ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法 (幻冬舎文庫 あ 57-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344432673

作品紹介・あらすじ

医大の不正入試から、痴漢や「生理の貧困」問題、女性政治家の少なさ等々、女たちが性差別に声を上げる一方で、「男らしさの呪い」から抜けられない男たちのしんどさも。「女は翼を折られ、男はケツを蹴られる」と喝破する著者が、男も女も繊細でいいし傷ついていい、よりよい未来のために声を上げていこう! と元気づける爆笑フェミエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 女の本屋 > 著者・編集者からの紹介 > アルテイシア『ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法 』(幻冬舎文庫)   投稿◆羽賀千恵(幻冬舎)    | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network
    https://wan.or.jp/article/show/10486#gsc.tab=0

    「このヘルジャパンを少しでもマシにするのは私たちの責任」。JJ(熟女)が若者にジェンダーを教えたら、どうなった? | HuffPost
    https://www.huffingtonpost.jp/amp/entry/story_jp_6405a1bce4b079d3eb5cbe99/

    ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法 | 株式会社 幻冬舎
    https://www.gentosha.co.jp/book/b14837.html

  • 安定の疾走感溢れる文章とネタの数々にうっかり電車で笑いそうになった。コロナ禍の3年、これほどマスクの存在に感謝したことはない。
    幻冬社plus「アルテイシアの熟女入門」を読んでいる自分にとっては既に読んだことのある内容だが、「そういやこんなことあったな」と当時の話題とともに思い出す。問題が問題としてちゃんと燃えるようになったんだな本当に…。
    せやろがいおじさんとの対談での男性のセルフケアについて
    せやろがい『自分のことを大事にしてくれる人がいたら嬉しいじゃないですか。それがべつに自分だったとしても』に膝パーカッション。

  • -------------------------
    「男と女、
     どっちが
     つらい?」
    そんな不毛な争いはやめて、
    みんなで
    ジェンダーの呪いを
    滅ぼそう!
    -------------------------
    JJ(熟女)のエッセイを読んで以来でしたが、
    前回読んだエッセイはただただ笑いと共感と憧れでした。
    今回はジェンダーについて。

    生理の貧困、痴漢、性暴力、差別、
    声を上げれば上げるほど、叩かれ煙たがられ。
    男は男で、「男らしさの呪い」から抜けられないしんどさ。

    バイアスって本当に至る所にあるなあ、と。

    俺だって、私だって、お前だって、と人を責めるのではなく、どんな人でも生きていけるような社会が必要。
    理想はわかるんですが、とても難しい。
    一つの問題に拘ると、それを利用、悪用する人が出てきたり。
    本当に難しいけれど、問題を捉える目線だけは持っていたいと思います。

    -------------------------
    こうして政治家たちは都合のいい国民を育ててきたのだ。
    国民が「本人の努力不足」と自己責任教に洗脳されていたら、政治は批判されずにすむ。
    「文句を言うのはワガママ」「黙ってお上に従え」と奴隷教育されていたら、権力者はやりたい放題できるだろう。
    20年前に小泉政権が発足した頃から「自己責任」という言葉をやたらと聞くようになった。同時に国民の経済格差がどんどん開いていった。

    同質性の高い集団内では、強者は自分が強者だと思わずに生きている。そして強者であればあるほど自分の特権に気づきにくい。

    弱い立場の人やマイノリティの存在が見えないから「本人の努力不足、自己責任」と言って、社会の構造を変えようとは思わない。

    性犯罪の加害者の95%以上が男性、被害者の90%以上が女性である。

    たとえば内閣のメンバーはおばさんとおばあさんばっかりで、国会議員の9割が女性で、企業の管理職の9割が女性。
    そんな絵面を想像すれば、今が偏りすぎだと気づくだろう。それが逆だと気づかないのは、感覚が麻痺しているからだ。

    こちらは差別の構造の話をしているのに、あちらは「俺の話を否定された」とムッとする。
    -------------------------
    最後の方にRBGのフェミニズムにつてい語っている言葉、私もアルテイシアさん同様スタンディング膝パーカッションです。笑

    決して堅苦しく難しい文章ではなく、随所に笑いを取り入れつつ、でもここは真剣という場所は、真剣が伝わってくる。

    対立するのではなく、
    自分たちの立場に固執するのではなく、
    お互いに考えられれば良いと思う。たぶん難しいけど。

    大学時代にジェンダーは少し学んでいたけど、
    改めて現代のジェンダーについて考えさせられました。

  • フェミもここまで来たんだなあ。RBGの話とか。ほかの人がそれに賛同するような戦い方、なんて懐かしい。なんて難しい。自分をケアすることはなかなか慣れない。結構大変。ヒトのケアならできるのにね。というのはみっちりと染みついた呪いですね。よたよたと続けるしかないのだろうなあ。

