道元の〈哲学〉: 脱落即現成の世界

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393152324

作品紹介・あらすじ

道元の生涯から、仏教の根本問題ともいえる生死の見方、宋にわたるきっかけともなる本覚思想への疑問に対する修証観、不立文字の禅において『正法眼蔵』を書き続けた背景にある言語観、存在と密接に関係する時間論、脱落即現成の世界と坐禅観、見性批判を丸ごと解説。あわせて鈴木大拙の道元観も論じる。

感想・レビュー・書評

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  • 第一章 道元の生涯
     はじめに
     一 道元の青年時代まで
     二 建仁寺から宋に渡る
     三 如浄禅師の下での修行
     四 帰朝後、北越に入るまで
     五 永平寺開創から遷化まで

    第二章 道元の生死観
     はじめに――仏教の根本問題
     一 観無常の重要性
     二 身・心と生死の問題
     三 生死に対する正しい見方
     四 生死去来真実人体としての自己
     まとめ

    第三章 道元の修証論 Ⅰ
     はじめに
     一 只管打坐の修行について
     二 只管打坐と悟りについて
     三 修証の内容の基本
     四 行持道環の思想
     五 修証一等の立場
     六 参禅は身心脱落なり
     七 修証は無きにあらず
     八 道は無窮なり
     まとめ

    第四章 道元の修証論 Ⅱ
     はじめに
     一 自他協働の発心・修証
     二 坐禅世界の風光
     三 自己を習うということ
     まとめ

    第五章 道元の言語論
     はじめに――仏教と言語
     一 念慮を透脱した言葉
     二 仏教は「教仏」である
     三 教法の意味伝達機能について
     四 文字上一味禅の展開
     まとめ

    第六章 道元の時間論
     はじめに――観無常から仏道へ
     一 仏教の時間論――三世実有から現在実有・過未無体へ
     二 道元の時間論の基本――前後際断の世界
     三 刹那滅の相続
     四 現在のありか
     五 三世と現在
     六 現在から現在へ
     七 経歴の時間論
     まとめ

    第七章 道元の禅哲学――「脱落即現成」の理路
     はじめに
     一 道元禅師の覚体験と身心脱落
     二 見色明心・聞声悟道の強調
     三 悟道における脱落即現成の風光
     四 山水における脱落即現成
     五 山水即自己本来の面目
     まとめ

    第八章 道元の坐禅観
     はじめに
     一 坐禅の強調
     二 仏仏祖祖の坐禅
     三 身心脱落の坐禅
     四 非思量の思量
     まとめ

    第九章 道元の見性批判をめぐって
     はじめに――道元の見性批判
     一 鈴木大拙の見性論
     二 西田幾多郎の見性論
     三 道元の自己の理路
     まとめ

    第十章 鈴木大拙の道元観
     はじめに
     一 西田幾多郎との交渉の中で
     二 只管打坐の禅
     三 『正法眼蔵』の禅
     まとめ

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著者プロフィール

筑波大学名誉教授、東洋大学名誉教授。1948 年東京生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。文化庁宗務課専門職員、三重大学助教授、筑波大学教授、東洋大学教授を経て、東洋大学学長。2020 年 3 月に退職。専攻は仏教学・宗教哲学。唯識思想研究で博士(文学)。著書多数。
2015 年には「NHKこころの時代~宗教・人生~」で、『日本仏教のあゆみ 信と行こころの時代』講師を務めた。

「2023年 『NHK宗教の時間 鈴木大拙 願行に生きる 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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