乱心タウン

著者 :
  • 幻冬舎
3.16
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  • (2)
本棚登録 : 192
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344018044

感想・レビュー・書評

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  • マナトキオ
       お金持ちによるお金持ちのためだけの街

    マナトキオに住むようなお金持ちの人たちの思考回路は分からないのでリアリティという点では物足りないが、フィクションとして、むしろギャグ?くらいの勢い。
    武沢のキャラクターに妙なリアリティを感じ、景子のラストの決断にかなりスカっとさせられた。
    登場人物それぞれの抱えている思惑が交差し、バタバタと物語が展開していくが、どこか滑稽でくすりと笑えてしまうような様子は伊坂幸太郎を思わせる感じだなーと思いつつ読了。
    結局、選択の正しさは後々にならないとわからないことなのだと、ラストのマナトキオの消滅を予想させるシーンにしみじみ感じた。作者はこのシーンが描きたくてこの物語を考えたのかしら?と思わず勘ぐってしまう。

  • 金持ちの、金持ちによる、金持ちのための街ができた。
    いろんな人が住んでいる。

    そんな中、それぞれの事情が交錯しながら物語は進んでいく。

    最初は、場面の変化が多すぎていまいち感があったが、最後の方になると物語が収束してきてよみやすくなってくる。
    複雑な話がよくまとめられていて良いと思いました。

    少しパンチがないかな。あと、もうちょいスカッと出来るとなお良かったなぁ。

  • 不安とか不満とか、嫌悪感が一杯。
    それが全体にあって、
    最後…
    スカッとはしないけどちょっと「よし!」と小さく言える…けれど、「でもそれじゃあ…」とも思える。
    だから、ページをめくる手は止まらないけど☆は4つかな。

  • 続きがちょっと気になる

  • こういうのを群像劇というのだろうか…イローンな人が出てきて、バタバタとしながら、勢いにのって話がら進んでいって引き込まれた。ただラストは…福島のことがある今となってはちょっとブラックすぎて受け入れられにくいかも。

  • ラストで消化不良な感じ。

  • 恩田陸のドミノ、奥田英朗の最悪、空中ブランコシリーズのような、軽快な群像サスペンスミステリー。

    ゲーテッドタウンを舞台としたコミカルなサスペンス。お金持ちがすべてじゃない!いやー痛快痛快!

  •  この人の得意な、空想と現実、醜い人と、善人の人。
    その違いがうまく書けている。
     やはり、この人自身が、(暖かい心)の持ち主?
    読後感は良い。
     もう少し、この人の作品を読んで見る。

  • 読みやすくて引き込まれました。ラストがよかった!

  • 約50万平米、東京ドーム11個分に匹敵する広大な敷地。
    城壁を思わせる、高さ3mの強固な壁。
    赤外線センサー、防犯カメラ、24時間常駐の警備員とセキュリティも万全。
    特別な貴方のための特別な街、マナトキオ。

    少し、歪んだ街に住む歪んだ人たちの物語。
    本当に、マナトキオ住民全員がご乱心なさっているので、度肝を抜かれます。
    この街にふさわしいか住民たちも選別されるらしいけれど、知性の欠片もなく、性格には問題ありありで、トラブルおこす予備軍(もしくはとっくに起こしてる)しかいないという、誰が選んだんだ!という審査。
    軽くコメディタッチで笑えるけど怖いです。ホラーです。
    サカエ消毒と、紀ノ川くん景子ちゃんが救いです。

    あと、誰かのレビューで表紙と見返しの紙がすごい!と書かれていたのですが、確かにすごい!
    なんか細かいレースのような…。
    普段そんなところ全然見ていなかったので、知れて嬉しかったです。

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著者プロフィール

1965年愛知県生まれ。筑波大学大学院農学研究科修士課程修了後、製薬会社で農薬の研究開発に従事した後、『直線の死角』で第18回横溝正史ミステリ大賞を受賞し作家デビュー。2006年に『嫌われ松子の一生』が映画、ドラマ化される。2013年『百年法』で第66回日本推理作家協会賞を受賞。その他著作に『ジバク』『ギフテット』『代体』『人類滅亡小説』『存在しない時間の中で』など。

「2022年 『SIGNAL シグナル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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