- Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344413740
感想・レビュー・書評
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仕事一筋に生きてきた捜査一課の上条は、誘拐事件の身代金受け渡しで失態をしてしまい、捜査をはずされる。10ケ月後、被害者…高2男子の遺体が発見される。被害者は初めての恋人の息子、舞台は棄てたはずの故郷。誕生以来会っていない息子、亡妻の両親、否応なしに自分の過去と向き合う上条…
棄てた故郷→汐灘サーガ、父子関係→アナザーフェイス、一匹狼の刑事→鳴沢了? と、数ヶ月堂場作品を読み続けた私には、いろいろな作品のミックスに思えてしまった。
サスペンスとしての筋書は平凡だし、刑事ものとしても佳作だが、父子の葛藤、棄てた故郷への思い等の人間描写は優れているので、ついつい先を読んでしまい、一気に読破。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでなかった堂場さんの初期の作品で、シリーズになってないもの。う~ん、悪くないんだけど主人公が嫌い。小説やドラマでよく仕事で大事な人の死に目に会えなかった人が責められる描写があるが、なんで?そんなこといくらでもあり得るやろと突っ込みたい
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よかった。最後まで引き込まれた。
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父子関係が丁寧に描かれていて読み応えある。
一方で、サイコパス的な主犯の背景とかが書かれてないのが物足りない。 -
薄味ではない、力のこもった作品だと思う。ロバート・B・パーカーの「初秋」を意識しているのは間違いないが。
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堂場さんの作品はスポーツ物は何冊か読んだけど、警察小説は初。
地方都市・北嶺での誘拐事件は、上條のミスにより被害者が殺害され、捜査が行き詰まっていた。誇りを取り戻すため捜査に邁進する彼の前に現れた少年。その出会いが彼が封印してきた過去を解き始めた時、事件は意外な姿を見せる・・・・・・。
長かった。なかなかの長編で、読み始めた時は物語に入り込めず苦労した。主人公の性格が少々デフォルメされてるように思う。警察という組織の中での立ち位置を強調したのだろうが、現実感という意味では疑問符。
犯人の少年の描写は上手い。キ○ガイじみた性格もよく描けていて、読んでいて嫌悪感さえ感じさせる。
勧善懲悪を好む自分としては、犯人の結末も合格点。
前半は苦労したが、後半はほぼ一気読み。
プロットもよく練られているけど、主人公の性格描写なんかはもう少し丁寧に描かれていても良いような気がする。
☆4個。 -
やっぱ刑事もの、好きかも。
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主人公含め出てくるキャラがどいつもこいつも嫌なヤツばっかり(爆)。
なのにページを繰る手が止まらなかったのはいったい何故だ。
嫌なヤツ、というのはちょっと語弊があって
揃いも揃って屈折してるか虚勢張ってるかのどっちからしく
どうしてそうなったのかもある程度は読んでれば判るようになってた。
ひとりを除いては。
主犯のあいつだけはどうしても理解できん。
取り敢えず一件落着、とはいうものの、
モヤモヤした何かが残るのはいつもの堂場作品の例に洩れず。
最後の1ページくらいでようやく光明が差したかな。
今まで読んだ堂場さんの本の中で
いちばんきっぱりとした終わり方だったように思う。