神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344430914

作品紹介・あらすじ

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感想・レビュー・書評

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  • ヲタクの専門知識を捜査に生かすために、ヲタク専門の部署が警察にあるという設定が面白い。事件に関係する分野のヲタクを訪ねて、意見を聞くのだ。今回は、鉄タクのコアな専門知識が上手く殺人事件の解決に生かされている。撮り鉄とか、乗り鉄とか、音鉄とか、いろいろ細分化しているんだねえ。28歳なのに高校生に間違えられる細川春奈巡査部長が主人公だが、この設定もいいかも。しかし、作者は鉄タクについてよく調べたもんだ。ルドルフ・ケンペやロッド・スチュワードが鉄道模型ヲタクだったとは驚いた。

  • ヲタクと呼ばれる人たちに捜査依頼をする高校生くらいにしか見えない童顔女子

    今回は鉄道ヲタク

    鉄道ヲタクと言っても、幅広いことに驚いた
    乗り鉄、撮り鉄、音鉄、駅鉄…
    音でも走音やら、アナウンスやらとジャンルが広い
    と、話の内容よりも鉄道ヲタクについてのインパクトが強すぎた

    撮り鉄が迷惑行為をしているというニュースを見たことがあるが
    それが原因で悲しい事件へと繋がっていった

    娘が急病で急救急車を呼ぶも出払ってて来てくれず
    仕方なしに自走で行く
    そんな途中の道路で撮り鉄たちが道路を塞いでる…
    こっちは命に関わりそうなのに、撮り鉄たちに気をつけながら、ゆっくり走ると
    「邪魔、ドケ」など言われ
    しまいには車をパンクさせられる
    で、病院にはたどり着けず救急車がきたが娘は手遅れ…

  • Twitterで呟かれているのを見て、読みたいなぁと思い2巻目も一緒に引き取り♪

     まぁ、ここまではね。で、読み始めてある部分で、「え! えええええ!!」 と叫んでしまった。えー、ある意味ではいろいろ問題があり、変な声を上げたことの理由は言えないんですけどね(;^_^A

     物語はいわゆる鉄ちゃんとも呼ばれる一人の鉄道ヲタクの人物が、撮影中に殺害されたこと。そのために知識のある人々(ヲタですね)にいろいろな話を聞かせてもらうことになるのです。

     その知識量たるやすごい!

     春菜が話を聞く人物たちは警察に協力をしている人たちなので、良心的な人たちなのですが、どんな世界にも問題児はいるもので、その話を聞いていく春菜のライフがゼロになりそうになるのも分かりますね。

     好きなことを突き詰めていくことは楽しいし、素敵なことだと思うのですが、その趣味の中で自分たちが中心と考えるのは間違い。

     そうならないようにしたいと自戒を読みながらしてしまいました。

     ですが、楽しい時間を過ごさせていただきました♪ 次の巻も楽しみです(*^-^*)

  • 真田夏希シリーズと同じ舞台ですが、こちらは地元密着な感じです。
    江ノ島署の加藤さんが冒頭少しだけ出ていました。

    「ヲタク」担当となった細川春菜巡査部長が浅野康長警部補と登録捜査協力員(ヲタク)から話を聞いて、事件の真相に迫る話です。

    鉄道にまつわる様々な見解がすごい(熱)量で伝わっていきます。

    元々知っているスポットとか、利用したことある列車が出てきてイメージしやすかったです。

    今回は「捜査指揮・支援センター」のメンバーはほぼ出てきませんが、活躍が期待できそうな濃そうな人達だったので、次作も楽しみです。

  • タイトル通り所謂ヲタクに捜査協力を頼むお話です。今回のお話では鉄道ヲタクが登場します。
    ヲタクたちが好き勝手に話すので、お話に半分くらいは蘊蓄で埋め尽くされます。その分本筋のミステリーの部分は圧縮されているように感じます。
    ただ蘊蓄話は結構面白く、読み終わる頃には夜行列車で旅しなきゃって心境になります。

  • 警察モノだが、主人公は刑事でなく、神奈川県警刑事総務課の捜査指揮・支援センターの専門捜査支援班のメンバーとなった女性巡査部長。名前は細川春菜。見かけは女子大生か女子高生だが、28歳。登録捜査協力員(これがヲタク)から情報を引き出すのが、彼女の仕事。警察モノというより、ヲタク紹介話なのかも。今回は鉄ヲタの話。

  • あっという間に読了。鉄ヲタの熱い語りを若干スピードアップして読んでしまった感じはあるけど。
    主人公がヲタクだと思ってたら捜査協力者がヲタクでそのヲタクを担当するのが主人公だった。
    ヲタクの協力で犯人に辿り着くのが新しく感じて楽しかった!シリーズ追います!

  • 舞台は神奈川県警。ときに捜査協力を得るための専門家登録精度みたいなものがあり、主人公の細川春菜はいわゆるオタクの担当という設定。着任早々、発生した殺人事件の捜査で、そのオタクたちに話しを聞いて事件解決に奔走する、というストーリー。

    本作では鉄道オタクたちに聞き込みを重ねる設定でしたが、事件解明につながる聞き込みにいたるまでの過程がちょっと長いかな、と感じました。聞き込みを重ねるうちに少しづつ事件のヒントが集まってくる、という展開のほうがおもしろかったのは、などと思ってしまいます。捜査にムダはつきものといいますが、読み手にとってのムダはあまり多くない方がよい、かなと。

    とはいえ二作目もあるようなので、そちらに期待。

  • 神奈川県の警察官細川春菜は28才だがとても若く見られる。その親しみやすい外見を生かして協力者から情報を聞く、優しく素直な態度は好感が持てた。被害者は鉄道マニアとのことで、鉄道の知識を持つ協力者に話を聞き、鉄道ヲタクといっても撮り鉄、乗り鉄、駅鉄、音鉄、録り鉄、車輛鉄、時刻表鉄、廃線鉄、模型鉄など細分化されていることを知る。走行音に詳しい高校生が事件解決につながる事実に気づく場面にドキドキした。

  • 神奈川県を舞台に、一般人の「ヲタク」から各分野の専門知識を聞いて捜査の参考にする警察の部署に配属された細川春菜が、鉄道マニアが被害者となった殺人事件の謎を鉄道オタクの力を借りて解いていく物語。

    鉄オタのジャンルはとても細かくて、この作品にも旅鉄、乗り鉄、車両鉄、音鉄など、色んな種類の鉄道オタクが登場。
    私自身も一応そのジャンルを齧っているので一通り出てくる話は分かるのだけれど、鉄道に興味が無い人にとってはこのあたりの話は分かるのかなぁ?という感じも。

    鉄道ファンの自分としては、内容も深くマニアックでとても楽しめ一気読みしたけれど、特に事件の核心にいたる部分の知識は、私は丁度このジャンルを扱うNHKラジオの番組でここ最近聞いた内容だったので文字で読んでも理解できたけれど、これを文字で読んで(内容は理解できても)ピンと来る人はごく少数な気がしないでもなかった。

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著者プロフィール

中央大学法学部政治学科を卒業後、神奈川県内の小学校で学校事務職員として勤務。2014年3月に小説執筆に専念するため、フリーとなる。社会保険労務士、行政書士の資格を持つ。熱烈なフラメンコファンであり、多くのアーティストを応援している。2014年 『私が愛したサムライの娘』で、第6回角川春樹小説賞受賞。15年同作で、第3回野村胡堂文学賞受賞。

「2023年 『脳科学捜査官 真田夏希 エキセントリック・ヴァーミリオン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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