- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344007475
作品紹介・あらすじ
いっそ痛いと思った、その痛みだけは思い出せた。かっこ悪くて、情けなくて、でも忘れられない瞬間がある。田んぼと山に囲まれた、コンビニの一軒もない田舎の県立高校を舞台に綴る、青春の物語。
感想・レビュー・書評
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地方の公立高校から上京した人の多くは、共感できてしまうのではないだろうか。
連作短編集で登場人物は少しづつ重なり合っていて、それぞれ味があるのだけれど、ロック好きの白田さんとベーシストの辻本くんの絡みが好感が持てたかな。
保健室登校で美術志望の小嶋智とよく似た子が、そういえば自分の高校にもいたな。どうしてるだろうか、とふと思い出した。
きっと、この本を読んだ人は自分の高校生活を懐かしく思い出すことでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「檸檬のころ」まさにそう表現できそうな青春の一コマ。作者はあとがきで「地味な人なりの青春」を書きたいと思っていたと綴っていたが、どんな世代だって大半は平凡で地味な学生時代を送るんじゃないかと思うし、またそれが一番青春らしかったりするんじゃないだろうか。何か大きい事をやり遂げなくても、友達と笑い合ったり、恋愛したり、趣味にのめり込んだり…それだけでも人生の中で青春時代は大きな意味を残す。
この短編集はそんな普通の小さな青春時代が描かれていて、好感が持てた。 -
読むと、自分の学生時代を誰もが思い出すのではないでしょうか。似たような経験をした人、まったく違う経験をした人…多種多様だと思うが、なんだか身近に思えるそんなお話。
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田舎の公立高校を舞台に描かれた、地味目な高校生達のお話。
ただただノスタルジーに浸ってしまった。
まるで、自分がそこにいたかのような気分。
最後の短編「雪の降る町、春に散る花」が個人的には、特によかった。 -
いっそ痛いと思った、その痛みだけは思い出せた。
かっこ悪くて情けなくて、でも忘れられない瞬間がある。
田んぼと山に囲まれた田舎の県立高校を舞台に綴る青春の物語。 -
高校時代の恋ってこんなにきらきらしてて
甘酸っぱかったのかーって
途中で話が全部つながってることに気づいたけど、
視点が変わることで、それぞれの想いが
それぞれに伝わってきてせつなくなる -
あまりの青春っぷりに途中で挫折しかけたけど最後まで読みきった。もうちょっと若いころに読めばもっと楽しめたかな。
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普通の高校生の青春を切り取った短編集。
きっと誰もがあの頃感じていた気持ちがちゃんと文字におこされていて、そう!それだ!と思いながら読みました。良かったです。 -
「底辺女子高生」を思い出しながら読んだ。自分と重なる部分があって、うわーってなった。
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「ルパンとレモン」
辻本くんの対応ってば高校生離れしてる(「ラブソング」)