届け物はまだ手の中に

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 306
感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928711

作品紹介・あらすじ

楡井和樹は恩師・益子の仇である江藤を殺した。しかし、まだ終わっていない。裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しないのだ。設楽邸に向かった楡井は、設楽の妻、妹、秘書という三人の美女に迎えられる。息子の誕生パーティーだというのに、設楽は急な仕事で書斎にいるという。歓待される楡井だが、肝心の設楽はいつまで経っても姿を見せない。書斎で何が起こっているのか-。石持浅海が放つ、静かなる本格。

感想・レビュー・書評

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  • 恩師の復讐をし、裏切った旧友に報告に来た男。ところが、旧友は部屋から出て来ず、家族達が不穏な空気の中で、空虚なパーティが続く。
    作者らしい心理戦サスペンス。モゾモゾした感じがずっと続き話はなかなか進まないが、わりと綺麗などんでん返しが炸裂する。落ち着いて考えると、とんでもない話なのだが、、、

  • ジリジリと心理戦が続き、最後は思いもよらない展開でした。

  • 論理的にストーリーを構築し、きちんとページをめくってゆくように展開させ、ジグソーパズルの一片一片を丁寧に嵌めこんでゆくように、尚且つ
    謎を掘り出してはちらりと隠し見せ。完成図なまったく見えない。
    こんなミステリーが石持さんの味だと知ってはいましたが、この本でまた再認識いたしました。
    納得のいく結末にしていただきホッとしました。

    いえ、この話は終わってはいません、これから・・・
    そう考えさせられまだぞくぞくします。

  • 学生時代の恩師を殺害された楡井と設楽。長い年月をかけ、復讐を果たした楡井は久しぶりに設楽家を訪ねるが、本人は仕事で書斎にこもったまま、出て来ない。その代り、設楽の妻、妹、秘書と楡井の壮絶な探り合いが始まる…セリフだけでの探り合いは、石持浅海の真骨頂。どんなふうに切り返してくるのか、ハラハラドキドキ。ラストまで真相も分からず、久しぶりだったけど、やっぱり面白かった。

  • パーティー中の経過や主人公の推理が面白かったので、どうなる?何が起きてる?とすごく気になって盛り上がってたので、最後のオチはちょっと軽いというか、、ズッコケ感がありました。
    でも友人同士変わらず同じ気持ちだったことにはなんだかホッとしました。

  • なんだかよくわからないながら、先が気になってどんどん読み進めてしまった。不思議な石持ワールド。
    設楽が全然出てこないから、てっきり死んでると思ったら、意外な結末。まぁよかったのかな。出てこない理由はよくわからなかったけど。女性たちがたくましい。

  • ノンストップリアルタイムミステリーとでも言うのかな、この分野。
    映像化すると凄い面白くなりそうな作品。
    心理模写にもう少しリアリティと説得力が欲しかった。

  • 読みやすい。テンポ良くどんどん読み進められるが、ラストに肩すかしを食らった感がある。

  • まさかのオチ…。
    殺人者の楡井が、復讐を誓い合った(けど諦めた)設楽を訪ねに行くが、そこで行われた息子のパーティーでの違和感。なぜ設楽は現れないのか、3人の女性は何を隠しているのか。

    最後がなかなかのブラックなハッピーエンド…。

  • よくもまあ、これだけ持たせるものだねっと思いながら止まらず... 届け物の正体や如何に!けど、終わり良ければ全てヨシ、はい☆

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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