ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで

著者 :
  • 幻冬舎
3.28
  • (11)
  • (42)
  • (87)
  • (18)
  • (1)
本棚登録 : 465
感想 : 76
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344032460

作品紹介・あらすじ

嫌なお客のワガママ放題、無理難題。敏腕外商・大塚佐知子がご用命とあらば、殺人以外なんでもします…でも。「お客様は神様?所詮は他人です」。私利私欲の百貨店へいらっしゃいませ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 登場人物メモ必須。
    後から誰だっけ?となるので。
    外商という世界が全く分からないので何とも言えないけれど、いろんな人間模様が垣間見れて楽しかった。
    そこまでドロドロなことが無くて拍子抜けしたれど。

  • 外商とは、デパートなどで、店内の売り場だけでなく、
    直接客のところへ出かけて行って販売すること、
    らしい。
    そんな万両百貨店の外商を主とした話だったよー。
    安定のイヤミスー(*´艸`*)

    個人的にはもっと、熱海乙女歌劇団を深堀して
    ほしかったなぁー。
    海野もくずちゃんのことを、もっともっとドロドロに
    してほしかったー笑
    だから、ちょっと残念。

    だけど、木のマネキンを細かくするなんて…
    そこからの話は怖かったなぁー。

  • 真梨 幸子さんの作品は「孤虫症」の頃から欠かさず読んでいます。

    本作はデパートの外商を舞台にした連作短編集ですが
    何と言うかはっちゃけた印象で登場人物も多く
    頭の中が混乱し読みづらさがありました。

    「孤虫症」や「お引越し」などの作品は好きだったんですけど
    ここ最近の真梨作品は私には向いていない様で
    本作も途中から読むペースも遅れがちになりました。

    再び真梨さん独特のしっとりとしたイヤミスが読みたいです。

  • 爽やかな本が続いたら、突如としてドロドロした本が読みたくなる。
    病気か?

    真梨幸子さんの中では読みやすい部類だった。

    さぁ、次こそゴッホを読もう。

  • イヤミスの女王がデパートの外商の話?と意外だったけど、安定のイヤさでした
    「インゴ」の章が一番エグかったかな・・・

  • うん?何だこれ?面白いのか??
    何て思いながら読んでいたらあっと言う間に読了。
    真理幸子さん得意のイヤミスがないなぁ〜なんて思ってたら後半どんどん不穏な空気に。

    外商ってお仕事は大変だな。

  • 真梨さんなのにお仕事小説?
    苦笑を誘うお仕事本かと思いきや、
    真梨さんだからこそのこのブラックさ。
    さすがです。

  • 図書館で借りたもの。
    嫌なお客のワガママ放題、無理難題。敏腕外商・大塚佐知子がご用命とあらば、殺人以外なんでもします…でも。「お客様は神様?所詮は他人です」私利私欲の百貨店へいらっしゃいませ。

    めちゃめちゃおもしろかった!!!
    いろいろミスリードさせられ、それが分かった時のスッキリ感!
    「殺人以外」はなんでも。そう、だから死体損壊と遺棄はするっていうね…!

    本筋とはあまり関係ないけど、熱海乙女歌劇団がだんだん人気になっていくのが良かった!笑

  • ふとタイトルに惹かれて、
    真梨幸子作品2冊目。
    
    1年ほど、外商部のある百貨店とSCの間
    …みたいな商業施設で働いていたけど、
    ついぞ外商との関わりもなく。
    しかもド庶民なので、
    外商さんにお世話になったこともないわたしとしては、外商部って都市伝説かなんかだと思っている節がある。
    
    この作品を読んでますます思った。

    …都市伝説だわ笑
    
    前回読んだ「私が失敗した理由」と同じように、
    語り部となる1人称がだいたい章ごとに変わり、
    最初、章ごとに完結するアンソロジーかと思ったけど、読んでいくと、複雑に関わり合いながら登場人物がどんどん増えていく構造。
    
