愛するということ

著者 :
  • 幻冬舎
3.03
  • (5)
  • (8)
  • (38)
  • (10)
  • (3)
本棚登録 : 116
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344010352

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • タイトルに反発しつつ。
    途中まで、何度も読むのやめようと、思った。
    ん、だけど。

    柿村登場で納得‼︎

    「それでいい」
    「その調子で怒れ」

    アタシもわかる。
    伝わる‼︎

  • 前半は?って感じだけど、後半になって著者の言いたいことが、がんがん伝わってきてよかった。つらいなあ、この本。

  • マヤが野呂との思い出や当時の心情を綴る。自分より一回り以上年上の女性に目移りして別れることになった、野呂への執着が最後まで綴られている。
    この物語の中には、3人の男が出てくるが、タイプは違えどどの男も魅力的な男だ。
    野呂は、既婚者で子供もいるが、愛人に対して真摯で、優しい。真摯さがマヤをひどく傷つけることになるのだが。
    野呂と別れた後に出会う柿村は、50代の男性で、恋愛の感傷的な部分がイヤだから女には惚れない、という一貫した哲学があり、落ち込むマヤをなじることで、マヤが立ち直るきっかけを与える人物。
    柿村の甥っ子の俳優は、若い男性。人生に起きたことは消しゴムで消せない、消してはいけない、都合の悪いことを消そうとする人間にだけはならない、と男らしさを見せる。
    三者三様の男性と出会うことで、恋の終わりに苦しんでいたマヤは、立ち直る兆しを見せて物語は終わる。

  • 不倫のお話。野呂さんが嫌な感じ。
    家庭があっての自由恋愛、産婦人科医からの経営者。
    あり得ない。
    大人の恋愛といわれればそうなのか...?

  • なんというか、昨年の自分の状況に酷似していて読んでいてきつかった。主人公のマヤのどっちつかずな気持ち。わかります。

  • 元気じゃない時には、読まない方がいいかも。
    でも、この男の人、いやだ。

  • タイトル間違えで読んじゃったかも。恋愛小説。ただし、奥さんがいる人と付き合ってふられた女性がずっと相手の男性を忘れられない話。奥さんの存在はどうでもいいという発想はおもしろい。別れても好きな人がもし死んでしまったら、どうやって気持ち整理するんだろうと思った。

  • ■ 1074.
    <読破期間>
    H22/7/16~H22/7/19

  • 産婦人科で一度、バイトの面接で二度目の出会い。
    自分よりも年上の、妻を持つ男性との恋愛。
    順調に思えた付き合いにも終わりが来た。
    彼の新しい「彼女」は彼よりも年上の女性だった。
    別れても、まだ彼の事が好き。
    彼を想い他の男性と夜を共にする・・・。

    彼の妻よりも新しい彼女に嫉妬を感じるというところにリアル感が。
    どちらかというと離別に関しては女性の方がきっぱりすっきりと終わる事が多いように感じていたけれどこの主人公は逆。
    読み終えた時に少し疲労感があった。

  • 『恋』『欲望』など、恋愛の奥深さを書かせたら、
    恐らく右に出るものはいないであろう本格派・小池真理この本を
    久々に読んでみた。

    妻のいる男を愛した女の物語。
    完璧に思えたラブラブ状態は、新たなる女の出現によって
    あっけなく終わりを告げる。
    出会い、別れ、回復に至るまでの気持ちの移り変わりを、
    実に克明に書いている。

    舞台となったのが私の母校(大学)のすぐ前にある
    青山の骨董通り。(喫茶店『GORO』はまだあるのだろうか?)
    女はそこにある辺鄙なカフェのアルバイトを始め、
    雇い主の妻子ある男と不倫をする。
    やがて男には新しい女性が出来て、女は捨てられる。

    興味深かったのが、その時の彼女の気持ち。
    男の妻には全く感じなかった嫉妬心を、
    新しい女性に対しては強く感じたという。
    なかなか複雑だ。

    当然のことながら、女は男に告げられる前から、
    心変わりを感じており、狂いそうな嫉妬心を抱きつつ、
    それを彼に見せたりはしない。
    捨てられた後も、簡単に男を諦められるはずもなく、
    ズタズタで一進一退を繰り返す精神状態にありながら、
    最後の美意識だけは失わない。
    (このあたりが小池真理子らしい)

    人は簡単に『時間が解決する』とアドバイスをする。
    しかし、失恋の当事者にとって、その時間とは、
    永遠を意味しているように思えてならない。

    でも、本当の『永遠』なんてどこにもない。
    やがて女にも新しい男が現れ、傷はいつの間にか癒されていく。

    意図的と思われるが、展開自体は典型的。
    ただ、傍目にはどれだけ『典型的』に思える話であっても、
    当事者にとっては一つ一つが真剣勝負である。
    渦中にいる人間にとって、先の予想など、出来はしない。
    出来ないから真剣になるし、だからこそ恋はドキドキする。

    私自身は結婚して、娘が産まれて、『渦中』とは縁がなくなった。
    (その『男』のような時期を迎えることも想像しにくい)
    しかし、少し前の私も、『不倫』こそなかったものの、
    似たようなことの連続だった。
    分かっていても、同じ失敗を繰り返していた時期は長い。

    もしも今、『渦中』にいる人なら、この本を読むことで、
    少しだけ心に余裕が出来るかもしれない。

    恋愛は楽しいばかりでは決してなく、
    きついことの方が多いかもしれない。
    真面目になればなるほどババを掴む確率も高い。
    でも、始まってしまったら、恐れて何もしないのは、
    あまりにも勿体無い。
    死なない程度のリスクなら、賭けてみる価値はあると思う。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×