ほんとはかわいくないフィンランド (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344429895

作品紹介・あらすじ

気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキで子どもまで産んでしまった。暮らしてみてわかった、ちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、フィンランドの意外な一面。裸で大事な会議をしたり、いつでもどこでもソーセージを食べたり、人前で母乳をあげたり……。ちょっと不思議でなるほど納得。「かわいくない北欧」に笑いがこぼれる赤裸々エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • フィンランドに移住した著者が、現地での結婚、出産、育児の様子を描いたエッセイ。
    フィンランドへの日本人の過剰な憧れを諌めつつも、著者のフィンランド愛が感じられます。サクサク読めて、フィンランドへの興味が増しました。

  • 結婚してフィンランドに移住された方のフィンランドでの生活を綴ったエッセイ。
    タイトルは可愛くないと書いてあるけれど、実際は文章からフィンランドのことが好きなのが見え隠れしている。
    面白かったのはフィンランドでの出産事情。
    現在私自身が仕事で産科に関わってるので、日本との出産の違いが勉強になった。
    フィンランドではネウボラという妊娠から出産後まで妊婦やその家族の健康や社会的サポートをしてくれる方がいるそう。これは是非日本でも取り入れて欲しい。

  • 結婚してフィンランドへ移住した女性のエッセイ。
    生活や妊娠・出産の日本とフィンランドの違いが分かって面白かった。
    一番驚いたのは、最初の方の、フィンランドに可愛い雑貨を期待して旅行したら全然見つからなかった話。
    私も近年の流行に漏れず「北欧雑貨/家具好き」かつ現地に行ったことがない人間なので、「えぇっ?!そうなの?」と意外だった。
    いつか絶対行ってみたい国の一つ。この目で確かめる!

  • とても読みやすいエッセイ。出産にまつわるお国柄の違いなど、その地に暮らす方ならではの視点で大変面白かった。

  • フィンランドへの旅行記はよく読むが、
    フィンランド在住の方のエッセイは初で、
    リアルなフィンランドが知れて面白かった。

    特に妊娠出産の時のネウボラって制度は素敵だなぁと思った。
    日本でも取り入れられてる場所があるようだが、親になる意識とか責任も芽生えて子供に対する悲惨な事件は少なくなるんじゃないかな?

  • 想像していた内容と少し違ったが、面白かった!
    フィンランドでの出産・子育ての話が中心なのだが、医療・福祉制度等の違い、性別・子供に対する考え方等々知ることが出来て勉強になった。

    〝かわいくない〟理由は多々あれど、筆者のフィンランド愛がよく伝わってきて、むしろフィンランドに行ってみたくなった。

    巻頭の写真のキノコが可愛すぎた♡食べられるのかな…?

  • それでもやっぱりフィンランドが気になるー。
    サウナの中でビールやらソーセージやら、考えらんないんだけどめちゃくちゃ体験してみたい。
    あとフィンランドの物を大切にする姿勢(モミの木は除く)に共感。

    次作も読まねば。

  •  タイトルにある通り、フィンランド在住の著者が、誰もが想像する素敵なフィンランドは、暮らしてみると「そんなこと全くないです」、「かわいくないんです」で始まります。しかし、読み進めると、「かわいいだけなく、もっともっと素敵なところがいっぱいあるよ」とひしひしと伝わってくる、フィンランド愛にあふれた内容です。

     フィンランドでのお産から子育ての話に紙面の多くが割かれています。ネウボーラ、ベイビーボックスの話はよく聞きますが、両親学級やお産に至るまで日本と違う体験が赤裸々に記載され感心しました。
     
     「乾燥棚」の話はとても良かったです。これがあれば家事も少しは楽になるかもしれません。日本では見かけたことがないですし、設置場所も考える必要がありますが、ぜひ欲しい一品です。

     フィンランドのクリスマスは素敵なイメージがありますが、年越しはポテサラとソーセージでさらっと過ごす。編み物しなければ・・・のプレッシャー。女性も男性と対等である以上、女性であることに甘えるなとびしびし言われているようなプレッシャーにあふれている国。まだまだ知らないフィンランドの姿が、紙面を通じてよくわかる1冊です。

  • 北欧雑貨やおしゃれな空間といった旅行者フィルタを取って眺めてみると…というフィンランドのお話。個人的には、映画「かもめ食堂」とムーミン、マリメッコといったイメージかな。著者は、フィンランド人の彼氏と結婚してフィンランドへ移住。出産、子育て、友人たちの交流を通じて、普段暮らしのフィンランドを描く。ニシンの酢漬けで1週間イベントをする。サウナ好き過ぎて裸で警官からの職務質問に答えたり。当たり前のように民家に防空壕があったり。クリスマスにはサンタが朝か昼か夜にやってきたり。ポテサラとソーセージで年越ししたり。フィンランド人でもちょっと注意して見ようとしないと、大人になっても見たことない人もいるオーロラ。女性に優しいは、女性は特別守られない、女性に厳しいとコインの両面。泊りがけでゲームをしにきて、ゼルダシリーズを全部クリアし、近所から電話で「あの謎が…」と相談を受ける義父。ムーミンがフィンランド人にとってドラえもん的存在で、熱狂はしないけど親しみは有る存在であること、などが語られていて、興味深かった。

  • 実際にフィンランドで暮らし、出産まで体験なさったお話です。納得! さすが人材こそ国の宝とするフィンランド! 少子化対策と唱えるだけで煮え切らない行政の方々にはこの本を熟読していただきたいものです。

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著者プロフィール

一九八三年生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。二〇〇八年「ファディダディ・ストーカーズ」にて第二回パピルス新人賞特別賞を受賞しデビュー。ヘルシンキ在住。著書に『ほんとはかわいくないフィンランド』『やっぱりかわいくないフィンランド』『意地でも旅するフィンランド』など。飾らない本音エッセイが人気。

「2023年 『それでもしあわせフィンランド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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