    イヤミス感はこちらの方が強かったんだけど、
    語り部となるキャラクターがどことなく明るかったり滑稽だったりするので、
    入口は全然ドロドロ感はない。
    怖さや嫌な感じもあんまり前に出てはこない。
    ところが読み進めていくうちに唐突に、
    実にあっけらかんと不穏な出来事が提示されて、
    そのコントラストにおおっ⁈となってしまう。
    
    …うん、これはクセになるなぁ。
    
    登場人物が入り組んだり過去と現在が混じったり、モノローグから突然始まったり、
    わりと混乱しそうな内容ではあるんだけど、
    文章が読みやすかったのでこちらも一気読みしてしまった。

  • 読むのにけっこう体力使った。。
    登場人物が多いし、伏線も至るところにあるので
    時間があれば集中して一気読みしたかった。
    まだまだ気付けていない仕掛けがありそうで悔しい!

    『必死になればなるほど人生は滑稽』

  • とある百貨店の外商の物語で連作短編集です。
    表紙を見て『カウントダウン』に出てきた外商の人の話かな?と思ってたら・・・違う百貨店の外商のお話でした。
    とは言え、カウントダウンに出てきた薬王寺さんもチラリと出てきて楽しませてくれましたが。
    ちゃんと伏線が活きてて面白かった。
    主観と客観では登場人物の性格も違ってみえてくるのがリアルで凄いなーと思いつつ。
    イヤミスもちゃんとありつつ。
    読みやすくて良かったので★4

  • ★3.0
    全8篇が収録された連作短篇集。「お客様は神様?所詮は他人です」の一言から、勘違い顧客をこてんぱんにする内容かと思ったけれど、綴られるのは顧客の要望に誠意を持って応える百貨店外商部。そして、個々のキャラクターの設定が中途半端で、それぞれを活かし切れていない印象が強め。最終話でお得意のグロさが顔を出すものの、強引な流れで取って付けたような感じだけが残ってしまった。が、相変わらずの読みやすさは健在で、百貨店の隠語やスタッフの実情は興味深かったりも。ただ、いつものイヤミスには程遠く、物足りなさが残る。

  • なんとかしようとする心構えは立派だけれど、これはできません! とはっきり断ることも時には必要。まぁ、無理をきいてもらうほうからすると快感なんだろうけどね〜。
    1回くらい、ワガママ放題にやってみたいもんだ。ハハハ。

  • 老舗百貨店の外商と言えば聞こえ
    はいいが、その実態は人間の欲や
    醜悪な人間関係のゴタゴタまで
    ありとあらゆる手段でお客様をお持て
    なしする、蠱毒の様な場所である。
    それが、万両百貨店外商部なのである。

  • 百貨店の外商さんのお話し。ただのお仕事小説には非ず、お客様の無理難題にも応える敏腕外商の、軽めイヤミスとミステリがサクッと描かれている読みやすい連作短編集。最後はちょっと意外だったかな。

  • 百貨店外商の話。お客様の要望には、どんなことでも応える。初めは真梨さんっぽさがなく淡々と進んでいくけど、終盤に真梨さんらしさが出て来る。でも、真梨さんにはかなりのイヤミスを期待してしまってただけに、ちょっと物足りなかった。こんな私ってちょっと病んでる??

  • 2回目の読了です。真梨幸子先生お得意のイヤミスですが、先生の他の作品より軽い感じで読めます。

    百貨店の外商が関わるお話。色々なところでミスリードを誘ってきます。ミスリードを誘ってきているのはわかっているので、その手に乗るかとこちらも頭をフルに働かせてミスリードを見破ろうと勝手に楽しんでいます。最後はミスリードと思いきや本当に…!だったので驚きでした。

  • いつものごとく~の嫌ミス ま、おもしろかったっすw

  • 面白かった
    最後の最後まで楽しく読めました
    終わり方も良かった
    まさにイヤミスです

  • 外商という一般人にはよくわからない世界だからこその話。
    本当にこんなことあるんだろうか?とわくわくする一面もある。

  • あんまりあんまり(°▽°)

  • *嫌なお客のワガママ放題、無理難題。敏腕外商・大塚佐知子がご用命とあらば、殺人以外なんでもします…でも。「お客様は神様?所詮は他人です」。私利私欲の百貨店へいらっしゃいませ*

