ワルツを踊ろう (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 819
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344429048

作品紹介・あらすじ

金も仕事も住処も失った元エリート・溝端了衛は20年ぶりに故郷に帰る。
だがそこは、携帯の電波は圏外、住民は曲者ぞろいの限界集落。
地域に溶け込む為、了衛は手を尽くすが、村八分にされ、さらには愛犬が不審死する。
追い詰められ考えた乾坤一擲の策は予想外の結末をもたらしーー。
降り注ぐのは恩寵か厄災か。著者史上最狂ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • あれ?
    中山七里さん、人死なんやん!
    中盤超えても?
    何か、違った意味のミステリー?
    う〜ん。珍しい…

    ごめんなさい〜
    認識間違いでした〜
    血ドバドバでした〜
    令和の「八つ墓村」か、「津山事件」って感じや!

    お父ちゃん亡くなって、無職になって、故郷に帰って来た。
    でも、そこは、限界集落と呼ばれるような所。
    都会とは、全然違って、閉鎖空間で、意識も内向き…
    そこで、頑張って、村興しみたいなのして、失敗して、村八分_| ̄|○
    でも、こんな村人とは、老人多いとは言え付き合えんな…
    バラエティー溢れる嫌がらせに、最後に愛犬を…
    これで、プチッ!
     (ポキっ!ではない!)

    タイトルがここで効いてくるとは。
    ワルツ踊りながら、刃物振り回す〜
    祟りじゃ〜!やな。
    まぁ、別の意味でも踊らされてる訳やけど(−_−;)
    中盤まで、どうなる事かと思ったけど、ホッとした〜(血ドバドバで、ホッとしない!^^;)




    限界集落とか、そんな何もないとこ、いくら無職やからって帰りたくないよ〜!
     携帯圏外、
     コンビニなし、
     本屋なし、
     映画館なし、
     ショッピングセンターなし
    は、キツい…


    ちょっと、「ヒートアップ」とかに繋がってるのが、オマケ貰ったようで嬉しい(^_^)v

    • ultraman719さん
      一休さん

      新用語、また使います!
      一緒に塀の中行きましょう〜
      ゆっくり本読めますよ!


      ゆーき本さん

      私は、ポテチが良いです!でも、こ...
      一休さん

      新用語、また使います!
      一緒に塀の中行きましょう〜
      ゆっくり本読めますよ!


      ゆーき本さん

      私は、ポテチが良いです!でも、これで、去年より5、6キロ増えました_| ̄|○
      2024/01/08
    • 1Q84O1さん
      はい!遠慮させていただきます!( ・`д・´)キッパリ
      ゆっくり本が読めるるのは魅力的ですが〜w
      はい!遠慮させていただきます!( ・`д・´)キッパリ
      ゆっくり本が読めるるのは魅力的ですが〜w
      2024/01/08
    • 2024/01/08
  • すごい閉塞感です。ずっと重たい感覚で独特でした。

  • 怖すぎる。救われなさすぎる。
    終始暗黒すぎる。後味の悪さもずっと纏わりつく。
    限界集落の現実はどうなのか。狭量なんてもんじゃない。
    人間の卑しさを最大に活かした、なんとも振り切れた作品です。

  • 自身の故郷に戻る事になった元エリートの溝端了衛。
    久しぶりに帰った故郷は閉鎖的な限界集落になり果てて。
    そこで過ごした日々の中で彼は…。
    「著者史上最凶・最悪のどんでん返しミステリ」
    この枕詞に相応しい胸糞悪くなる展開の数々。
    読んでいて病んでしまいそうになります(誉め言葉)
    第5章はまさに関係する人物全員の「ワルツを踊ろう」。
    清々しいくらい救いのない作品でした。
    まさに中山七里ワールドの神髄が堪能出来ます。
    これだから中山作品はやめられない。

