迫りくる自分

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929275

感想・レビュー・書評

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  • 電車で偶然見かけた、自分にそっくりな男。
    その男と再会してから、本田理司の運命は転げ落ちていく。

    ぞくっとするサスペンス。

    犯人はそっくりさんで、自分は冤罪だ。
    とても信じてもらえない状況で、警察から逃げ続ける、主人公。

    悪い方へ悪い方へと追い詰められていくのが、ぞっとする怖さで、読んでいてこっちが痛くなる。

    本編は過酷だけれど、「あとがき」は安定のユーモアで、笑った。

  • こわい。同じ顔の人がいるのもこわいし、冤罪で日本中から追われるのもこわい。
    でもこんな都合よく進むかな?
    早く結末が知りたくて、一気に読んだ。

  • ドッペルゲンガー並みに自分に似た人物が犯罪を犯したら…
    そこまで似ている人がいたらこわいなあ…

  • 冤罪で追われる話だから当然のことながら、中盤まではずっと読んでいるのが辛い。後輩の女性が動いてくれているという唯一の救いも文章量が少ないため乾きが癒えない。犯人発見からの軽いどんでん返しも、途中で一度本名と身分を捨てることに言及していたため、さして驚きがない。まあ一応ハッピーエンドだったので落着はした。結局一番驚いたのはあとがきにおける「似鳥鶏十七歳美少女設定」だった。

  • 自分に似た男に罪を着せられた主人公の逃亡劇。自分の顔をした男が価値観が違うジレンマが面白かった。違和感すごいだろうなー

  • 動物園シリーズのような雰囲気を想像していたので、読み始めて違いに驚きました。自分とそっくりな人が現れて、どうやら強姦の濡れ衣を着せられたらしい。そして始まる逃亡劇。サスペンスミステリの分類でしょうね。でも読んでいくうちに似鳥さんらしいライトな雰囲気も出てきて、どんどん読み易くなっていきました。全くリアリティのない部分もあったりしますがきっと気にしてはいけないのでしょう。結局後半はラストまでぐいぐいと引っ張られ一気読みさせられてしまいました。朴さんや佐伯さんのキャラも良かったし、あとがきも楽しかったです。

  • 併走した電車の車内に、自分にそっくりの男を見た理司。
    ある日、バーでその男と再会する。
    その日から、理司は、見られている様な、自分を付けている目を感じるようになった。

    前半はゾクゾクするような、不気味な恐怖を感じながら読みました。
    後半になっての逃亡劇は、これってどう終わるの?と先が気になってページをめくる手をとめられなかったです。

    自分にそっくりな人、会いたくないな~。

    あとがきを読んで、著者に興味を持ちました。
    確かに、今、読書酔いからは覚めた感じ。
    あとがき効果ですね。

  • 自分とそっくりな人の存在。
    船橋のバーで偶然、本田は自分とそっくりな次藤という男と会った。

    次藤の企みによって、本田は同僚の婦人強姦致傷事件の犯人として追われる身となる。

    無実の罪を着せられ、ひたすらに警察から逃げる本田。
    部下の朴さんと本田の兄だけが、彼を救う鍵を探していた。

    本田の携帯に登録されている兄の番号を次藤によってすり替えられていることに
    偶然気づいたこと。
    過去に、2人は近い場所にいたことと、次藤が抱く本田への恨み。

    最後に主人公に対してどんでん返しが来るのかと思ったら、意外とハッピーエンド(?)で終わった。
    ずいぶんとうまくいきすぎているようにも思うけど、まあ小説だしね。

    めでたしめでたしで終わってホッとした

  • 一気に読んでしまった。
    読み出したら止まらなかった。
    オチというか、理由はすぐにピンと来ていたし、ある程度先が読める展開ではあったが、それでもワクワクしてゾクゾクした。
    自分と同じ顔の人間には、やっぱり会いたくないな。
    鏡見るだけでいい。

  • 動物モノのアンソロジーで初読みした似鳥くん、何気ない日常を切り取っただけの話だったのだがそのシャープな目の付け所wと展開がなかなか面白かったのでお手並み拝見と長篇にチャレンジしてみた。
    切迫感を持続したままに一気に読ませる疾走感はやはりこの人の持ち味で読み応えはあるのだが肝心の設定やオチの付け方がちょっと強引で稚拙さも目立ってしまったのは残念。
    それと間違っても一般ピーポーがヤクザに拳銃突きつけるなんて真似をさせちゃいけない、「ゴールデンスランバー」が名作である所以は青柳のチキンっぷりが共感を呼ぶことに他ならないのだから

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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