    単純に面白かった!
    最近の真梨作品は、無理矢理ミスリードさせようとしたり、時系列をこねくり回したり、とやり過ぎ感が強くて少々辟易としていたのですが・・・
    これは軽妙軽快、難しいミスリードもなく、さくさく読み進められるけどしっかりイヤミス要素もあって、久しぶりに真梨作品の素晴らしさを堪能。お勧めです。

  • イヤミスと言われる意味が短編を積み重ねると分かってくる。外商ねぇ。お世話になれるほどの資産を持ちたいわ(笑)

  • 思ってたんと全然違う。けどかえってそこが良かった。万両百貨店という老舗百貨店の外商部は「ご用命とあらば」顧客の要望には何でも応えるのがモットー。普通にこういう系の題材として想像する人情や根性を一切排除した異色のお仕事小説。まあ真梨さんの本だしね。連作短編になっており、始めはシニカルなオチにニヤリとする程度だったが、どんどんきな臭い展開に。私も百貨店内では何度も働いたが『外商部』というのは何となく特殊なイメージがある。そんなミステリアスな雰囲気を活かしつつ、軽快さとブラックさを取り入れていて面白かった。

  • 百貨店の外商が舞台の連作短編集。帯にあるように「笑える」部分もある。真梨さんのコミカルな部分、私の好み。さて内容は真梨さんらしい極端であり得ない設定で刺激が欲しい時に読むと良いと思う。

  • 最後の話のための外商⁇
    あまり外商の必要性なし。
    高殿円の方が普通に楽しめた。

  • 万両百貨店の外商部の大塚佐知子と地下食品売場の派遣の売り子(マネキンさん)の裏と表のドロドロ話。特に外商の仕事って「ご用命とあらば、殺人以外ならなんでもします」って、それにしてもそこまで踏み込むって感じた。短編8話で登場人物が結構多くて、ごちゃごちゃになりながらも整理してわりとさらさらと読めた。どの話も最後には落ちがありなるほどとなる。7話目の「マネキン」はちょっとホラー的でゾクッとしたが、マネキン人形とマネキンさんを引っかけてるのかなと思う結末だった。

  • 短編8編からなる笑えるイヤミス。大塚佐恵子は顧客の要望は何でも叶える敏腕外商。なるほど、プロフェッショナルな外商、コンシェルジュ的な仕事とはこれか。

  • お客様が無意識のうちに望んでいるものを察して、それを最良のタイミングで提示する。
    デパートの外商部門とそれを取り巻く人々の悲喜こもごもを、ユーモアかつブラックに描いた連続短編ミステリー。

    外商とはもともと呉服屋の御用聞きがルーツで、直接客のところに出かけて行って商品を売る仕事だ。だがそれだけではなく、お客様の話し相手になったり相談にも乗り、決して「無理」とは言わないのがこの話の主人公、万両百貨店の外商トップセールスウーマン『大塚佐恵子』だ。
    しかし、のっけから『熱海乙女歌劇団』である。なんだそれは?これが外相とどう結びつくのか、初めから面喰ってしまう始まりである。が、この1話で大塚の辣腕ぶりをまざまざと見せつけられる。その後結構エグイ手も使ってセールスをしていると思わせてひっくり返す。7話では殺人を匂わせるも、この流れなら違うのだろうと確信しながら読み進めるとやはりそう。が、最終話でそれも含め足元を掬われるという展開。まあその方法は無理あるんじゃないかとは思いつつも、見事な展開にしてやられた

  • お客様は「神様か仏様か・・・」

    百貨店外商はお客様のわがままを聞く部署
    基本「ON」は言ってはならないが・・・。

    買い物しまくり500万円の支払いを夜逃げしたお客さんの話し合ったなぁ~
    そういった場合ってどう回収するのか?
    そっちの方が気になったのは私だけでしょうか・・
    しかもどぉぉぉぉしても欲しいものをポケットマネーから購入したのも水の泡だよねぇ

    最後の「コドク」に対してのお客様ご要望は断っていいのでは?
    外商さんも黒に染まってしまいますよ~

全76件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

真梨幸子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×