- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344426016
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
一気読みしてもうた…^^;
因果応報…
やっぱ、若気の至りとか言ってワルさしたら、いずれはそうなるわ〜と思ってしまったけど、まだ、そんな事実が…
何か、みんなが過去を引きずって、みんなが復讐、復讐…って…
これは、何か起こるわな。
でも、完全な復讐には至れない。みんな、どこかに善意というか、そんな事したらアカンって思ってる気もする。それがコトを余計複雑に…
こんな訳ありな人ばっか集まるか?とは思うけど…
後半に色んな事が、一気に結びつく!
薬丸さんのは、最後は、ええ感じで、まとめてくれるので好き!
やっぱり、守れん約束は、しない方が良い! -
薬丸作品の中ではちょっと印象の薄い作品かもしれません。
どんどん読めますし面白いですが、主人公に肩入れできない気持ちになります。
罪、そして罰、誰にとっても他人事ではない。一度犯してしまった罪が許されることはあるのか?どうやって罪を贖ったらよいのか、では、一体その罪を許すのは誰なのか?
他人を大切にできない人間は大抵自分自身を大切にしていないものだなと思う。どん底での行動が自分の本心なのか、それとも環境のせいで悪を働くのか…色々考えさせられます。 -
罪の償いということについての、読み手の思想あるいは立場によって、主人公に対する思いは分かれるだろう。
罪を犯したが、改悛し、幸せな家庭を築いている者を許せるか。それとも、一度罪を犯した者は一生幸せな家庭を持つなど、もってのほかと考えるか。
主人公は、過去の約束の履行を迫る謎の人物に蹂躙され、常識外れの要求にもかかわらず、警察にも届けることができない。
何故なら、顔も整形し、他人の戸籍を取得して、家族にも打ち明けられないおぞましい過去が彼にはあるから。
電話で、主人公を翻弄するやり方は、『アノニマス・コール』でも使われたっけ。
電話の相手は誰なのか。そして、主人公の運命は。
真相と結末を求めて、ひたすら頁をめくり続けてしまうのは、著者の作品を読むいつものパターン。 -
面白かった!
薬丸さんのテーマはいつも重い。
今回は「復讐」をテーマに、「赦し」のことを考えさせられる展開です。
ストーリとしては、過去、いろいろ過ちを犯しながらも、現在は家庭も仕事も順風満帆な幸せな日々を送っている主人公の向井に1枚の手紙が届きます。
それは、刑務所から出所してくる男たちを殺害する約束を果たせといった内容。
過去にその男たちを殺すことを約束したことから、今の生活が成り立っています。
しかし、いまさら殺すことなど出来るはずもない主人公は、娘の身柄を盾に脅迫されていきます。
自分の過去を家族には知らせたくない向井。
家族を守るため、その男たちを殺すのか?
脅迫者は誰なのか?
そして、娘を守ることが出来るのか?
といった展開です。
読み進めていくと、なんとなくこの人が怪しいというのはわかります(笑)
そして、最後の最後で、一気に真相が明らかになります。
しかしながら、ちょっと強引な展開!
あれよあれよと終結に向かってしまいます(笑)
とはいうものの、最後のシーンはとてもよかった!
お勧め! -
初めて読んだ薬丸岳さんの1冊。
コイツ怪しい…と思いつつも最後まで全然わからなかった。
なかなか複雑で結末まで遠回りだけどどうなるのか気になって気になってとても面白かった。
最後はちょっと泣けた
違う小説も読んでみたいと思えた作家さん -
完全に騙された! チョロいぞ私...。
電話等で聡を追い込んでいく脅迫者は何者なのか、グイグイ引き込む筆致は流石!
あぁ、○○の視点で読み返すとまた違う感情が湧いてくる。自分が同じ状況下に置かれたら、ここまで負のエネルギーを保ち続けることができるだろうか...。 -
家庭も仕事も順風満帆だった主人公向井聡の元に、一通の手紙が届く。向井は過去に犯した罪を回想しながら、送りつけてきた脅迫者に一人立ち向かっていく。
スリリングな展開に時間を忘れて読み進めてしまいました。罪と償いを描く薬丸岳さんの真骨頂のような小説でした。 -
薬丸岳『制約』幻冬舎文庫。
文庫化されたので再読。薬丸岳は、外れの無い数少ない作家の一人だと思う。
微かな救いはあるものの、この作品もまた人間の罪と罰をテーマにした重苦しい小説だった。いつもの薬丸岳ならば、説得力のある緻密なプロットに手に汗握り、感情移入しながら読むのだが、この作品には少しプロットの粗さを感じた。
家族にも恵まれ、幸せに暮らすレストランバーの向井聡には、誰にも言えない過去があった…
向井の驚愕の過去とタイトルの『誓約』の意味が少しずつ明かされると同時に向井は事件の火中に身を投じていく。
現代版の『カルネアデスの舟板』といったところだろうか。
向井を追い詰める者の正体は誰なのかという興味と二転三転の展開は相変わらず見事。