長距離漫画家の孤独

  • 国書刊行会
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336073617

作品紹介・あらすじ

『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』で知られる
アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による早すぎる自叙伝、登場!

2001年から20年以上、ずっと注目してきた作家は、
今やグラフィック・ノヴェルの押しも押されもせぬ巨匠となった。
それなのにこの謙虚さ、慎ましさ、笑ってしまうほどの卑屈さ!
年を経ても変わらぬこの作家のエモさの正体が見えた気がした。
           江口寿史(漫画家・イラストレーター)

*海外漫画賞の最高峰、アイズナー賞の2部門受賞(最優秀自伝賞・最優秀装幀賞)!
*A24&アリ・アスター(『ミッドサマー』監督)のプロダクションによるアニメ化決定!
*初版限定:ゴムバンド付きノートブック特製仕様!

洗練されたグラフィック・ノヴェルと「ニューヨーカー」誌のカバーで知られ、代表作『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』が映画化(ジャック・オディアール監督『パリ13区』4月22日日本公開)されるなど、いまアメリカで最も活躍している漫画作家エイドリアン・トミネ。彼がいかにして数多の屈辱・災難を乗り越えてグラフィック・ノヴェリストとして名声を築いたかを、ユーモア溢れるほろ苦いタッチで描く傑作回想録が登場!


*長距離漫画家たちが本書へ寄せる言葉

「心を込めて美しくつくられたこの作品を通して、エイドリアン・トミネは、私がもはや関わるのに耐えかねている某業界をこの上なく正直かつ鋭い視点で描いている」
――アラン・ムーア(『ウォッチメン』『フロム・ヘル』)

「漫画家の“華やかな”人生の裏にある、痛いほど正直な、たびたび爆笑を誘う視点。トミネは、自意識がふくらんでいく中での、人生のストレスや困惑、素晴らしい業績を題材にしている。トミネ・ファンのみならず、漫画家を目指すすべての人の必読書だ」
――リチャード・マグワイア(『HERE ヒア』)

「終わりまで一気に読んでしまった。人生のとびきり不快な瞬間(おいしいネタから、爆笑ものの話やじんとくる話まで)を分かち合ってくれるトミネの飾らない姿や意欲が、勇敢に生きることを思い出させてくれる……『ダメでもともとだろ?』と」
――リサ・ハナウォルト(『コヨーテ・ドッグガール Coyote Doggirl』)

感想・レビュー・書評

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  • 読みたいけど高すぎ!と思っていたんだけど、なんとなく勢いで買ってしまって。
    バンドつきで中の用紙がブルーの方眼で、モレスキンの手帖みたいな装丁が素敵すぎる。こんなに凝っていたら高いのもわかるけれど廉価版みたいのがあってもいいんじゃ、とか思ったり。。。
    翻訳だけど「アメコミ」というか「グラフィック・ノベル」というのを読むのは初めてだったかも。左から右へ読むんだ、とか新鮮な気持ち。ふきだしのなかは日本語だけど、Clap Clapとか絵の中の擬音語は英語なのがなんだかかっこいい、とか。
    どういう内容なのかほぼ知らずに買ったんだけど、著者の、アメコミ好きだった子どものころから漫画家になってこれまでのあいだの、笑われたり、作品をけなされたり、イベントに人が集まらなかったり、といったネガティブな思い出ばかりでちょっとびっくりした。いや、こんなに書く?と。気持ちはとてもわかっておもしろかったけど。

    最終話でちょっと感動した。そういわれてみれば、それまでの各話でも、ごくさりげなく、SNSで知り合った奥さんと初めて直接会って、つきあって、結婚して、子どもが生まれて、子どもが大きくなって、っていうのが少しずつ描かれていて、それで最終話を読んだら、なんか映画になりそう、と思って。
    やっぱり買ってよかった。

    • meguyamaさん
      グラフィックノベル、気になるのはいろいろありつつ、値段もそれなりにするので中身を見て買いたいと思うと、近所には置いてないし、大きな書店はビニ...
      グラフィックノベル、気になるのはいろいろありつつ、値段もそれなりにするので中身を見て買いたいと思うと、近所には置いてないし、大きな書店はビニール?で包んであったりするんですよね。『侍女の物語』を買うかどうかすごく迷って結局買えてません(笑)。でも、これは素敵そう。「買ってよかった」と思えたのが何よりですね!
      2022/05/31
    • niwatokoさん
      そうそうそうなんですよ! 高いし、近所にないし、これもビニールで包んでありました! せっかく見つけられたんだから買っちゃえ、と思い切りました...
      そうそうそうなんですよ! 高いし、近所にないし、これもビニールで包んでありました! せっかく見つけられたんだから買っちゃえ、と思い切りました笑。「侍女の物語」もグラフィックノベルあるんでしたっけ? ストーリーわかってても絵が好みかどうかっていうのもありますよね。原書のペーパーバックとかで買えれば少し安いかもしれないけど、英語でじゅうぶんに理解できるかとかちょっと心配で。
      2022/05/31
    • meguyamaさん
      ビニールで包んであったのにご購入されたんですね!当たりで本当に良かった!!気に入ったのを必ず1,2冊買うから中身見せて!って言いたいですよね...
      ビニールで包んであったのにご購入されたんですね!当たりで本当に良かった!!気に入ったのを必ず1,2冊買うから中身見せて!って言いたいですよね。『侍女の物語』は『誓願』の前にてっとりばやく読めてよさそうだなと思ったのですが、5000円以上するので勇気が出ませんでした。普通の本より場所取るけど、読み返すかな?とかセコいことばかり考えてしまって…。近所の図書館はマンガ扱いなのか、置いてくれないんですよね。でも、ここ数年面白そうなものがいろいろ出ているので、もっと積極的にトライしてみようかなと思います。
      2022/05/31
  • さすが国書刊行会という装丁。
    可愛いなと思って購入。
    話もふふふとなる卑屈っぽさや、なんとも言えない恥ずかしさがあって好きだけど、とびきりに好きというほどではなかった。

