質的研究と記述の厚み: M-GTA・事例・エスノグラフィ- (グラウンデッド・セオリー・アプローチ)

著者 :
  • 弘文堂
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335551314

作品紹介・あらすじ

M‐GTA・事例・エスノグラフィーの方法と、具体例としての作品とを往復しながら、質的研究の実践的理解をめざす。ヒューマンサービス領域必読の、高齢者に焦点をあてた人間理解の試み。

感想・レビュー・書評

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  • 「不安であることは質的研究を成功させる大事な要件であると私は考えている。この種の不安は簡単には払拭できないし、すべきでもない。自分の立てた問いの意義の確認、採用した質的研究法で結果まで至れるであろうという方法への信頼、まだみえない結果へのオープンさがあれば大丈夫である。」

    質的研究はよくわからないことが多くて色々と不安なのだが、とりあえずそれで良いということを勇気づけてくれた本。

    僕自身、この研究方法に関して素人なので、そもそも不安を抱けるほど偉い立場にいるのかもちょっと怪しいものなのだが、このような量的な計算などの確立された方法論ではない手法を採る場合、常に自分の選択や状況に疑問を抱きつつ取り組むということは重要なのだと思う。

    質的研究は見かけとは裏腹に、つまるところそういった不安と接し続けるということを指すのかなと。

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著者プロフィール

立教大学社会学部教授(2018年3月現在)

「2018年 『シニア 学びの群像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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