- Amazon.co.jp ・本 (692ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344419339
作品紹介・あらすじ
"悪"を秘めた女は駆除する-。若い女性を殺し、人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。捜査一課のエース西條輝司は、捜査に没頭するあまり一線を越え、窮地に立たされる。これは罠なのか?男たちの嫉妬と裏切りが、殺人鬼を駆り立てる。挑発する犯人と刑事の執念。熾烈な攻防は驚愕の結末へ。第23回山本周五郎賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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自分にはめずらしく、犯人が早い段階でわかってしまった
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現代の人の繋がりの希薄さや倫理観の低下を描出し、西條の少しの掛け違いから生まれた状況が絡み合い、加速度的に読むスピードが上がってしまう。そんな本。
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犯人を捕まえる過程で、主人公が被る代償に悲しくなりました。
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「慟哭」の衝撃的な読み応えが印象的な貫井徳郎ですが、本作も非常に読み応え抜群で、一気に読み終えました!
警察内の人間関係や心理模様が巧みに描写されており、映画を観ているような感覚で楽しめました。
これは「慟哭」とともに貫井徳郎を代表する一冊だと思います。 -
犯人逮捕を掲げ、ひとつにならねばならない警察組織であるのに、それぞれの思惑、嫉妬、焦り、等々が絡み合い、決して一筋縄ではいかない…。そして、中盤から話が動き出す。
登場人物、特に妻の秋穂や美叡の描写は男性目線で描かれている女性像だな、と感じた。
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面白かった。救いがなく暗い・・・。
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これまでに読んだ貫井氏の作品の中で1番面白かったです。
若い女性ばかりを狙い、指を切断し、持ち帰るという連続殺人が発生。
捜査にあたる警視庁捜査一課の「名探偵」西條は、その優秀さと、コミュニケーション力の欠如さ、外見の良さから、やや孤立した存在だった。
殺人が重ねられる度、大きくなる捜査本部を嘲笑うかのような犯人の行動。
そして同時に西條に対する個人的な嫌がらせが始まり-。
単なる推理小説ではなく、様々な警察官の心情、人生が描かれており、罪に問われる事ではないが他人に話すのは憚られる、嫉妬、嫌悪。
正義感が強い故に同時に生まれる罪悪感、自責の念。
肩書きを奪われて初めて知る、己の弱さ。
そういった心理を巧みに組み込みながら、読み手に推理を楽しませる技巧が際立つ一冊。
西條が自身の不倫を「ふたりで分かち合う罪。決して誰にも言えない、だが胸を張って誰彼ともなく自慢したい震え」と表現していたのが、個人的には心に残りました。
2014年40冊目。 -
700ページ近い大部。
でもグイグイ惹かれて一気に読んで寝不足。
最後の方は、ここまで引っ張ってどんな結末を用意しているのだろうか?と。つくづく自分の敵は己だという事や、人間は欲望とインセンティブの奴隷だという事を認識させられる物語だった。
作品紹介・あらすじ
"悪"を秘めた女は駆除する-。若い女性を殺し、人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。捜査一課のエース西條輝司は、捜査に没頭するあまり一線を越え、窮地に立たされる。これは罠なのか?男たちの嫉妬と裏切りが、殺人鬼を駆り立てる。挑発する犯人と刑事の執念。熾烈な攻防は驚愕の結末へ。第23回山本周五郎賞受賞作。