瀕死のライオン 上

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 163
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344012042

感想・レビュー・書評

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  • 圧倒的な調査を行ったとおもられる背骨のしっかりした小説。

    インテリジェンス(諜報活動)だけではなく、自衛隊出動(通常の治安維持等ではない)も
    視野に入れて描かれてる。

    宣戦布告のときのような、自衛隊のジレンマや、官邸の優柔不断さを排除したストーリーは
    逆に悪寒を感じるほどリアリティーがあり非常に面白い。

    しかも、内容的には脚色が多いと思うが、実在する特殊戦部隊をストーリーのキーとしているのは
    その秘密めいた存在がゆえにリアリティーを損なわないでストーリーを展開できる点にあると思う。

    しかもそこに登場する隊員たちの壮絶と言って良いほどの信念と覚悟。

    正直、私にはそこまでの信念と覚悟は持てないなぁ。

    この手の本を読むと考えさせられるのが、”かっこいい”で済まされない自衛官という職業を
    選択する人達の心意気とか信念とか覚悟とか。

    私には真似できません。

    ちなみに瀕死のライオンとは、フランス革命の際、ルイ16世を警護して殉死した
    スイスの傭兵を称えるために建てられた像だそうです。

    実物を見てみたいですね。

  •  上巻は自衛隊や内閣調査室の話をたっぷり盛り込んだいわば「軍事スパイ編」。それが下巻で決死の作戦へと展開していく。
     武器や軍の戦力に関する詳細な記述が話に現実感を与えているが、実際に自衛隊の特殊部隊というのはあるのだろうか。登場人物たちのような“愛国の士”が本当にいるのなら頼もしくはあるのだが。
     下巻のクライマックスともいえる北朝鮮での戦闘シーンは凄まじく、死にゆく特殊部隊のメンバーを実に生き生きと描かれている。ただ、全体を通してストーリーがどうも消化不良のような気がした。

  • 最初はちょっと入り辛いデスが読んで行くとナカナカはまる。特殊部隊ってこんな感じなのかなぁ、と。

著者プロフィール

大阪府生まれ。小説デビュー作『宣戦布告』がベストセラーになり映画化。以後、『ZERO』『瀕死のライオン』『外事警察』『奪還』『特命』『銀色の霧』『QUEEN スカイマーシャル兼清涼真』など話題作を発表し続けている

「2022年 『トツ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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