病院で死ぬのはもったいない: 〈いのち〉を受けとめる新しい町へ

制作 : 米沢 慧 
  • 春秋社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393365212

作品紹介・あらすじ

病・老い・障害・子育てによる孤立を防ぎ、ホスピスケアを地域の困っている人へ広げてゆくコミュニティの未来を伝える希望の書。『病院で死ぬということ』から20年。ホスピスの先駆者による「在宅ホスピス宣言」。

感想・レビュー・書評

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  • ホスピス、在宅ホスピス、地域の中のネットワークということについて大変考えさせられた。

    乱暴にまとめて言ってしまえば最期の時を「患者」として、それとも「○○さんという人」として迎えるかということだと。

    自宅の場合、患者(ケアされる人)の側から考えると、その尊厳は病院などより尊重されるのだろうけれど、
    家族としては、最後の最後の瞬間にお医者さんの立ち合いがあまり期待できず、それでそれを自分が引き受ける覚悟があるのか、、、と突きつけられるわけで、そこが一番大きな不安要素だろう。
    そこを在宅ホスピスは引き受けてくれるというわけだけど、現実そういうお医者さんを見つけることができるのだろうか?現状としては難しいだろうな。

    だけど私はうっすら分かったことがある。というかうっすら覚悟ができた。在宅で看取ってみてもいいな。その瞬間が私だけだとしても、本人だけだとしても、結局病院とそう変わりはないんだ。

    結局人は死ぬ時は死ぬんだなと。←在宅ホスピスのチームはきっと看取る人にそういう覚悟をさせてくれるんだと思うが、もしもそういう先生やチームに出会えなかったとしても死ぬ時は死ぬ。だったらジタバタするな!と自分に活を入れられた。

  • なかなか面白かった。
    しかし、話が長い。
    外科医から在宅医になった二人の医師とジャーナリストとの対談。
    空き家活用とも似ている話か、ケアタウン小平という活動。
    地域のボランティアの話。
    患者会や遺族会の話。
    国の指す方向性を抜きにしても、在宅は魅力がある。

  •  雲の上のお話でした。でもそれでも現実の話だということに元気をもらいました。

  • 私も色々な人に支えられもう少し人生を楽しみたい。

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著者プロフィール

山崎章郎(やまざき ふみお)
1947年生まれ。医療法人社団悠翔会ケアタウン小平クリニック名誉院長。
外科医としてのキャリアから、船医として赴いた南極での経験を経て、「ホスピスは、最期の瞬間まで人間としての尊厳を守りながら、人生に新しい価値を見いだし、幸せな気持ちを持って生きる場所」との信念をもって、東京都小金井市の聖ヨハネ会桜町病院のホスピスを牽引。その後2005年に、在宅ホスピスケアを目的に東京都小平市に「ケアタウン小平クリニック」を開設し、コミュニティケアにも関わる。現在は、ステージ4の大腸がんを療養中。その体験に基づき、抗がん剤治療を減らし、既存の代替療法を組み合わせた、副作用の少なく、金額的にも無理のない治療法である「がん共存療法」に辿り着く。がんと共存しながら限られた時間を患者自身が納得し、自分らしく生きるための「無増悪生存期間」の延長を目指し、その臨床拠点ともなる「がん共存療法研究所」の設立を準備している。著書に『病院で死ぬということ』、『「そのとき」までをどう生きるのか』、『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』など。

「2023年 『死ぬことと、生きること~キューブラー・ロスをめぐる対話~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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