- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344015487
作品紹介・あらすじ
ずっとひとりで生きてゆくしかないのだろうか(『ラテを飲みながら』)。失恋すると、胃が痛くなる。腕がしびれる。苦しい(『電車を乗り継いで大人になりました』)。まさか男を囲うとは思わなかった(『アンセクシー』)。同期の女がどんどん結婚退職するのを横目で見ながら、戦ってきたんだよ(『ちょっと変わった守護天使』)。足りないのは、あれだけ。キスとセックスだけ(『雪女のブレス』)。奥さんが死ぬまで、待て、と言うの?(『無人島』)。好きとか恋とかいう話ではなくて、ただ近付きたいと思った(『銀縁眼鏡と鳥の涙』)。どんなことでも、慣れれば普通になるもので(『粉』)。-8つの恋物語。
感想・レビュー・書評
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全体を通して、ちょっとから回る女性がよく出てきて、出てくる女性たちがなんだかとても愛おしくなりました。
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唯川恵さんと小手鞠るいさんの名前があったので手に取りました。
唯川恵 - ラテを飲みながら
「恥なんてかくためにあるんじゃないの。
いいじゃん、困った時は周りに頼れば。
たまに羽目をはずして飲んじゃえば。音痴でも歌っちゃえば。」
いつも思う。
この人は女性を書くのが上手すぎる。。。
小手鞠るい - 無人島
奥さんが死ぬまで、待て、と言うの?
他人の悲しみと不幸の上に
どんなに上塗りを重ねても、人は幸せにはなれない。
やっぱこの人の話、好き。
淋しい話も悲しい話も、甘酸っぱい苺みたい。
豊島ミホ - 銀緑眼鏡と鳥の涙
好きとか恋とかいう話ではなくて、ただ近付きたいと思った。
「でも、他のはみんな、スナップ用の笑顔じゃない?」
人と人との距離感みたいなのが絶妙でいい。
これぞ・・・青春だね。 若いし青い。
みんな違う、8つの恋のかけら。 -
食傷気味の癖にまたこの手のアンソロジーに手を出す自分は何者だろう?
他人の恋愛をみて、何を感じ取りたいのだろう?
たいして心動かされないまま読み進めていき、豊島ミホの作品で引き込まれた。
彼女は他の作家さんと比べられるアンソロジーで、個性が際立つ作品を書ける人だと思う。
恋愛とは何かをストレートに描かずに、けれど、読み終わると胸がきゅんとなる。
前向きな明るい毒をもっている感じ。
そして、対照的なのが井上荒野の作品。
なぜか心がささくれだつというか、落ち着かなくなっていく。
うまくいっているはずの夫婦の不協和音がどんどん響いてきて、たえられなくなる。
知らない間に毒をもられ、身動きがとれなくなる感じ。
とまぁ、こんな風に作家の持ち味を知りたいから、アンソロジーに私は手を出すんだろう。
多分、恋愛うんぬんを語りたいのではなくて。 -
短編のさまざまな恋愛小説。
ラテを飲みながら 唯川恵
電車を乗り継いで大人になりました 山崎ナオコーラ
ちょっと変わった守護天使 山崎マキコ
雪女のブレス 南綾子
無人島 小手鞠るい
など。
久しぶりにこの手の話を読むと懐かしい感じがする。
これを機に各作者の本を読んでみたいと思った。 -
雪女のブレス/南綾子
銀縁眼鏡と鳥の涙/豊島ミホ -
改めてやっぱりナオコーラさんの文章が好きだと思った。
主人公が女であれ、男であれ、好きな人にアプローチするときの態度や言葉の使い方が好きだ。
素直でシンプルなのに野暮ったくない。
洗練されている。
心にすとんと届く。
こんなふうに淡々とでも誠実に
好きな人に好きって伝えられたらいいな、
といつも思うし、
こんなふうに好きって言われたら
嬉しいだろうなって思う。あこがれる。
大人になったけれど、好きな人とは上手くいかず、好きになってくれた人とは上手く向き合うことの出来ない、不器用な感じも今の自分とダブってすごくよかった。
不器用だけど素直で正直な酒井、大すきだよ。
ナオコーラさんのお話だけ、
好きすぎて3回繰り返し読んだ。 -
以前から気になっていた山崎ナオコーラさんも参加していたので読んでみました……が、総じてつまらなかった。
強いてあげるとすれば「ラテを飲みながら」は、軽いタッチで描かれたOL二人の雰囲気がなんとなく良かった。 -
豊島ミホ目当てだったけど、他のもおもしろかった。
切ないの多めだったけど。
共感できる話も多かった。
写真部の美人の先輩は、関めぐみのイメージ。 -
豊島さんが読みたくて手に取った一冊。
守護天使…が一番面白かった。
読んだことのない作家さんだったので
きっかけになる一冊でした。