- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344980280
感想・レビュー・書評
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・・・ちょっとギブアップ。
著者が料理人として体で覚えたことを、とつとつと話します。
でも。
「調理場という戦場」のように、時系列で氏の経験を読む方が何倍もわかりやすいと思います。
素材はいいのに殺し合い みたいな本。
「調理場〜」が好きなだけに残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長年レストランでシェフとして活躍している著者が書いた組織論。というより、自分の意アマまでを振り返り、そこで得たことを書き綴っている。内容は参考になる部分もあるものの、構成が雑で何を言っているかわからない部分が多い。
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とても素晴らしい。スタイリッシュではないが、血の通った文体で説得力がある。
方針は自分で決めるもの。納得できていれば良い。
従順な便利屋で終わるより、ゴツゴツした自分というものを認めさせるべき。
毎日素材が変わる以上、同じ行動では同じ結果は出ない。こちらが変わらねば良い結果は得られない。→製造業でも同じ!
満たせれていない、不遇な時は一番いい状態。道の途中ということ。
技術は前例の後追いではなく、攻撃的で主体性をもった独特なもの。技術者は企業からすると替えのいない、気楽に消費できない相手。→このような技術者にならなければ。
金がないのは言い訳。行動が先。行動を起こさないと金は着いてこない。
想像や反省を重ねる孤独な時間が料理人をつくる。
普通の人でなくなる(客観視できなくなる)と判断を見失う
失敗を叱るのは傷口に塩を塗るだけ。こちらの感情をなだめてからの方が相手の意識に残る。
底力は崩壊寸前の現場を乗りきることで身に付く。その通り。
◎仕事の核心は掃除。煩わしさの克服法や見て見ぬふりをしない意識の変化をもたらす。不便がいい。結果、便利なものを、使うより意識して掃除するのできれいになる。
非効率が仕事の塩梅を良くする。
教えたことを紙に残してもらい、確認する。伝わっていないことが良く分かる。
職場の空気を維持するにはイエスマンばかりにしないこと。上意下達で終わることが嫌。→これが目標になっていないか注意!!
競札させるが、業者もこちらを推し測っている。結果メリットを得られているのか。。。
大切な人とはお金の関係にしない。
ベルナール「まさおは必要だから、お金はたくさん払えない。」p173
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著者は、フレンチを知る人はよく知っている三田の名店「コート・ドール」のオーナーシェフだ。私は仕事絡みで2度ほど行っただけだが、やはりとても印象深い店だった。地味に美味しく、メインはちゃんと旨いのだ(コースの一品一品それぞれに抑揚がある、とでも言おうか)。そして、私達の真後ろで会話や表情を見ながら作っているんではないか、と思う程、すべてがぴったりしている店なのだ。
「あそこは鴨が旨いよ」とか、そういう言葉で良い店は伝えられるが、「コート・ドール」に、それはあて嵌まらない。そう、「すべてが」、なのだ。
この本に書かれている事は、良くも悪くも平凡な事である。しかし、レストランの世界、特に裏方(キッチン)では、平凡で地味な作業の繰り返しが殆どなのだ。その尊さを斉須シェフは誰よりも理解しているのだと思う。そして、前線指揮官(「調理場という戦場」という本も上梓されている)としてのシェフの守るべき節度と原則を枉げない心・・・。この本からは、そういう「たおやかな男気」が漂ってくる。
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ぼくは、社会にはじめて出た時の理不尽さや悔しさが、ものを考える下敷きになっているところがあるので、何としてでも、自分のお店では自分の正義を実現させていたいなと考えています。方針は単純です。外圧にめげずに自分の足で立って、自分の手で作って、それで暮らしをまかなっていく。そういう当然のことが実現できる職場で働きたかったのです。
斉須政雄著「少数精鋭の組織論」より抜粋
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なんという勁さだろう。そして、それを支える感性の、なんとたおやかなことか。
単にレストラン関係の人だけでなく、掛け値なしに「少数精鋭の組織論」として成立する実のある一冊だ。
又、行きたいなと思う。 -
書かれていること何一つ無駄がない。
現場は手放したくない。
安定を求めると停滞する。
想像力。
行動を起こさないとカネはついてこない。 -
見えない世界に目を向けるという方針。全て基本は掃除。理屈から評価まで持っていかなければ知らないのと同じ。技術は想像を形にすることだから、想像力が鍛えられられれば、飛躍できるし、楽しくなる。はじめからは出られない。まわりからやられる。避けかたを覚える。やられながら反撃する。この繰り返しです。
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物事に実直に、誠実に取り組む姿勢が一番ということ。私利私欲に走るべからず。