- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344017955
作品紹介・あらすじ
没後、21年を経て、昭和天皇が甦る。失いすぎた我々が今、求めているのは、まさにこの巨人ではなかったか-。大ベストセラー『戦争論』の続編にして『天皇論』の前編であるばかりでなく、日本と日本人を束ね、戦後65年をゼロからやり直すよすがとなる「象徴」を描ききった、小林よしのり畢生の巨編。
感想・レビュー・書評
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昭和天皇が崩御された時、私はまだ小学生で『あ、そう』と仰るおっとりとしたおじいさま、という印象しかなかった。その後歴史を学び、天皇の政治関与の度合いにびっくりしたものだったが、この本を読んで、私の知っていたことがいかに浅いものだったのか‥今までのイメージを大きく変えた一冊でした。
終戦からサンフランシスコ講和条約までの大きな役割はもちろん、特に各地での御巡幸のくだりは涙が止まらなかった。ご崩御の際、日本じゅうがものものしい雰囲気に覆われていた意味がやっと理解できた気がする。著者の強い主張を差し引いても、日本人として知っておかなければならないことが、マンガというわかりやすく親しみやすい形で表現されている。読んで良かった一冊でした。詳細をみるコメント1件をすべて表示-
岡本大輔@介護支援専門員さん僕も昭和天皇のご崩御のときは小学生でした。確かドラえもんを観る予定をしていたのに、急にすべてのチャンネルが天皇のご崩御になって退屈だったのを...僕も昭和天皇のご崩御のときは小学生でした。確かドラえもんを観る予定をしていたのに、急にすべてのチャンネルが天皇のご崩御になって退屈だったのを記憶しています。なんと、失礼だったことか。2013/07/13
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昭和天皇の戦後を中心に史実に基づき書かれたもので昭和天皇の人としてそして、天皇としての生き様を読み解くことが出来た。
日本にとっての天皇制という歴史と、昭和天皇の役割も含め深く感銘した。 -
玉音放送当日の大衆に関する検証と、ポツダム宣言受諾に至るまでの鈴木貫太郎内閣の解説が特に面白かった。このあたりイデオロギー色も薄いし、歴史ミステリーとして単純に楽しめる。
前者の、農家が大事にしていた家畜を次々に殺戮していったり、まだ実っていない稲を刈り出したりした話は衝撃的。全部を台無しにしてやりたくなる感覚はとても理解できるので余計に苦しい。
阿南惟幾の血染めの遺書は実際遊就館で見たが、読む前と読んだ後で遺書の「大罪」という言葉から受けるイメージがだいぶ変わった。
他にも、占領下の日本で昭和天皇が半ば政治家として水面下で動いていたという事実が興味深い。 -
読みながら、これだけ感動して泣けた本は本当に久しぶりです。
沢山の犠牲を負って一つの国が滅亡するかもしれない前代未聞の時局において聖断を下し毅然とした態度を示し、国民と国家の発展を願い、誰よりも謙虚に過ごされた昭和天皇の姿は正に国家の徳そのものであり紛れもなく日本国民共通の財産そのものでした。本書において小林よしのりさんの手により記憶の彼方に忘れ去られ散り散りとなった終戦と戦後の記憶を再構築し日本人の心に再び大切な記憶を舞い戻らせました。書籍や漫画という次元ではなく日本人の心を貫いた素晴らしい内容でした。 -
改めて昭和天皇とマッカーサーの写真を見ると、
この状況で、とても堂々と立派に見えて誇りに思う。 -
思わず泣けてしまう。
理屈だけの左翼にはない力か? -
昭和天皇の無私の御心と、国民を思う気持ちがよく理解でき、感動しました。最後のページに掲載されている御製では思わず目頭が熱くなりました。
もっと早く読めば良かった。天皇のいる日本に生まれたことを誇りに思います。日本人で良かった。
沢山の人が読めば良いのになぁと思います。
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新刊JP
http://www.sinkan.jp/detail/review_5250.html
より選択。
読んでよかった。これまで、昭和天皇のことはほとんど知らなかった。昭和天皇が戦後の日本復興にこれほど尽力を尽くしてこられたとは。。。
あっ、でも、戦後については、色々意見がありそうだから、もう少し他の本も読んだほうがいいかな。
小林よしのりさんの本は、少し偏ってる気もするしね。
でも、好きだな。この視点。
自信をなくしてる今の日本人に、勇気がもらえると思う。
この本は、”『戦争論』の続編でもあり、『天皇論』の続編でもある”とのこと。
こちらも読んでみようっと。 -
2016/12/23読了の再読
≪元首の戦争責任≫については、朝鮮人には追求する完全な権利がある、好きなだけ断罪し処刑でも墳墓破却でもするが良い、馬鹿だったもんな、李氏・全員は/マッカーサーはABC戦犯裁判を軍事法廷とし戦場並の即決で済ませようとした。のちの検証に堪えない復讐意図、非対称性を糊塗せんと/マッカーサーと天皇11回の会見(パケナム文書)で見える、陛下は深慮、Mcは幼稚(日本を「東洋のスイス」非武装の裸のままを意図し)米国政府と乖離(池田勇人が特使となってMcを飛び越えて陳情し“米軍の駐留”が確約)離任に「日本は12歳の少年」 -
日教組の先生がたや文化人の自虐史観に毒されたせいか、我々世代は昭和天皇を正面きって讃えるのが難しい。
本書を読む限り、戦後、きわどいバランスで進駐軍および米本国と渡り合った昭和天皇の政治センスを讃えるしかない。
なお、昭和天皇と南方熊楠の邂逅は、水木しげるのマンガその他、どのバージョンで読んでも楽しくかつ微笑ましい。