ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相

著者 : 朝日新聞取材班

• 幻冬舎 (2020年5月13日発売)

作品紹介・あらすじ

日産もその社員も、日本の司法も
すべてを食い物にした男の
真実の顔とは？　
世界中が驚愕した前代未聞のスキャンダルの全貌

■検察はなぜゴーン逮捕に踏み切ったのか？　
■ゴーン追放の「クーデター」はなぜ起きたのか？　
■仏大統領マクロンVS.ゴーン。どんな確執があったのか？　
■ゴーンによる恐怖政治と会社「私物化」。そのすさまじい実態とは？　

電撃逮捕のスクープを飛ばした朝日新聞ならではの圧倒的取材力を駆使した、迫力の調査報道ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

[kirimotosachihoさんの感想 · 2020年5月17日]

とにかく分かりやすかったです。

この本を読むと、ゴーン氏の逃亡劇だけでなく（むしろ、こちらは報道の通り）、日産の過去からの企業体質、ゴーン氏の生い立ち、特捜部のやり方、ゴーン氏と日産の真っ向から食い違う見解とそれぞれが示す根拠が、スラスラと分かります。

500頁にもなる本ですが、飽きずにどんどん読めます。

最初に大鶴弁護士が提案した、保釈時のGPS装着案が通っていれば、逃亡はどうなっていただろうか？など、映画さながらの妄想もしました（笑）

「結局、この件って何だったの？」って疑問がある人は、この本を読むとよーく分かります。

スッキリ！

[オギノ通りさんの感想 · 2023年10月4日]

★その後のゴーンは★新聞記事の集大成なので、逮捕劇、日産の歴史、ゴーンの変質、逃亡と章立てや文章が分かりやすい。しかし逃亡してしまった今としては、「で、結局どうなの」という思いが募る。会社の金を流用していたというのが犯罪の柱で、立件されていない分も多いのだろう。ベルサイユ宮殿での結婚式のような海外で報道された案件はどうなったのか。それを許した仕組みこそが問題だろう。

日産の歴史として、労組の親玉に支配された独裁者の系譜がある、というのは面白かった。東京近郊にある自動車会社なので、ひ弱な秀才が集まるというバックグランドを指摘していた。

[kun92さんの感想 · 2022年5月21日]

ゴーンハズゴーン。
ゴーンの海外逃亡だけでなく、そもそも日産とは、世界の自動車業界はどういう状況であったのかをかなり丁寧に取材している。
ゴーン、最初は頑張ってたのな。リーマンとか、離婚再婚あたりからおかしくなってきた。つかやっぱり権力持ち続けると狂うってことなんだろうか。
日本の人質司法は酷いと思うが、だからと言って、ゴーンの晩節の振る舞いがいいとは全く思わない。この先どうなるんだろうね。

[ikitaさんの感想 · 2020年10月13日]

ゴーンさんの、いいぶん、いろいろ

[学習院大学 法経図書センターさんの感想 · 2020年9月7日]

東2法経図・6F開架：537A/A82g//K

[80506967さんの感想 · 2020年7月25日]

面白かった。知らない事もたくさんあって、今後のゴーンさんの動向に注目したいと思った。

[masaさんの感想 · 2020年6月27日]

ゴーン逮捕は朝日新聞のスクープだとは知らなかった。本書はゴーン事件の一連をその朝日新聞の報道陣が追ったもの。
逮捕時点から、これは検察沙汰にするものではなく、日産内部で対処するべきだ、との疑問を持っていたが、それは読み終えた今も変わらない。ゴーンも問題だが、ガバナンスが効いていない日産の経営も問題だらけだ。
その報道姿勢に対して何かと批判が多い朝日新聞だが、大手全国紙らしいネットワークと記者の皆さんの取材力があいまって、読み応えがあった。