夜の譜面に満ちるうた (バーズコミックス ルチルコレクション)
- 幻冬舎コミックス (2014年4月24日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344831049
感想・レビュー・書評
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正直自分には合わなかった。
ミステリー物ではないので、黒星の正体とかストーカーは誰かとかそういうのは重要なことではないとは思う。
でも、最初からおかしいと登場人物も言ってるのに、読者からも丸わかりなのに、受け入れている。
誰かに襲われたのも、クライマックスも自業自得でしょと思ってしまう。
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天上から音楽が降ってくる感じ。末長く幸せでいてほしい。
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2014/05/03
【やや好き】従兄弟で幼なじみ:智哉×人気ピアニスト:乃依(のい)。 ストーカーされて外に出られなくなった乃依の面倒をみる智哉だが、家族やピアノへの複雑な思いから距離を置いて接している。 ある日、刑事を名乗る:黒星という男が現れることにより、智哉と乃依の関係が変化していく。 当て馬としてイイ仕事したよね黒星さんは…うん。 あと、智哉と乃依は女性陣を含め周りに愛されてるなぁ。 ファンタジー(音楽的な所)とリアルさ(家族とかストーカーとか)の配合加減が上手く、期待通り適度に重みが残る読後感で良かった。 -
神楽坂さんの『喪服のディナーパーティー』『真水をすくう手のひらで』と合わせてミステリ風味3部作と銘打ちたい。神楽坂産のしれっと振り切った気持ちを抱えている人間は類を見ない。狂気に近い思いも、独特の静かな雰囲気に包まれて下品な毒々しさとは縁遠い。
湖畔の一軒家から出られない天才ピアニスト、日常生活の覚束ない彼の世話を焼く従兄弟。なぜピアニストは人前に出られなくなったのか、なぜ従兄弟は彼の世話をしながらそんな自分もピアニストも憎んでいるのか。この辺りのミステリ感がやり過ぎず、かと言って片手間ではなく、最後まで惹きつけられて読んでしまう。乃依の「い」は「依存」のい、と言うのも意味深である。乃依が弾くピアノ曲を聴きながら読み返したい(クラシック詳しくない)。愛しいが故に憎まなければならない矛盾と言う絶望と、行き来が大変な湖畔の家、不安定な生を営むピアニスト…ミステリの舞台装置は十分!!