  • 絵のタッチが好きだった!
    大物なのに、こんなに卑屈な一面を見れて面白かった!
    コップに半分入った水のくだり、私もそうだな……と思った
    最後の漫画で、この漫画を作った意味が分かって、愛おしさが増した
    ただの卑屈漫画じゃなかった
    この人の漫画をもっと読んでみたいと思った!

  • モレスキン風の装丁がすごく可愛い!最後まで読むと、この装丁の理由もわかって高かったけど初版本を買ってよかったと思った。
    この本が自分の本棚にある幸せ…♡

    笑いというかもうただただ気まずいよ!という超オフビートな笑いエピソードが満載。笑
    もうすっかり彼のファンになりました。

  • 【書誌情報】
    長距離漫画家の孤独
    エイドリアン・トミネ 著
    長澤あかね 訳
    発売日 2022/05/17
    判型 A5変型判
    ISBN 978-4-336-07361-7
    ページ数 168 頁 Cコード 0097
    定価 4,620円 (本体価格4,200円)

    『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』で知られる
    アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による早すぎる自叙伝、登場!

    2001年から20年以上、ずっと注目してきた作家は、
    今やグラフィック・ノヴェルの押しも押されもせぬ巨匠となった。
    それなのにこの謙虚さ、慎ましさ、笑ってしまうほどの卑屈さ!
    年を経ても変わらぬこの作家のエモさの正体が見えた気がした。
               江口寿史(漫画家・イラストレーター)

    *海外漫画賞の最高峰、アイズナー賞の2部門受賞(最優秀自伝賞・最優秀装幀賞)!
    *A24&アリ・アスター(『ミッドサマー』監督)のプロダクションによるアニメ化決定!
    *初版限定:ゴムバンド付きノートブック特製仕様!

    洗練されたグラフィック・ノヴェルと「ニューヨーカー」誌のカバーで知られ、代表作『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』が映画化(ジャック・オディアール監督『パリ13区』4月22日日本公開)されるなど、いまアメリカで最も活躍している漫画作家エイドリアン・トミネ。彼がいかにして数多の屈辱・災難を乗り越えてグラフィック・ノヴェリストとして名声を築いたかを、ユーモア溢れるほろ苦いタッチで描く傑作回想録が登場!

    エイドリアン・トミネ (エイドリアン・トミネ)
    1974年カリフォルニア生まれ。現在ブルックリン在住の日系4世。カリフォルニア大学バークレー校では英語文学を専攻。コミック作家として〈オプティック・ナーヴ〉シリーズを描き続けるかたわら、イラストレーター、アーティストとしても活躍。インディーバンドのアルバムジャケットから「ニューヨーカー」誌の表紙まで数多く手掛ける。著書に32 Stories(1998)『スリープウォーク』(98、邦訳プレスポップ刊)、Shortcomings(2007)などがある。

    長澤あかね (ナガサワアカネ)
    関西学院大学社会学部卒業。広告代理店に勤務したのち、通訳を経て翻訳者に。訳書にニーナ・ルヴォワル『銀幕に夢をみた』(PHP研究所)、ミック・オシェイ『ワン・ダイレクション・ノー・リミット』(シンコーミュージック・エンタテイメント)、トム・シャドヤック『恐れと真実の対話 生命の取扱説明書(トリセツ)』(講談社)などがある。
    [https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336073617/]

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著者プロフィール

Adrian Tomine
1974年カリフォルニア生まれ。現在ブルックリン在住の日系4世。カリフォルニア大学バークレー校では英語文学を専攻。コミック作家として〈オプティック・ナーヴ〉シリーズを描き続けるかたわら、イラストレーター、アーティストとしても活躍。インディーバンドのアルバムジャケットから「ニューヨーカー」誌の表紙まで数多く手掛ける。著書に32 Stories(1998)『スリープウォーク』(98、邦訳プレスポップ刊)、Shortcomings(2007)などがある。

「2022年 『長距離漫画家の孤独 通常版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エイドリアン・トミネの作品

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