じいちゃんの山小屋

著者 :
  • 小峰書店
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本棚登録 : 107
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338308083

作品紹介・あらすじ

東京で生まれ育った小学6年生の航太。ある日、父親と大げんかになり、四国のじいちゃんと暮らすことになった。ところが、航太のじいちゃんは、村の人に変わり者扱いされるほど頑固で偏屈。そんなじいちゃんと、電気も、トイレもない、もちろんスマホも圏外の山小屋での二人暮らし……。便利な東京での暮らししか知らない航太に、たえられるのか!? 四国の豊かな自然に恵まれた里山でのサステナブルな暮らしが体験できる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 不自由な中にワクワクがつまった、田舎暮らしを体験できる楽しい作品。
    飽きないように考え抜かれた構成になっているが、たくさんのエピソードを一冊にまとめるために、削ぎ落としたものも多そう。
    カブトムシで稼いだお小遣いを携えて隣の市の商業施設に買い物に行く場面が、小説中では非日常で、読む側も日頃のご褒美をもらったかのように心躍った。

  • 父親の再婚話が気に食わない小6の航太。(あっさり)四国の祖父の家で暮らすことになるがそこは電気もトイレもない山小屋だった。一度は帰ろうとするが次第に祖父との暮らしや自然を受け入れたくましくなっていく。友情もあり爽やかな読後感。「北の国から」を思い出した。

  • 6年生の長男がおすすめしてくれたので、読んでみた。とても面白かった。
    お父さんの再婚話が持ち上がり、それに耐えられず家出してきた少年を迎えてくれたおじいさんは、「アルプスの少女ハイジ」のような偏屈じいさん。一人で山にこもり、シイタケとミツバチを育てて暮らしている。
    彼の住む山小屋にはトイレすらない。
    学校に行ってみると、転校の手続きがとられておらず、小さな学校のクラスの人間関係はがっちりかたまっていて、入る余地もない。
    こんなはずじゃなかったと思う主人公は、すぐにも帰りたくなるけれど・・・。

    ミツバチ泥棒からミツバチを守るため、あかりひとつない真っ暗な森に、ひとつだけ立つ山小屋でひとり留守番したり、森を歩いていると偶然鍾乳洞を見つけたり。大量にカブトムシを捕まえては、観光客に売って小銭をかせいだり。
    現代の子どもにとって、本当に起こりそうな範囲の冒険がたっぷり描かれていて、子ども目線でわくわくできる物語だった。

    まわりの人間も、偏屈なじいさんを筆頭に、けっして親切とはいえないような(どちらかといえば自分勝手なところも多い)人たちも多いのだけど、そういう人たちとちゃんと仲良くなっていき、お父さんとの仲をとりもつところまでもっていけるところも、良かった。

  • 再婚するお父さんと喧嘩して四国の祖父の家にやってきた都会っ子の物語。

    一人で寝るのも怖かったはずの主人公が洞窟を探索したり、人嫌いのじいちゃんが孫の事を不器用にも大切にしていく姿が見られていくのが爺孫の成長を描いていて好き。

    初めて友達をつれてきた時のよもだなじいちゃんのおもてなしが最高に素敵だった。現実的なようで、優しい世界。友達との仲、長年疎遠だった親子の仲、行政の関わり、新しい母親への気持ち、こんな簡単な世の中だったら素敵ですよね。

  • 父とけんかをして四国の祖父のもとへやってきた主人公。都会での便利な暮らししか知らない少年が自然豊かな田舎で心身ともに成長する。

  • お父さんの再婚話に賛成できず、喧嘩して家を飛び出す。そしてお風呂、トイレもない、もちろん携帯電話は圏外という環境の中でじいちゃん仕事を手伝いながら暮らす。山の中で一人一晩蜂の巣箱盗難防止の見張りをするとかちょっと、現実では考えられない(大人でも怖い)
    箇所もあるけれど、自然の中での暮らし、仲間との冒険、仕事体験などワクワクする内容。

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著者プロフィール

愛媛県生まれ。一卵性双生児。大学卒業後、劇画作者として執筆活動に入る。劇画の原作を書くかたわら多くの少女小説や児童書を手がける。著書に『花炎』などがある。現在、大分県と愛媛県に在住。

「2006年 『別府華ホテル 観光王と娘の夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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