〈つながる〉技術―未来のためのソーシャル・コミュニケーションガイド

  • 春秋社
3.09
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本棚登録 : 47
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393366318

作品紹介・あらすじ

新しい働き方・暮らし方をさがしはじめた人たちにおくる、持続可能な関係ナビ。職場・NPO・地域・家族・ソーシャルビジネス、自助グループの現場まで、足下を耕す関係の技術がつまっています。

感想・レビュー・書評

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  • 『「つながる」ことはむずかしい。そしてとても面倒くさい。
    でも、たくさんの悩みや希望をもった「ふつう」の人たちが、
    自分の経験を他のだれかと「つなぐ」とき、
    思いもよらない新しいコトがはじまることがある。』

    キーワードは「エコロジカル・コミュニケーション」。

    エコという言葉は環境と生物の相互関係を考える学問であり、
    これを人間の中に置き換えると、
    グループ・組織と個人の相互関係を考えるということができる。

    人は何らかのグループに属している。

    家族、会社、学校、友達...

    そして増え続ける同じ悩みや希望を共有することで活動するグループ。

    NPOなどの名前をもったものから、そうでないものまで。

    これらは誰から指示されることなくコトを起こそうとする。

    そのグループの成長を最大限にするためにエコロジカルコミュニケーションが必要だと著者は語る。

    本書ではそのために実際どんな言動を取ればいいのかという点のアドバイスが充実している。


    話し合いでコトを進める場面が多い人には是非読んでほしい。


    響いた言葉は、
    『ネガティブが穴を掘れば、ポジティブが種を蒔く。』


    全てに同意する必要はないけれど、ただ
    その存在や価値を認めることがエコなコミュニケーションのはじまりなんだとか。


    さ、みんなでエコなコミュニケーション始めてみませんか。

  • "どんな気持ちで購入したのか覚えていないが、本屋さんで見かけて購入したことは覚えている。
    読んでみた限り、ファシリテーター向けの入門書のような趣。
    コミュニケーションを媒体に物事を解決していきたいという方向けの本。
    ファシリテーションを本格的に学びたい人は、「ザ・ファシリテーター」という本をお勧めする。森時彦さんが書いた本で、2冊発売されている。
    会社経営に有効だと読めばわかる。
    多くの意見を引き出して、目的にあった行動に結びつけるには、優秀なファシリテーターがいるのといないのとでは、大きな差がでるであろう。

    会議、打ち合わせ、寄り合い、なんでもいいが、多くの意見を引き出すテクニックは確かにあり、対立を避け、建設的な成果に持っていくことは工夫が必要なのだ。

    "

  • ①ファシリテーター
    ②エコロジカル
    ③カタカナ多め苦笑

  • 立ち読みでパラっと見て面白いと思って買ったけどイマイチでした…残念。

  • 社会の変化に伴い、ライフスタイルの変化が余儀なくされています。この影響は、心だけでなく体をも蝕むケースがあります。これにどのように対応していけば良いのか、その処方箋を精神科医である著者がその体験を元に提示している書籍です。

     最終的なゴールは持続可能なコミュニティですが、そのために、まず、エコロジカルなコミュニティに参加することからスタートしていくことを提案しています。このコミュニティを通じて、既存のヒエラルキー社会と接していくことを提案しています。さらに、そのコミュニティでの活動に際して、言葉、活動という二つの点から、方法についてアドバイスしています。

     エコロジカルな最小のコミュニティとしての家庭(家族)にフォーカスした議論・提案があった方が、より良かったと思いました。

    訳者後書きより
     著者のジェローム・リス氏は、イタリアで活躍するアメリカ出身の精神科医です。
    人を丸ごと、身体も含めて治療する身体心理療法(ボディサイコセラピー)の創始者。
    彼のエコロジカル・コミュニケーションは、彼の体験に基づいた、一人一人のリソースを最大限に活かすエコロジーの本質と、そこから生まれ得る社会的変革の力が丁寧に描かれています。

    --------------
    以下、内容のメモ。

    持続可能なグループ
    エコロジー
     環境(全体)と生物(個)の相互作用を考える学問
    エコロジーのコミュニケーションへの適用
     個人(多様性)を尊重すると同時に、グループ(環境)を尊重する。
    エコロジカル・コミュニケーション
     リソース(資源)、成長、個人性、全体性

    新しいコミュニケーションのガイドブック

    ヒエラルキー社会
     メリット
      効率がよい
     デメリット
      下からのフィードバック(応答)を柔軟に受け入れられない。

    仮説
     社会がもっと生きやすくなる変化は、「人」という資源からもたらされる。
     「人」がおのおのの資源、美質を十分に開花させたとき、変化や変革は一種の収穫のようにもたらせられる。そのための大切な原則は、「みんながそのプロセスに参加する」ことである。

    ファシリテータ
     つなぐ人
     スキル
      ・衝突を避けながら導く方法
      ・毒を生まずに刺激する方法
      ・芽を摘み取らずに統合する方法
      ・援助が窒息にならない方法
      ・大混乱の中で忍耐する方法
      ・適宜介入する方法

    ヒエラルキー・グループからエコロジカル・グループへ

    ヒエラルキーグループ(1)
     リーダーが最終的なすべての決断をする。
     メンバーは決断に携わらず、フィードバック、提案も受け取られない。
     メンバー同士のやりとりも行われない。
    ヒエラルキーグループ(2)
     リーダーが最終的なすべての決断をする。
     リーダーは一部のメンバーからの意見や提案を聞くことは聞く。
     一部のメンバー同士のやりとりも交わされる。
    ヒエラルキーとエコロジカルが混ざり合った中間的なグループ
     リーダーが大部分の決定をする。
     リーダーはほとんどすべてのメンバーの意見や提案を聞く。
     一部のメンバー間のやりとりが活発である。
    エコロジカル・グループ(1)
     リーダーの力は弱まり、ファシリテータの存在が現れてくる。
     メンバーと物事の決定プロセスを共有する。
     どのレベルにおいても相互のやりとりがある。
    エコロジカル・グループ(2)
     ファシリテータだけがグループをコーディネートしている。
     メンバーから出された提案を、メンバー全員が話し合って決定する。
     メンバー相互のあらゆるレベルで活発なやりとりが交わされる。

    つながる技術 言葉編
    コミュニケーション
     コミュニケーションを停滞させる9の罠
      ・独り占め
      ・決めつけ
      ・モラルの押しつけ
      ・批判がすぎる
      ・あいまい
      ・座りっぱなし
      ・脱線
      ・いい加減
      ・約束が守られない

     ・意図がずれている
     ・認識がずれている
     ・表現方法がずれている
     ・方針、抑制がない

     気持ちよく話し合う
     批判を上手に伝える
     柔らかくものを見る

    つながる技術 行動編
     悩みを開く
     ことを起こす、人と会う
     行動のブロックをほどく

  • 私の活動を支援してくれた実質的入門書。まずは自分から。そして人をつなぐ。コトをつなぐ。ソーシャルコミュニケーション時代に生きる私達は必須の書のように思う。

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