結婚させる家

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 315
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334913489

感想・レビュー・書評

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  • 結婚相談所の相談員の恭子が結婚成立までアドバイスしていく中で、自分の幸せを見つけていくお話。人生いろいろ、人間の相性も様々。お試しに一緒に住むというのもアリだと思いました。

  • *40歳以上限定の結婚情報サービス会社「ブルーパール」で働く桐生恭子は、婚活界のレジェンドと崇められている。担当する会員のカップリング率一位のカリスマ相談員なのだ。恭子の発案で、大邸宅「M屋敷」に交際中の会員を泊まらせ、一緒に暮らしてみるという「プレ夫婦生活」プランがスタートした。中高年の彼らは、深刻な過去、家族の存在、健康不安と、様々な問題を抱えているが…。人生のパートナーを求める50代男女の滋味あふれる婚活物語*

    真っ白な若い世代の婚活ではなく、酸いも甘いも知る世代の婚活の心情がとってもリアル。そう、中高年なら、それぞれのストーリーがあって当然・・・それらが静かに、重くのしかかってきます。
    乗り越えるカップルあり、立ち止まるカップルあり。カリスマ相談員恭子も、叱咤激励しつつも一緒に悩んだり、影響を受けたりと、カップルと一緒になって成長していくところも見どころです。
    「お試し生活」プランに、それぞれの家族や身内を同伴させる試み、新鮮ですね。これ、実際にやったら面白いかも。

  • 25ちょっとステレオタイプの感もするけど女シリーズよりずっと男女が公平に描かれていて読みやすかった。

  • 結婚相談所の話、主人公が主人公らしくなく、各章の主人公たちを客観的に見つつ、本人も少しずつ変わっていく様子がよかった。結婚も十人十色だなぁ。

  • 40代以上のみの結婚情報サービス会社に勤める恭子さんのお話。表紙とタイトルから、ホラーか?と思っていたのですが、思っていたよりよい話だった。うまくいくカップルばかりか……?と思ったら、やはり違うのも混じっていて。まあ50まで生きてたら、それぞれいろいろあるよね。

  • 2021 1/12

  • 50代の婚活物語…って、すげーとこに目をつけるな。俺も50代だけに結構身近なテーマとして読めた(一応既婚ですが)

    主人公はカリスマ結婚相談員。初めの方はうまいこと話も展開して、カップルを成婚させていくんだけど、中盤以降成婚しないケースが出てきて…。

    成功率が下がるのに比例して、主人公の生き方が満たされだす、という皮肉な展開が実に巧い。

    結婚相談所という仕事柄、成婚率が高い方がもちろん良いわけだけど、何が何でも結婚に結び付けるのが良いのか?最初はそれが正義ということで主人公もそこに向かって手腕を振るうのだが、結婚がゴールじゃない。そこが(リ)スタートという気付きを得てからの物語の展開が良い。

    子供が欲しいから30代までの女性と結婚したいという50代男性とか、子離れできない親に振り回される50代女性とか、ぱっと見「そりゃアカンわ」と思える登場人物それぞれの背景が見えてくると一概に「アカンわ」だけでもないんだなと思えてくるような、こういう描写好みです。

  • 面白いような面白くない様な。。。
    悪くは無いのですがね、なんか身につまされないというか、いまいちピンと来ない。

    直前に『うつくしが丘の不幸の家』町田そのこ著を読んで、図らずも家シリーズ。
    こちらは40歳以上限定の結婚情報サービス会社が、交際中の会員にしばらく一緒に暮らす「プレ夫婦生活」を体験して貰うために準備した一軒の豪邸を舞台にした連作短編です。
    そのお屋敷に、婚活界のレジェンドと崇められる主人公・桐生恭子が深く考えもせずに会員をマッチングするのですが上手く行かず、その後ヒヤリングして自分の間違いを悟るというパターンの連続。登場人物達の様々な事情や考え方は面白いのですが、そもそも熟年の結婚というのがピンと来ないというか、なんかこう身につまされなくて。『うつくしが丘の不幸の家』の方が暖かさが有って良かったな。
    また主人公・恭子の成長物語でもあるのですが、50才を過ぎ、既に業界で20年近いキャリアが有って、今更成長というのも。。。
    すっきりしない、ちょっと尻すぼみ的なエンディングでした。

  • 今どきの結婚感かな。
    プレ結婚生活は思い浮かばなかったですね。
    でも結局は無理せずありのままが1番いいという事なのかな。

  • 自分もこのストーリーにバッチリ当てはまる年代なので、なかなか面白い思いつきだなぁと。
    そもそも結婚という形を選ばない人、離婚を選択する人が増えているらしいこの頃だけれど、熟年?老年?になった頃に「このまま独りでずーっと生きて行くのかな?」とふと考える人も多そう。
    ただ、今の私には恋愛感情とか他人と暮らすことを検討する心の余裕はないかなぁ。

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著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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