腸詰小僧(ちょうづめこぞう) 曽根圭介短編集

著者 :
  • 光文社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334912994

感想・レビュー・書評

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  • スピード感・発想・ストーリーは良くてさくさく読めるけど、どれも同じ手法で書かれているので読み終わる頃には少々食傷気味になってしまう。
    どれも嫌な後味でモヤッとして終わるのは好き。話によってはバドエンぽかったりメリバぽかったり。

  • 好き。
    出てくるヤツラ全員悪人。
    人生なんて放っておいても勝手に前に進む。

  • 2020.8.11読了。

  • 邪悪の極みというほかない、ブラックでダークな読み心地のミステリ短編集。どれをとっても最悪。誰一人共感できやしない。アンハッピーエンドここに極まれり。でも逆に爽快というか、こういうのを好きなものにとってはたまらないです。
    お気に入りは「腸詰小僧」「母の務め」。「腸詰小僧」はもうタイトルからやられてしまいましたが。そのタイトルにも劣らぬ邪悪すぎる物語。そして「母の務め」もいったいどうなるのかと思ったらまさかそんなことに。どっちもとても印象的な結末でした。
    「天誅」も気持ち悪い話。あの人もこの人も信じられない。そもそもまともな人がいるのか、どれが真実なのか。なんとも言えない不気味さが後を引く読み心地です。

  • くだらなくて、痛快で、
    クズばっかり出てくる最高の短編集だった。
    やっぱり曽根さんは短編の方が
    斬れ味抜群で読んでて気持ちがいい。
    マンネリせず読みやすいスピード感が好き。

    しょーもないクズばっかりで、
    皆悪びれる様子もないのがたまらなく好き。

    表題作の腸詰小僧の終わり方は
    スーっとして個人的には好きなオチ。
    解決屋の終わり方もいい。や、そっちかよ笑 って

    天誅と留守番もよかった。

    ミスリードが素晴らしい

  • フリーライターの西嶋の元を、「腸詰小僧事件」の被害者の父が訪ねてきた。当時12歳だった犯人の「腸詰小僧」に会わせろと言う…。表題作をはじめ、全7編を収録した短編集。

    いずれもひと捻りある短編が並ぶ。叙述トリック中心だけれど、警戒していてもまんまと騙される。通勤電車で細切れに読むのに向いているような感じの短編集だった。
    (B)

  • ダークで仕掛けのある犯罪短編集。基本的には、2つのストーリーを並列させミスリードを誘う叙述モノ。おもしろい仕掛けもあるんですが、お話自体がなかなかにドロドロしてて、読んでると胃が重くなります。個人的には『天誅』のラストが結構な破壊力。

  • 気味悪くグロいストーリー集。落ちもあってスピード読了。この作者さんが短編を書くとこうなるんだなあと感心。

  • 短編集。曽根圭介は結構好きな作家の一人です。
    二つの違うストーリーが同時進行していって、最終的に交錯して、意外な結末が明かされる…という同じようなパターンが続くので、最後の方は展開が読めてくるのが少し残念。とはいえ、なんかあるんだろ?なんかあるんだろ??と構えながら読んでいても、最後にはそうきたかー!となるところが楽しかった。


  • あれっ、と思って気が付くともう騙されている。
    というか、何だかんだと実はいろんな先入観を持って生きているのだなぁ、と気が付かされる。これを機に、曇りなき眼で世の中を見ていきたい、ケモノ姫のように、などと思うというよりは、これ絶対普通に生きてるだけで騙されてるって、騙されたくない、ていうか損したくないわー、誰か助けて、ってなって、いつの間にか変な石とか買ったりしてるんじゃないか、まぁそれくらいなら良いけど、この本の騙される側の人になったらもうたまらん。
    だいたいどの話も似たようなテイストで、これじゃワンパターンじゃねーかって思ってるのにまた騙されて。
    というわけで、今日からは生まれ変わった気持ちで
    やっていこうと今思ったけど、きっと明日には忘れるな、これ。

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著者プロフィール

1967年、静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。漫画喫茶の店長などを経て執筆活動を開始。2007年「鼻」で日本ホラー小説大賞短編賞、同年『沈底魚』で江戸川乱歩賞を受賞。09年「熱帯夜」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2011年『藁にもすがる獣たち』で第2回山田風太郎賞の最終候補作となる。トリックの効いた異色の作風で注目されている。

「2017年 『暗殺競売』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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