取り上げるべく水城は、荷運び人として黒鍬者5名を連れて大奥へ入ると、黒鍬者が水城に襲い掛かるが。そのすべてを返り討ちする。黒鍬者は、目付・坂崎の命で水城を襲ったのであるが、全ての者が死んだために目付との繋がりを証明できない。

    江戸で水城の娘・紬を攫い水城に戦いを挑んで負けた元御広敷伊賀者組頭・藤川義右衛門は、名古屋まで逃げて来て生き残った唯一の手下で伊賀者・鞘蔵と手下の忍びを集めるために甲賀と根来へ向かう。その頃、藤川との戦いで傷を負った一放流の達人で水城の剣の師匠・入江無手斎は、人知れず箱根で医師の治療を受けている。

    【読後】
    登場人物が多くてどうなるかと思っていましたが、なんとかまとまってきています(笑) 水城の剣捌きが冴え渡り、展開も早く、先が楽しみな展開になってきています。

  • 聡四郎シリーズも29作目。最初の頃に比べ上司である吉宗の考えを即座に飲み込み、テキパキと新しい職務に邁進している。味方に付くものが増えるが、一方で相変わらず吉宗憎しで聡四郎も邪魔と考えるものも存在する。
    今回は古巣の大奥の改革となるが、大奥のトップ3名中2名が味方に付き、1名が反吉宗で罰を受けることに。その時に敵方の意を受けた刺客達に聡四郎が襲われる。この時とばかりに反対勢力が勢いづいた所で終わってしまった。吉宗と聡四郎はどう対応するのか次回が楽しみになる。

  • 「頭がいいと思い込んでる馬鹿」がボロボロ登場。四郎が騒ぎを起こし吉宗がバッサバッサ切り捨てていく話が続きます
    背表紙には激闘と紹介されてますが、まだまだ。
    水木家の応援団としては、剣で活躍する話が読みたいです

  • 公務員である私にとっては、身につまされる表現の多いシリーズの最新刊。大多数の務め人は、水城のように強くもなければ、権力もない。ないないづくしの中で、どう生き抜いていけばいいのか、そんな現世のことを考えさせられる。

  • 水城総四郎総目付シリーズ、成長した
    総四郎は、過去の吉宗の策略と行動に
    も欠陥があると気が付いたのかな?
    若干の隠し事をしつつ、果断な行動で
    開戦の名に相応しい戦いを繰り広げる

  • 大奥で襲われるなんて、なんてこと。

  • この著者のシリーズでは
    水城聡四郎のシリーズが一番面白いなぁ

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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