俳句ガール

著者 :
  • 小峰書店
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本棚登録 : 141
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338319027

作品紹介・あらすじ

小学4年生のつむぎは、おかあさんにかわって、家事もこなす内気で、しっかりものの女の子。おばあちゃんが通うケアハウスで俳句にであったつむぎは、ある日の放課後、だれもいなくなった教室の黒板に、自分のいらいらをぶつけるように俳句を書き残す。次第に俳句の魅力にひかれていくつむぎの前に、先生からクラス全員での俳句大会の提案が……。

感想・レビュー・書評

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  • 思わず俳句を作りたくなる本です。
    俳句に対する興味・関心が深まります。

  • #俳句ガール
    #堀直子
    #小峰書店
    #児童書
    #読了
    4年生のつむぎは家の事情で毎日家事をこなしている。そんなつむぎが俳句と俳句を愛するクラスメイト一生と出会う。オリジナリティのある話で楽しく読めた。言葉っていいなあ。情景や気持ちを表すって素敵なこと。また夏井先生に会いたくなりました。

  • 俳句について知れたけど、つむぎの気持ちもわかる気がするし、思いを書いているところが素敵だった

  • つむぎが黒板に自分の気持ちを書きなぐるようにして残した俳句に返事があった。俳句を通じて成長していく物語。ボーイミーツガール的要素もあり。中学年から。

  • 鬱屈したきもちを持つ少女と五七五にまつわる物語です。

  • 中学年向け
    俳句から変わり始める女の子

    小4のつむぎは母親に「家事をやってくれる娘」と言われたことにショックを受ける。その気持ちを救ってくれたのはおばあちゃんが通うデイサービスで知った「俳句」だった。俳句をこっそり黒板に書き残したら、隣に誰かが俳句を書き足していて……。いったい誰の俳句なの?!

    作中のつむぎのつくる俳句がなかなかよい。
    今では考えられないけど、そういえば昔は特別な日は学校で先生が用意したお菓子とか食べてたもんな……。時代を感じる。

  • おばあちゃんがケアハウスに通うことになり、そのサポートにかかりきりのお母さん。家事の負担は4年生のつむぎばかりに…。自分はなんのためにいるの?放課後のだれもいない教室で、いらだちを抱えたつむぎの口から呪文のように出た言葉は五七五のリズムの俳句、それはつむぎの心の声でした。浮かんだ俳句を思わず黒板に書き込んだつむぎ。ところが翌日、つむぎのものではない新たな俳句が書き加えられていたのです。それがクラスを巻き込む騒動となり…。

  • 「お母さんにとって、自分は家事を手伝ってくれるだけの存在」と思っていた主人公が、俳句と出会って自信をつけていく物語。まだ好きなもの、「自分はこれだ!」と思えるものと出会えていない子が勇気づけられる本。

  • つむぎはおばあちゃんが通っているデイサービスに薬を届けてほしいとお願いされる。そこで目にしたのは、おばあちゃんが作ったという俳句だった。
    一等賞の大きな赤いリボンがつけられている俳句。
    最近おばあちゃんはぼけぼけになったとばかり思っていたので、つむぎはびっくりする。
    ある日、お母さんに何気なく言われた一言で傷つくつむぎ。
    「あたしは、そんなことのために、ここにいるんじゃない」
    放課後誰もいない教室でいろんな思いが込み上げてきて、浮かんだ俳句を黒板に書き留めた。

    赤とんぼ ちぎれた羽を かえしてよ

    次の日学校へいくと、つむぎの俳句のとなりにもう一つの俳句がかかれていて、クラス中が大騒ぎになっていた。

    だれなの?あたしの俳句のとなりに、だれが書いたの?  

    自分の思いを俳句にする楽しさを感じながら、つむぎはまた放課後に俳句を書く。すると、また次の日誰かの俳句がつむぎの俳句の隣に書かれていた。

    そして、とうとう意外な人が犯人だと知ったつむぎは…。

    自分のために生きたい!今日から生まれ変わりたい!
    1等賞がとりたい!みんなをあっといわせたい!
    そんな思いをはきだしたくて、俳句をよんでいたつむぎが、
    そのうちに、ばかにされてもいい、素直な気持ちで表現しようと、俳句をよむ。
    その思いが俳句から伝わってくる。

    意外な犯人とのやりとりもさわやかで、こんな関係性が築けたら最高だ。

    俳句の楽しさが伝わって、俳句に対するイメージが変わるといいなと思う。それくらい身近な題材でその子らしさのある句ばかりで、読んでいて清々しい気持ちになった。

    返歌とは違うかもしれないけれど、誰かの詠んだ俳句にインスピレーションを受けて俳句を詠むって高度だと思う。でもそれが妙に頑張ってなくて、読んでいて微笑ましかった。担任の先生もいいな。

  •  おばあちゃんの通うデイサービスに薬を届けに行ったつむぎ(小4)は、俳句に興味を持つ。放課後の教室で、黒板に赤とんぼの俳句を書きのこして帰った次の日、つむぎの俳句の横にもう一つの俳句が書かれていた。

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著者プロフィール

群馬県に生まれる。昭和女子大学文学部卒業。デビュー作『おれたちのはばたきを聞け』(童心社)で日本児童文学者協会新人賞、『つむじ風のマリア』(小学館)で産経児童出版文化賞を受賞。作品に「ゆうれいママ」シリーズ(偕成社)、『鈴とリンのひみつレシピ!』『犬とまほうの人さし指!』『わんこのハッピーごはん研究会!』(以上、あかね書房)、『おかのうえのカステラやさん』『俳句ガール』(以上、小峰書店)、『のいちごケーキのたんじょうび』『ぼくはおじいちゃんのおにいちゃん』(以上、ポプラ社)、『セラピードッグのハナとわたし』(文研出版)、『救助犬の弟子』(新日本出版社)、『いつか空の下で さくら小ヒカリ新聞』(汐文社)など多数ある。

「2023年 『メダカ姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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