知らないと後悔する 日本が侵攻される日 (幻冬舎新書 663)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344986657

作品紹介・あらすじ

2027年、日本がウクライナになる――。決して脅しではない。習近平国家主席が4期目を決めるこの年に、世界は大きく動くことになるだろう。ロシア、中国、北朝鮮に囲まれた我が国の危険性は、日増しに高まるばかりである。ロシアはなぜ北方領土を手放さないのか、中国が尖閣を執拗に欲しがる背景、北朝鮮のミサイル発射の脅威……。AIや衛星が主流の現代の戦争においては、海は陸地化しており、島国は安全という理屈も通用しない。元自衛官で「戦場を知る政治家」である著者が指摘する日本防衛の落とし穴。

感想・レビュー・書評

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  • 中国、ロシア、北朝鮮。
    日本の周りは危険な国ばかりだ。
    あらためて気づかされた。

  • 確かに最も危険な場所にあるな、日本は。
    ロシア、北朝鮮、中国。どの国も日本と同じ感覚で安全を考えているハズはない。そういう国々をしょうめんに見据えながらどのように付き合い、準備していくのか。
    国連が機能不全になっている今、日本がどのような方向に舵を切るのか、それは我々日本国民が真剣に考えていかないといけないと思う。それができていないなら、国民全体の危機感の欠如である。

  • ●髭の隊長、佐藤正久。
    ●尖閣沖、中国の漁船が通ると、スクリュー音で潜水艦が発見できない。
    ●ウクライナ戦争。ブチャの虐殺を行った部隊は、いつもは日本と対峙している極東部隊と思われる。
    ●ロシアの失敗の原因は、最初に制空権を完全に確保しなかった。1週間くらいかけてやる攻撃を2~3時間で陸上部隊の投入。
    ●中国はこのロシアの失敗を教訓にして攻撃する。
    ●弾道ミサイル。マッハ8~9。ピストルの弾にピストルを当てるようなもの。迎撃は難しい。
    ●台湾が有事になれば、日本に石油が入ってこない。
    ●なぜ20207年?習近平が主席4期目を決める年になるから。

  • https://ameblo.jp/mayuharu21/entry-12800497209.html

    ロシアのクリミア、ウクライナ侵攻
    中国の南シナ海支配

    直近のこの事実だけでも、
    日本が標的になる可能性があることは間違いない。
    だから日本も備えなければいけない。
    抵抗しなければ支配されてしまう。誰も助けてくれない。

    著者の言うことはもっともだ。

    唯一かけている視点がある。
    それは、すでに日本がアメリカに支配されている、ということ。
    沖縄をはじめとする米軍基地でのアメリカの横暴。
    そもそも大統領が来日するときでさえ羽田を通らず横田基地から入る、
    ということだけでも国としては屈辱的なこと。
    日本がアメリカの支配下にあること、属国であることの証左だ。

    そういう状況で、
    他国に助けてもらうためには自国で防衛を、というのは何かおかしい。
    だったらまずアメリカを追放し、
    自国だけで防衛できる体制を作るべきだろう。

    そしてその方法は、何とかミサイルや戦闘機をアメリカから大量に買うことではない。
    普通のミサイルを何発撃ったって、数の論理で中国にかなうわけはない。
    中国は都市の一つや二つ失ったところで痛くもかゆくもないはず。
    今の一極集中の日本は東京が壊滅すれば、死ぬのだ。
    抵抗する手段はおのずと一つしかない。

    戦わない、という手段が意味をなさないことがはっきりした以上、
    日本が海外に抵抗する手段はおのづと一つしかないではないか。
    戦後日本のタブーを犯すのだ。
    もっとも、今の政府の動きはある意味タブーを犯そうとしている。中途半端に。
    日本学術会議で数名を認めなかったのも、戦争について肯定的な会議にしたいから。
    そして、軍事費2%を目指している。増税で国民をいじめる結果になろうとも。
    そこまでやるなら、アメリカを説得してでも違う方法で国を守るべきだろう。
    アメリカのポチと化した政治家、官僚にできるわけはないが。

    どうしたものか。。

  • 見慣れた世界地図を逆さにして見る。大陸からみた日本の位置を今一度確認することの大切さ。中国、ロシア、北朝鮮の思惑。アメリカを頼りにし過ぎる平和ボケ。ウクライナは決して遠い国の出来事ではない。平和は当たり前のことではない。地政学的歴史、情勢の感度を高める必要性を痛感。

  • 国会議員として外交部会長、外務副大臣を経験したヒゲの隊長こと佐藤さんの本。
    国民にいま国の置かれた状況をこう平易に伝え、議論の材料にしてくれる姿勢も素晴らしい。
    こういう政治家に国を巻かせたいけど、国民ひとりひとりも平和に暮らすということ、それはどんなことなのか考えておきたいもの。

