- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344041660
作品紹介・あらすじ
鮮烈デビューから作家生活10周年。『記憶屋』『花束は毒』の著者、最新本格ミステリー!連続殺人、かもしれない。羊の群れに狼が潜んでいるなら、気づいた誰かがどうにかしなければ、狩りは終わらない。死体はない、証拠もない。だけど不安が拭えない――。ご近所さんのこと、どれだけ知っていますか?「殺人犯が同じ建物内にいるってのはぞっとするけどな」今立晶(パート主婦)「模倣犯じゃなくて、本人って可能性もゼロじゃない」小崎涼太(事件ライター)「近くで起きた事件ですもんね。私も気になってました」土屋萌亜(マンガ家)「素人探偵の思い込みの推理を聞いている暇はないの」加納彩(主婦)「近所に怪しい奴がいるみたいな情報提供はときどきあるよ」加納行広(刑事)「ここは住人同士のトラブルはなく、かなり平和なほうだ」寺内嵩(マンション管理人)「プライベートには踏み込まないくらいがちょうどいい」幸田佐知子(シングルマザー)
感想・レビュー・書評
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読み始めてからすぐに、これは気になり過ぎてページを捲る手が止まらなくなるだろうと思っていた。
漫画家の土屋が隣りに住むライターの小崎に回覧板を回し印鑑を貰って、隣りのマンションの管理人に届けるというところから始まるのだが…
登場人物の誰が怪しいのだろうと考える間もなく、土屋が…。
ただ彼女のつけていたピアスが食品サンプルのお店で買った餃子だというのが、特徴あったから記憶にも残り手掛かりのひとつとなったのかもしれない。
どちらにしても犯人がマンション内にいるはずという…
死体はないし、証拠もないなかどうやって…といったところになんで餃子ピアスがこの場所に?なのである。
そこから過去の事件「スタイリスト」に関連していることが判明し今回の事件もすべて明らかになる。
模倣犯と言えども彼の言葉を聞くことがなかったのは少し物足りなかった。
読みやすいうえに推理しながら進めて楽しめた。
しかし、隣人との付き合いって難しい。
どこまでプライベートを見せられるのか、どこまで出入りを許せるのか…
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2023/11/07
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2023/11/07
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あ、隣人さんあやしい系の方なのね。
みんみんさんのダンナ様 警察官だから
これ以上 安心なことってないよね!
次男のお土産の八ツ橋 食べて...あ、隣人さんあやしい系の方なのね。
みんみんさんのダンナ様 警察官だから
これ以上 安心なことってないよね!
次男のお土産の八ツ橋 食べてました
ウマ(('ڡ'))ψウマ♡♡2023/11/07
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サラサラ…お茶漬けのように読める隣人ミステリの一冊。
同じマンション、生活圏内に殺人者がいるかもしれない。
羊の皮を被った狼は誰?
猜疑心&緊迫感溢れるストーリー。
もちろん誰もが怪しさいっぱい。
警察ではなく住人が調査する形式が日常の一部分という感覚で良かったな。
途中で放棄は不可能、ラストまで一気に…はまるでお茶漬けのようにひたすらサラサラ食すような味わい。
探偵役の元ヤン姉と卵料理の服を愛する弟の小気味よさもサラサラ感のポイント。
ご近所の深夜の車の音はもしかして…こういう作品を読むと一瞬でも不安感じるのが面白い。 -
お気に入りの作家さん。
土屋萌亜(マンガ家)が主人公だとばかり思っていたら、
小崎涼太(事件ライター)が途中から出てきて、
どんどん登場人物が増えていくたび、
誰もかれも、怪しく見え始めた。
姉の晶と刑事の加納が友人だったのは、ちょっと出来過ぎ感があるけれど、構成上必要なんだろう。
マンションはプライベートが守られているようで、
隣人の情報がわからない怖さがある。
まして、管理人がどんな人なのかも・・・・
涼太と晶のやり取りが楽しく、殺人事件の恐怖を和らげてくれた。 -
たぶん怪しいよなー。
ついて行かない方がいいんじゃないか?
あー、やっぱりほらー。
向かいのマンションに入って行った女の子が後の殺人事件の被害者である事を知った土屋。
土屋と同じマンションの隣に住むライター涼太と、事件のあったマンションに住む涼太の姉である晶と調査を始めたところ、突然土屋の姿が消えた。
もしかして殺人犯にバレたのか?
殺人犯は同じマンションの住人か。
誰もが怪しいと思えるし、なんなら主要人物の夫などももしかしたらと考えながら読む。
よくある推理小説での探偵や警察ではなく、一般人のしかも主婦達が一生懸命に犯人を探すシーンはなかなか面白いし、それが反対にハラハラもする。
また危ない目にあうんじゃないかと。
怪しいと思っていた容疑者は次々とシロになっていく。
誰なのか。
そしてギリギリで最後の連続殺人事件は阻止できた!かと思いきや、ライターの涼太は何か気になる点があるようで。
そこからの話がこの作品のメインディッシュ。
【隣人を疑うなかれ】
隣人を疑ってはいけない。
信じたためにすぐに犯人が捕まるはずだった事件が24年も迷宮のままで、そしてそのせいで模倣犯までが出てくるなんて。
二度読みすると、chapter1にはこの家族はこの人達の事だなと改めて納得したり、あちこち伏線がちらばっていることに気づく。
文章は警察用語などがでてくることもなく、堅苦しい感じもなくてミステリーとしてはとても読みやすかった。 -
フリーライターの小崎涼太が注目している殺人事件の被害者に似た人物を目撃したという隣人が姿を消す。涼太は不審を覚えるが、そのくらいでは警察は取り合ってくれない。そこで、涼太は被害者らしき人物が入っていったというマンションに住む姉・晶とその友人である刑事の妻・彩の協力を得て調べ始める。
みんな疑わしく見える。犯人には割と早い段階で気づけるが、そうきたか。無駄のないストーリー展開でうまい。彩と晶はいいキャラ。冒頭はちょっと……だったが、読後感は悪くない。 -
殺人事件の被害者を近くで見たかもしれないと言っていた隣人が行方不明に。同じマンションに犯人が住んでいるかもしれないという不安にかられながらも、謎解きを始める主人公姉弟。連続殺人の様相を呈してきたこの事件、犯人は果たして誰なのか。
読み始めて思ったことは、これはどんでん返し系(というものがあれば)か?ということ。
犯人が判明し、ミスリードに騙された感もなく、割とあっさりかなと思ったところで、まだページ数は結構ある。
どんでん返しというより、いい意味で裏切られました。
読み返してみれば、ちゃんと伏線でした。 -
ブランチだっかなー?TVで紹介されてて興味を持ったので買いました!普通にエンターテイメントとして楽しい読書時間でした!
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※
会えば挨拶をして地域や周囲についての
情報共有はするが、それ以上プライベートに
踏み込むことのない距離感の隣人同士。
適度に無関心な関係にあった隣人と近隣で
起こった殺人事件について話したことから、
次第に怪しい出来事に巻き込まれていく。
誰もが少しずつ怪しく感じられて
平和だった日常に影が差して心配が募り、
身近の知り合いですら疑わしく思えて
精神的に不安を感じる。
あっと驚かされた終盤だったけれど、
一方ではやっぱりと感じさせる伏線が
始まりからあって納得のラストでした。