  • アル姐さんの本はこれまでも読んでいたけれど、今回1番腑に落ちた気がする。

    悪が勝利するために必要なたった一つのことは
    善良な男性と女性が何もしない事
    エマ・ワトソンの言葉

    とにかく。
    悪いのは加害者であるということ。
    何がなんでも、被害者になんらかの理由を押し付けない。
    男女の対立を煽るのではなく、
    性犯罪者、性暴力をなすものに対してこえをあげようということ。
    構造が問題なのだから、構造を変えるには沢山の声が必要。
    性暴力ではなくて、単にいじめだったり、アジア人差別だったりしたら、どうなのか?
    自分がマイノリティだったら?
    マイノリティとマジョリティの問題で、マジョリティは考えなくてもよい特権を持っている。
    踏みつけるつもりがなくても踏まれた方は傷つくんだ。

    笑えない人はいないか?傷つく人はいないか?

    膝パーカッションがかなり打ち鳴らされた。
    自分もたくさん間違えてきた。
    昔は面白かった事が笑えなくなって悲しくもある。
    それでもアップデートしていきたい。
    し、子どもたちには誰もが自由で自分らしく、自分を好きになれるようになってほしい。

  • はじめに
    ジェンダーを知らなきゃヤバい時代がやってきた①~⑥
    私が嫌われてもフェミニストを名乗る理由
    俺の股間と黄金のような夢の話
    JJはなぜDaiGo化せずにすんだのか?
    ミナミさんがこのコラムを読んでくれるといいな
    「男の子はどう生きるか?」JJからボーイズへの遺言
    「ぼくの推しを守って」イマジナリー桶を打ち鳴らす仲間たちへ
    ロリコンに甘すぎる国で子供を守るためにできること
    おらこんな村イヤだけど、諦める気はさらさらない
    「性が乱れる」に歯茎がめっさ痛いやないか
    祖母の名は
    ノットオールメンはもう聞き飽きた
    「#共通テスト痴漢撲滅」に涙が出たのは
    男と女、狂っているのはどっち?
    次世代の男の子たちをミソジニー沼から守るため
    RBG先輩、私もあなたのように闘いたいです
    特別対談せやろがいおじさん☓アルテイシア

    タイトルはドキっとするし、本文はうん●が沢山出てきて相変わらずアルテイシアさんの勢いが止まらないんだけど、やっぱり読んでよかった。
    中盤以降は「そう!わかる!!」と私も膝パーカッションしたり、こんな事件があって闘ったから今この生活がある、このことが炎上した理由はコレっていうのを具体的に教えてくれて楽しく学べた。

    それにしても昨年掲載の内容を早くも書籍化してくれるなんて驚いた。
    定期的にお勉強しないといけないな。

  • 『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んで色々と思うところがあったので、フェミニズムについての本を読みたくなりました。
    フェミニズムってこれくらいのテンションで語るのが一番いいのかも。アニメのパロディはわかって読んでもつまらないんだけど、このテンションに押し切られて笑ってしまう。
    ただ同じことが、複数の章に何度も何度も書かれてるのはちょっと残念。
    大事なことだから、2回以上言ったんだろうけども。

  • なるほどそういうことだったのかと、自分の中のもやもやがくっきりとした。自分ももっと学ばねばと思った一冊でした。あのときの自分に、大丈夫だよ、君は間違ってないよと伝えたい。人には相談できなかったこと、言えなかったこと、その理由やどうしてなのかもここには書いてあった。膝パーカッション。

  • 語り口がクセ強なので、読む人を選ぶかも。自分にとってもちょっときつかった。でもとても勉強になったし、世の中を見る目が変わりました。沢山のひとに読んで欲しいなと思いました。

  • 女性専用車両の成り立ちを始めて知った。知らないことは恐ろしい。元々仕事してる間は性別がなくなればいいのにと思ってたけど、すっと腹落ちした一冊。わたしもフェミニストだわ。

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著者プロフィール

フェミニズムを明快に軽快に語り下ろす作家。
主な著書に、『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』『モヤる言葉、ヤバイ人』『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』『40歳を過ぎたら生きるのがラクになった 』『オクテ女子のための恋愛基礎講座』『59番目のプロポーズ』ほか多数。

「2023年 『生きづらくて死にそうだったから、いろいろやってみました。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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