吉原手引草 (幻冬舎文庫 ま 13-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344412941

感想・レビュー・書評

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  • 色々な人に話を聞くにつれて、いなくなった花魁に何が起こったのかが徐々に明らかになっていくのが面白かったです。

  • なんで廓とか花魁ってこうも惹かれるんですかね。
    春を売るって生業としては最低なのに、どこまでも気高い感じが同性として辛くもあり、誤解を覚悟で言うとちょっとだけ羨ましくもある。どんな境遇にいたって、卑しい奴は卑しいし、尊い人は尊いんだ。自分次第。

    葛城は、吉原に来た時から仇討ちだけを心に全てを計算し準備しそして成し遂げたんだとしたら天晴れとしか言いようがない。
    "そりゃ、葛城には惚れてたね"って言う廓の人たちが凄く粋。痺れるぜ。

  • 吉原のしきたりなどいろいろ知ることができた一冊。花魁のその後、この聞き役は誰だったのかも個人的には気になった。
    今の時代に生まれて良かったとありがたみを感じることができた。

  • 落語の廓話と比べると、遊郭の構造の裏側が描かれている。えげつない話になりそうなところを、品性を保ちつつ、一人語りの多数の証言を積み重ねる構成で、テンポが良い。偶然にもクリスティのオリエント急行の殺人を読んでいたのだが、それへのオマージュ的なものを感じた。華やかさの裏にある吉原の凄み、えぐみ、人情にヤられる。

  • 吉原の文化を、物語を通して楽しく理解できた。
    沢山の登場人物がいるけれど、それぞれの語り口の違いが明確で、それぞれの人物像、景色が想像できるので、あっという間に読み終えてしまった。
    結末を知ったうえでもう一度読みたい本。

  • 内容というより、吉原のしきたりが分かったという意味で面白かった

    言葉が現代語ではなく独特のなので、読みにくかった
    ところどころ流し読みした

    一度女性を選んだら他の女にのり移れ無い、まるで現代のホストクラブの様な仕組みだなと思った

    吉原について色々知りたいと思った

  • Audibleで。ちょっとびっくりしたおもしろさ。

    吉原の人々に話を聞いて回りながら、かつらぎ花魁の事件の真相に迫っていくという体裁。事件の解決させるミステリーもおもしろかったが、吉原の風習や江戸の人々の考え、カルチャーなどが差し込まれるところが、二度おいしい感じ。
    かつらぎ花魁のあっぱれな生きざまに、3度おいしい。
    かつらぎおいらんを助ける周りの人々の情に、4度おいしい。

  • 江戸っ子や花魁言葉に風情を感じる。
    ただ、文章が最後まで聞き取り形式なので
    私には違和感が。

  • さまざまな吉原で起こった事件の関係者たちが事件当時のことに想いを馳せて証言をしていくストーリーテリング方式でとても面白かった。

    ただ事件そのものを理解するまで時間がかかるため、もやもやしたまんま事件の終着まで突っ走る感覚は好き嫌い分かれるかも。

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著者プロフィール

1953年京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、『吉原手引草』で直木賞受賞。

「2018年 『作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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