コーヒー「こつ」の科学―コーヒーを正しく知るために

著者 :
  • 柴田書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784388251148

作品紹介・あらすじ

コーヒーにはとかく蘊蓄がつきもの。でも、それって本当なのでしょうか?根拠があいまいなコーヒー論にコーヒー研究者、石脇博士が科学の視点で軽快に斬りこみます。身近な疑問に博士が答えるQ&Aスタイルで楽しみながらコーヒーの世界を旅してみませんか。

感想・レビュー・書評

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  • コーヒーにまつわる知識をQ&A形式で教えてくれる。

    タイトルに「科学」とあるが、ブルーバックスの「コーヒーの科学」ほど専門的ではなく、より実践的な内容である(コーヒーを淹れるという意味で)。

    特にコーヒーの淹れ方のコツ、一般的に「こうすべし」と言われていることの根拠を教えてくれるのは、ありがたい。

    何でもそうだが、目的がわかっていてやるのと、わからずにやるのとでは、最終的な品質に違いが出るからだ。

  • ほどよく著者のコーヒー好きなきもちや意見が入っていて読みやすかった。まだ「コーヒーについて何を知らないのかも知らない」、というような状態だったので、細かい章分けやゆるいイラストなどが、知らない情報について読み進める抵抗感を軽減してくれ、有り難かった。

    この本を読んでわかったのだが、コーヒーの何をもって美味しいと思っているのか というのかがずっとよくわかっていなかった。豆なのか焙煎なのか淹れ方の問題なのか。苦み、酸っぱさの出方の違い、温度が高いか低いか、など、いろいろと決め手があるということがやっと整理された感じがする。何回か読み返したい。アラビカちゃんかわいい〜

  • コーヒーを美味しく淹れる方法だけではなく、何故そうなるのかの根拠が書かれていて、とても勉強になる。
    より美味しくコーヒーを淹れたい方は是非読んで欲しい一冊。

  • ⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒企画展示⌒¨⌒¨⌒¨⌒¨⌒
          喫茶らいぶらりぃ
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    Q&Aスタイルで楽しみながらコーヒーを学べるガイドブック。
    科学の視点で常識をとらえなおしてゆくことで、どんなコツが自分に合っているのか考えるヒントになる一冊。

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  • 科学的視点から抽出や焙煎などのことを言語化されていて、勉強になるし、なにより読んでいて面白かった。

    コーヒー好きには読んでもらいたい本。

  • コロナ禍で「おうち時間」が増えたと同時に、コーヒーの消費量も増えてきています。全日本コーヒー協会の調査によると、2020年一人1週間あたりの杯数は11.53杯で、過去最多となります。
    しかし、コーヒーについてどのくらい知っていますか?
    この本は、コーヒーを正しく知るために、コーヒーの基礎知識を紹介するだけでなく、おいしいコーヒーを淹れるために、コーヒーの買い方、抽出方法、挽き方、保存方法まで教えてくれる、実用書だと言えるでしょう。
    さらに、もっとコーヒーを知りたい人のために、コーヒーの栽培、精選、流通、品種にも触れるので、個人それぞれの興味があるところだけを読んでみても良いのです。
    おうちの時間こそ、コーヒーを1杯飲みながら、もっとコーヒーを楽しめる方法を身に付けましょう。(社会・人間科学コース M1)

  • 珈琲豆の育成から焙煎までの工程がイラスト付きで分かりやすく学べた。これから豆を購入する際の目安として覚えておきたい。焙煎後2週間までの豆を購入していきたい。

  • 珈琲の基本的なことが書いてあって理解が深まりました。今までは断片的に拾っていて繋がりがあまりなかった珈琲情報がスッキリ整頓されて頭に収納されました。この本を書いてくださってありがとうございます!

  • 雑誌「食楽」か「dancyu」で見かけて借りてみたコーヒー
    本。美味しいコーヒーの煎れ方が書いてあるかと思っていた
    のだが、どちらかというとコーヒーの雑学本といった感じ。
    ただ、ペーパーフィルターで煎れると「抽出」と「濾過」が
    同時に行われるために味のコントロールが難しいという話
    にはなるほどと思ったな。

  • 友人知人の誕生日に、様々なテーマのコース料理でおもてなしをするのが私の定番の祝い方である。
    それらはごく普通のフレンチやアジアンだったり、米国の様々な下品さをテーマにしていたり、コンチネンタルブレックファーストテイストという名称の意味を問い直していたり、幼稚園児やうつ病患者や貧困者の世界でのお祝いを表現していたりする。

    ある時、微妙な食べ物というコンセプトでコースを組み立てたことがあった。(例えば馬刺しやアンチョビ入りオリーブ)

    知人は「本当、よく考えるとどれも微妙だわ。そこを競っているわけじゃないんだもんね」と言って続けた。

    「でも、なんかこうしてみると、美味しさを求めているのは下品な行為だと思えてくるね」

    また、書の天才であった若き日の私の母は、幼稚園児の私に書を仕込んだ。
    物心つくより前に、この線とこの線の間はこれくらい開けるだのここは詰めるだのと教えられた私は、文字に決まりごと(記号)以上の意味、つまり美を見出すことができない人間に育った。

    そんなダメな大人になった私に母は言った。

    「文字は下手な方がいい。その方がおもしろい」


    私の本棚にはコーヒーの事典が何冊も並んでいる。

    九鬼周造は「上品とは趣味の卓越」と言った。

    あいにく場所がなくてそこがホテルのラウンジ以下の喫茶店になってしまった時、傷ついた様子で、うかない顔で、怒った調子で、注文した安いコーヒー(彼らにとって)を飲まない知人たちがいる。私は飲まないならくれと言う。そして「これには工夫がある。冷えるとまた違った表情である」などと、さも冷えたやつと飲み比べたかったかのように振舞ったりする。

    つまり行ける場所や飲めるものが限られている少しばかりかわいそうなセレブらと行動を共にするとき、私はディズニーランドを作った人のように、この世にコーヒー以外のものなど存在していないかのように世界をでっちあげるのだ。そして、ともすれば王国の入場料としてよかったらコーヒー追加するよ、などと言わせたりするのだ。

    なぜ私だけがこんなに自由であるのか。神は貧しきを愛されるからか、先進国に生まれた人間の傲慢か。賞味期限から10年過ぎていても、どこぞのオフィスの給湯室に放置されて固形化したインスタントでも、それが農薬にまみれていて結果死んでしまっても、この本からなんの知識も学べていなくても(実は難しくてよくわからなかった)、とにかく私からは全てのコーヒーがすばらしいものに見えている。コーヒーはその存在がすばらしい。それを取り巻く世界も含めてすばらしい。
    実のところ私は素で王国にいる。

    それを知るために別にこの本は必要なかったのではないかというとそんなこともない。

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著者プロフィール

1969年鹿児島県生まれ。博士(工学)。石光商事(株)代表取締役社長。全日本コーヒー検定委員会名誉鑑定士。タイ王室メーファールアン財団コーヒーアドバイザー。東京大学大学院工学系研究科修了後、1999年関西アライドコーヒーロースターズ(株)に入社し、各製造工程、品質管理、研究開発を担当。2001年より石光商事(株)研究開発室室長を経て2016年より現職。科学的な視点で「1杯のコーヒーの幸せ」づくりに取り組んでいる。著書に『コーヒー「こつ」の科学』がある。

「2021年 『コーヒー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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