悩むことは生きること 大人のための仏教塾 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344986848

作品紹介・あらすじ

生死のこと。心に浮かんでしまう良くない感情。抑えきれない不安。あなたの抱える悩みや苦しみに、2500年も前から向き合い、救いと解決の手立てを差し伸べてきたのが仏教だ。その教えは我々の生活や教養の一部となり、心を整える一助となっている。けれど、仏教のことちゃんと知ってる? 釈迦の教えを日々実践している禅僧が、今さら人に聞けない、基本的だが本質的な95の疑問に答える。情報が溢れ、変化の激しい現代だからこそ、仏教が説く人間の原点に立ち返り、生き抜く智慧を身につけよう。

感想・レビュー・書評

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  • あっさりとした口調だが、普段読まない領域の本だったから面白い。仏教の基本的な考え方や、禅宗における有難い説話が身に染みる。まさに、諸法無我。すべてのものは様々な原因や縁によって生じるものであり、それだけで独自に存在するものは無い。

    染みた言葉。「随処に主となれば、立処皆真なり」。「陰徳を積め」つまり、人が見ていない所で徳を積む努力。「人前でのスピーチは、自分の勉強のためにやっているに過ぎない」。坐禅で念が浮かぶのは仕方ない。大切なのは、念をつながない事。浮かべば断ち切る。考えることを止める練習とも言える。

    お布施はサンスクリット語のダーナ。他人に財物を施す。檀那、旦那の語源。仏滅と仏教は無関係。物滅から。古代中国の六曜、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口。日の吉凶は執着であり仏教思想と違う。禅には、日日是好日という言葉。どんな日でも全身全霊で生きれば良い日だと。

    禅宗の作務。掃除や草木の手入れ、畑仕事、事務や書き物。余計な雑念を取り払って心を整え、一つの物事に集中する事を身体に覚え込ませる。

    念を繋がず、執着を断ち切る。為に、坐禅を組み、作務に集中する。想像力まで制す、思考の修行という所だろうか。

  • 心のなかに湧き上がる良くない感情。それは止められないけど、それを紡いではいけないことが、山を覆う雲の例でよくわかった。ときどき、振り返って心の掃除に繋げたい1冊。

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/682/K

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著者プロフィール

平井正修(ひらいしょうしゅう)
臨済宗国泰寺派全生庵住職。学習院大学法学部政治学科卒業。一九九〇年静岡県三島市龍澤寺専門道場入山。二〇〇一年同道場下山。二〇〇二年より中曽根元首相や安倍元首相などが参禅する全生庵の第七世住職に就任。全生庵にて坐禅会、写経会を開催。二〇一六年より日本大学危機管理学部客員教授。二〇一八年より大学院大学至善館特任教授。臨済宗国泰寺派教学部長。『心がみるみる晴れる 坐禅のすすめ』『花のように、生きる。』『「見えないもの」を大切に生きる。』『老いて、自由になる。』(以上すべて幻冬舎)、『山岡鉄舟修養訓』(致知出版社)、『忘れる力』(三笠書房)、『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『三つの毒を捨てなさい』(KADOKAWA)など著書多数。

「2023年 『悩むことは生きること 大人のための仏教塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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