あなたはひとりじゃない: 悩める母たちへ子供たちへ

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 89
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334972981

感想・レビュー・書評

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  • 大平さんが読者から寄せられた悩み相談に答えるという内容を中心に、今まで出会った子供たちの話が書かれていました。
    そこには「親からの手紙」と「子供からの手紙」の両方が掲載されていて、どちらからも必死の生の感情が伝わってきました。
    「鑑別所から出てきた子供が立ち直ったかと思っていたら、また元の荒れた生活に戻っていきました。心からこの子を信頼する事ができません。事故で死んでくれたら…そう思う事があります。」
    「どうしても子供に手を上げてしまいます。そして、泣いている子供を見て、ざまあみろ…そんな感情が生まれる事もあり、最近は昼間からアルコールを飲むようになりました。」
    これはどちらも母親からの手紙で、印象に残った物です。
    自分の子供が「死んでくれたら…」そう思う親の気持ち、そして親にそういう風に思われている子供の気持ちを思うと、やりきれない気持ちになりました。
    一流企業い勤めるお父さん、専業主婦のお母さん、そして優秀な兄弟。
    周りから見たら理想の家族に見えるかもしれない。
    でも、本当は全く家族の形をなしていない家族が多い事に気がつきました。
    そして、こういったお手紙に返事をしていく大平さんが必ず最初に、手紙を書いた人への共感を表していたのが印象的です。
    この、気持ちの共感は本当に大きくて、それだけでお手紙を書かれた人は救われているのではないでしょうか?
    学校の事、友達の事、そして、親子関係の事…大平さんが実際に出会った人たちとの経験を通じて書かれた文章はすごく説得力があって、ためになった1冊でした。

  • 『女性自身』に掲載されていた「だからあなたの声を聞かせて」というコーナーを1冊に纏めたものです。いじめや非行の渦中に居る子どもたちへの対応を中心に、読者から寄せられた数々の相談に大平光代が答えていくというもの。自身の経験を踏まえた上での温かいアドバイスはとても素敵だな…と思いましたが、根本的解決に向けての策はあまり提示されていない印象を受けました。

  • 話が重くて読むの辛かったけど、この人すごいと思った。辛いこと経験してるからか、考え方とか尊敬する!

  • 精神を図太くするヒントを知りたくて読書。

    著者のことは以前からから書店で見かけていたが、初めて読書させてもらう。すごい経験とそれから立ち直りがすごいの一言。

    本書の元は女性誌のコラムなのであまり具体的な助言、解決方法は書かれてない。聞き役に周り、共感を示している。

    著者の体験からしか語れないこと、分からないことはたくさんあるとのだと思う。同時に10年前の出版であるが日本の病みっぷりを考えてしまう。他の国だと生きていくこともできない人が日本では生きていける。家庭や家族がぐちゃぐちゃだと毎日が本当に辛いと思う。

    家庭、家族が基本であると改めて思う。しかしながら、自分が家族を持ったときに子どもをしっかりと育てることができるのか自信はない。そんなときに相談できる人、サポートしてくれる機関、場所の存在が大切だと思う。

    今の日本で自分で幸せを見つけて歩むことは難しい社会なのかもしれない。だからこそもっと共感と共生する社会の仕組みが求められていると思う。

    最後の方に登場するストーカー男にはぞっとする。こんなのが仮面をかぶって普通に生活していると思うと寒気がする。

    読書時間:約1時間

    本書は香港のトマトブックスで購入しました。

  • この人はやっぱりすごい。気合が違う

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