  • このところ、限界集落モノによく出くわすなぁ。
    米澤穂信『Iの悲劇』や、読みたいと思っている高橋ユキ『つけびの村』もそうだ。

    『砂時計』という漫画に、主人公のお母さんが田舎特有の近しさに辟易し、ついに自殺してしまうというくだりがあるのだが、随分前の話にも関わらず、その閉塞感はずっと残っている。

    あの、人気のない場所に建てられた一軒家を探す番組なんかは平和に作られているけれど、それでも時に、住民の言葉やモニュメントから、集落の持っていた歴史のようなものが垣間見えて、ふと寒くなったりもする。

    あ。そろそろ本の内容に入ります(笑)
    この作品は、中学生まで住んでいた竜川の地にUターンする了衛という男の視点で書かれる。

    裏のあらすじに「村八分」にされたとあり、どんな住民達が住んでいるんだろう、と思いながら読み進めていくのだけど、想像を超えることは、ない。
    むしろ、都会でエリートとして暮らしていたままの、了衛の強引で自己陶酔的なやり方に、ある種のイタささえ感じてしまう。

    つまり、田舎暮らしはお金もかからず、協力的で、のんびり過ごせるという「幻想だけ」を抱いた人間には、自分一人がまず生きていくという分や強さがそもそも身に付いていないんだよ、という警句の書なのかもしれない……。(曲解?)

  • 田舎で閉鎖的な人間関係。
    陰湿な嫌がらせ。
    村八分とはいうけど、こんなにも人は残酷になれるのか。
    最初は村に溶け込もうと自分なりに努力していた主人公が(かなりずれてはいる)段々と追い詰められていく様が怖かった。
    なんとなく予想はできたけど、村全体の嫌がらせかと思いきや1人の仕業だったとは。

  • 題名の「ワルツ」からは想像し得ない、怖い内容です。実話にもありそうな、限界集落、村八分、そして猟奇殺人。作中頻繁にヨハン・シュトラウスの曲が奏でられますが、最後は震え上がりました。

  • いまいち
    ミステリーと思って読み始めましたが、
    限界集落での苦労話?
    それをベースに青年の成長物語か?
    と思いきや、話はへんな方向に。そしてグロテスクな展開、最後明かされる悪意。やっぱりミステリーでよいのかなっと。

    ストーリとしては、
    限界集落にUターンしてきた元エリートの了衛。
    地域に溶け込もうと、いろいろトライするも村八分に

    このいろいろトライする内容が正直「いたい」

    自分の好きなクラッシックを大音量で村中に流したり、
    屋外カラオケ大会を開いてみたり
    さらに、地元野菜をネット販売を試みたり
    しかし、どうみても、エリートとはおもえず、ただただ浅はかな若者という感じ。
    なので、きっとこの若者の再生の物語と思いきや...
    村八分にされ、金もなくなり、愛犬も不審死し、となって、追い詰められた了衛のとった行動は...

    ワルツを踊るように....

    という展開です。
    そして、本当の悪人は?
    まぁ、なんとなく、分かったけど

    イヤミスな物語ですね。
    最後の最後で、「魔女は甦る」の話がちょっと絡んでいます。その登場人物が現れ、内容がすこしかぶります。
    それ、絡ませますか...って感じ

  • 非常に後味の悪い作品。主人公に共感できるところも同情できるところも正直ない。それでもあんまりな作品でした。
    結末の意外性は正直なかった。人って怖いね。

  • 主人公が目も当てられないほど短絡的で単純な人間なので、筋書きが読めてしまう。
    集落に溶け込もうとあの手この手で明後日の方向に頑張っちゃうのが辛く、村八分にされ投げやりになる状況が辛く、細かく描かれた虐殺シーンが辛い。
    負けたと思われようと、さっさと集落を出るべき。そもそも、周りと年齢が離れていてコミュニケーションは難しいことが予測できるのに、戻ってくるべきではなかった。と、周りから見ると思うんだが、そうはいかないもんなんだろうか。
    将来、田舎に帰って晴耕雨読で暮らしたいと思っているが、やっぱ難しいかなぁ…

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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