美しい「所作」が教えてくれる幸せの基本 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426085

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  • 所作と言うのは、ちょっとした動き立ち振る舞い、身のこなしのこと。
    悩んで立ち止まったり、苦しくなったときに所作を整えることを思い出すところから始める。
    著者の基準は美しいか否かだけ。美しいというのは誰にとってもこころよいことと定義している。
    便利なため、生きている実感が得にくい現代で丁寧に生きる。
    正しい所作とは、当たり前のことを当たり前に丁寧に行うこと。
    まず一つ確実にしてみる。

    縁を繋ぐために常日頃から準備をする。
    親しさを増しても、尽くすべき礼節は守る。
    美しい言葉を使えば、所作も自然と整う。

    輝ける場所がどこかにあるわけではない。自分が輝くのだ。

    朝の時間を大切にする。
    深呼吸や瞑想をする。
    お茶を淹れる。
    季節の行事を大切にする。
    喋り過ぎない。
    勝負の時こそ、呼吸を見直す。
    欲を感じたら本当に必要?と問いかける。
    怒らない。カッとなってもいいことはない。
    心が何かにとらわれたら、まず動く。
    モノを磨く。
    後片付けは次の行動のための準備である。

  • ・美しい「所作」は、相手に礼を尽くすためだけではなく、むしろ自分自身の心を爽やかにする効能効果が大きい。もしかしたら、良いことが輪廻転生するかもしれません。

     美しいものほど、長い歴史をかけて築かれたものであり「誰にとってもこころよいこと」。「平常心是道」…いつもどおり当たり前のことをやることが大切であり、それが悟るということでもある。「悟り」は、「安らかな心」というふうに言い換えてもいい……。

     美しい所作を意識すると、必然的に自分の動作を意識することになりますし、ゆっくりと丁寧な動きになり、そこには、怒りの感情が入り込む余地がなくなります。何事も急いだからといって早くできるとは限りません。むしろ、一つひとつの動作を意識して一発で仕上げることが成功の秘訣です。

     辞書で「智慧」を見ると、「煩悩を消滅させ、義理を悟る精神の働き」と説明されているとのことです。私たちは、様々な「欲」を追い求めて、その「欲」さえ満たされれば、満足できるはずだ、と思って日々を過ごしています。しかし、満たされれば「欲」は、新たな「欲」を生み、新たな「不満」の元になるのです。

     禅には「一息(いっそく)に生きる」という言葉があるそうです。「ひと呼吸するあいだにもやるべきことはある。それをやりきることが大切だ。一日は、一息のつらなりです。一息、一息がつらなって一日になる。一年だって同じ。さらに人生も…

  • 所作は“かたち“ではなく、“心“のあらわれ
    来年は姿勢正しく、穏やかに丁寧に過ごしたい

  • 曹洞宗の住職による美しい所作のススメ。
    いま・ここに集中し、心をこめて丁寧に行う。その心と行為そのものが美しい所作になることが分かる。
    マナーうんぬんよりも、言葉づかいや気持ちを美しくしたいと感じた。
    17-103

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著者プロフィール

枡野俊明(ますの・しゅんみょう)
1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。大学卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年『ニューズウィーク』日本版「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。近年は講演活動や執筆も積極的に行い、ベストセラー・ロングセラー多数。

「2023年 『仏にゃんのふわもこやさしい仏教の教え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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