  • 2022年73冊目。232ページ、累計20,025ページ。満足度★★★★☆

    日本を取り巻く安全保障環境がいかに危ういか、それを守るためにはいかに覚悟が必要であるかの「現状と現実」を知ることが出来た。

    日本人全員が知っておくべき知識という意味では、最高ランクの星5つ

  • 佐藤正久議員が、安全保障の現状と日本の取るべき方向性について考えを述べたもの。考え方は正しいと思うが、あまり新しい内容はなかった。

    「(中国船の尖閣周辺行動)「ここは自分の領土だ」とアピールし、日本を挑発して手を出されるのを待っているのです」p28
    「自分勝手なことばかりしない。相手のために汗を流す。相手の足りない部分を補う。ウソをつかない。誠実に対応する。日頃からの小さな行動の積み重ねでしか、信頼は築けません。国と国との関係も同じだと思うのです」p60
    「中国には今、地上発射式のミサイルが2000発以上あります。しかしアメリカはゼロ。INF条約により、減らしてしまったからです。中国は日本に届くミサイルを2000発以上も備えているのに日本はゼロ。頼みのアメリカもゼロ。これでは「抑止」どころか「好き放題」です」p131
    「中国は66隻の潜水艦を保有。このうち原潜は11隻ですが、その性能は高く、中には射程8000kmの核ミサイルを搭載したものもあります」p202
    「(ウクライナ戦争)先進7か国首脳会談では「中国がロシア制裁の抜け穴になってはいけない」と話し合ったのに、結局、共同声明には、それが抜けていました。ドイツの反対があったからです。ドイツと中国は経済的な関係が深く、例えば中国の公用車にはドイツ車が並んでいたりします」p222

  • 佐藤正久(1960年~)氏は、防衛大学校卒、アメリカ陸軍指揮幕僚大学修了、陸上自衛官を経て、2007年より自民党所属の参議院議員。外務副大臣、参議院外交防衛委員長、防衛大臣政務官を歴任し、現在、自民党外交部会長。また、陸上自衛官としては、国連PKOゴラン高原派遣輸送隊初代隊長、イラク先遣隊長・復興業務支援隊初代隊長を務めた。
    本書は、ロシアのウクライナ侵攻から4ヶ月が経過した2022年6月時点における、日本を取り巻く外交・軍事的な状況と今後の可能性、及び、それらに対して我々はどう備えるべきかについて、戦争の現場を知る政治家として綴ったものである。
    章立ては以下の通り。
    プロローグ:すでに戦争は始まった。日本侵攻は2027年か 第1章:ロシアはなぜあれほどウクライナに苦戦しているのか 第2章:ロシアは北方領土を返すつもりはない 第3章:北朝鮮のミサイルは東京を焦土にするか? 第4章:中国は台湾の次に尖閣を狙う。その時、日本は! 第5章:まったく新しい戦争と人間 第6章:世界平和実現を絵空事にしないために
    書名、章のタイトル、見出しは、不安を煽るような表現になっているが(セールスを意識した出版社の意向なのか)、中身はそれほど過激ではない。著者は、最近頻繁にTV等のメディアへの出演しており、私もその発言をよく聞いているが、書かれている内容は、概ね想像の及ぶもので(目新しい情報もそれほどない)、大きな違和感はなかった。
    私は基本的には国際協調主義のスタンスだが、国際関係には必ず相手がいるのであり、日本にとっては、無視できない相手たる複数の隣国が、友好的とは言えない関係にある以上、一方的に平和主義を謳っているわけにはいかない。そして、相手に付け入る隙を与え、最悪の事態を招くことがないように、外交的のみならず、軍事的にも、出来得る限りの備えをしなければならないのが現実なのであろう。「人間は・社会は・世界はどうあるべきか」という理想・信条的なものは、絶対に譲りたくはないが、現実を見て、的確な対応をすることも不可欠である。今般のロシアのウクライナ侵攻は、そのことを改めて認識するきっかけとなった。
    著者はあとがきで、「本書では、世界の現状を知っていただくことに重きを置きました。私の考えはできるだけ抑えたつもりです。客観的・具体的な事実だけが、進むべき正しい道を示してくれるからです。ではどうしたらいいかは、みなさん一人ひとりの問題だと思います。」と書いているのだが、まず世界で起こっている事実を(大局的に)知るために、一読する意味のある一冊と思う。
    (2022年9月了)

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/663/K

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著者プロフィール

1960年生まれ。参議院議員。自衛隊イラク派遣先遣隊長として活躍。

「2008年 『教科書 日本の防衛政策』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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