プロセスマインド: プロセスワークのホリスティック&多次元的アプローチ
- 春秋社 (2012年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393366370
作品紹介・あらすじ
ユング心理学をベースに、シャーマニズム、タオイズム、仏教など古今東西の叡智を量子物理学などの現代的視点に基づき融合させた臨床体系、プロセスワークの全容を示す。個人の問題から、組織内の葛藤、国家間の紛争にいたるまで、諸問題を解決へ導くヒントを満載。
感想・レビュー・書評
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なんだか分からないなりに、翻訳されているミンデルの本の大部分は読んだ気がする。で、油断していたら、2010年の"Processmind"の翻訳がいつの間にかでていた。で、早速読んでみる。
ミンデルの本では、次から次に新しい言葉がでてくるのだが、それが全く新しいコンセプトというわけでなく、「昔は、それって、◯◯といってたんじゃなかったけ?」的なものだったりする。が、ある程度、本を読んでると、その辺にも免疫はでてきて、言葉の定義についてあまり気にならなくなる。「プロセスマインドね。はい、はい、エッセンスの進化形みたいな感じね」というふうに軽く流してしまう。
さて、内容は、どうかというと、ミンデルの総集編というか、すべての統合版というか、現時点でのミンデルの考えの全体が見渡せるような内容になっている。個人的には、いろいろ読んだり、セミナーに参加したので、頭の整理になったな、というところかな?逆にいうと、「おー、そうだったのか!」的な部分は少ない。一方、初めてミンデル読む人が全体を見はらすのに良い本かというと、ちょっと展開が速すぎて、むつかしいだろうな、と思う。微妙な位置づけの本ですね。
一番面白かったのは、私たちが乗っている地面の下にはマントルがあって、地球にはコアがある。私たちが住んでいるのは、地球のほんの表面の薄い層である。という当たり前の指摘である。
そうなんですよね。下をみれば、私たちは、地球という惑星のごく薄い表皮のうえに住んでいて、そして、上をみれば、これまた薄い薄い大気圏があるだけなんですね。大きな宇宙のなかで、きわめて脆弱な環境のなかで生息しているんだな。
この吹けば飛ぶような薄い層がとりあえず存在しているという奇跡に感謝。と同時に、人間の生存基盤の無常に改めて気づく。詳細をみるコメント0件をすべて表示