奇蹟の都市 (文学の冒険シリーズ)

  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336035929

作品紹介・あらすじ

「シカルト、頼む、殺さないでくれ。おれはまだ若いし、丸腰だ」シカルトは二秒ほど躊躇した。そしてそれが彼の人生の最後となった。…1887年、初の万国博覧会の準備で盛り上がるバルセロナに、寒村出の少年オノフレが姿を現わす。成功を夢見て都会で暮らし始めた彼は、風変わりな下宿の住人や、工事現場の労働者、アナーキストらとつきあいながら、やがて暗黒街へと身を投じ、次第に顔役へとのし上がっていく。映画、自動車、飛行機の登場や、バルセロナの歴史を彩う多種多様な事件・風俗の記録を織りまぜながら、1928年、再び万博が開催されるまでの半世紀を描く、現代のピカレスク・ロマン。世界20余ケ国で翻訳されたベストセラー小説。

感想・レビュー・書評

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  • 寒村出身の少年オノフレが、度胸と才覚を頼りに暗黒街の顔役にのし上がっていく様を描いた悪漢小説。1887年からの約40年にわたるバルセロナの激動の歴史が、実際の事件や世相を取り込みつつ、主人公の出世と重ねて語られる。テンポよく、キレがいい文体のなかに、絶妙にユーモアの要素も。第二章で予言される三人の女性とのロマンスも物語を引っ張る。

  • バルセロナ、フランスなどを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1943年、バルセローナ生まれ。1975年に処女作『サボルタ事件の真相』を出版。1986年に発表した『奇蹟の都市』で数々の文学賞を受賞し、スペインのベストセラー作家の地位を確立。2016年、スペイン語圏文学の最高賞であるセルバンテス賞を受賞。カタルーニャ語とスペイン語のバイリンガルだが、作品はすべてスペイン語で発表している。
邦訳作品:『奇蹟の都市』(鼓直ほか訳、国書刊行会、1996年)、『グルブ消息不明』(柳原孝敦訳、東宣出版、2015年)。

「2018年 『カタルーニャでいま起きていること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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