駆け出し探偵フランシス・ベアードの冒険 (シャーロック・ホームズの姉妹たち)

  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336059932

作品紹介・あらすじ

今度の捜査を失敗すればクビ! 駆け出し探偵フランシスが挑んだ任務は、ニューヨーク郊外、「メイプル荘」での貴重なダイヤモンドの見張り番。ところがその途中、見張っていたはずのダイヤモンドは消え、殺人事件が起きる!
シャーロック・ホームズ物語が大人気だった19世紀後半から20世紀初頭の女性探偵を主役にしたミステリを集成!
100年前に書かれたとは思えない、個性的でチャーミングな女性探偵が活躍する、今読んでも新しいドラマチック長編。

感想・レビュー・書評

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  • 『駆け出し探偵フランシス・ベアードの冒険』(Miss Frances Baird, Detective)を読んでみた。国書刊行会がだしている「シャーロック・ホームズの姉妹たち」のシリーズである。一九〇六年に発表された小説で、舞台は1893年のニューヨーク、シカゴ万博と同じ年で、「フロンティアの消滅」のあと、いわゆる「西部劇」がすたれて、都会派の小説がでてくるころである。
     ミス・ベアードは「花嫁学校もでて、二三年外国にも行った」かわいい上流階級の娘なんだが、通常のコースをはずれて、なぜか探偵社で雇われている。失敗つづきで、ボスからは解雇されそうだ。ある結婚式で贈られるダイヤモンドの警備にあたるのだけど、そこで惨劇が起きる。
     けっこう、むちゃくちゃな話で、ミス・ベアードは容疑者と恋に落ちてしまい、「女の直感」で無実を確信し、周囲の助けも借りずに独自に調査をはじめてしまう。いけ好かない男性の同僚からは証拠を隠すし、容疑者の恋人を心のなかで、ディスりまくり、容疑者が無罪になったら、その恋人と結婚するだろうと嫉妬したりする。まあ、ホームズとかポアロみたいな名探偵とはほど遠いけど、愛すべき主人公である。
     アメリカの女性探偵は実在して、1856年にピンカートン探偵社(ホームズにもでてくる)に雇われている。ケイト・ウォーンという女性で、寡婦だった。1861年にリンカーン暗殺計画を阻止しており、北軍のスパイもしていたようだ。この女性は『荒野のピンカートン探偵社』というドラマにもでてくる。

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著者プロフィール

1877〜1959 アメリカの作家、映画作家。 他の作品にThe House of Bondage (1910)、The Spider's Web(1913)などがある。

「2016年 『駆け出し探偵フランシス・ベアードの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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