鳥と人、交わりの文化誌

著者 :
  • 春秋社
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本棚登録 : 64
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393424605

作品紹介・あらすじ

いにしえより鳥は想像を喚起し、文化とも深く結びついてきた。人は鳥とどのように接してきたか。伝承やイメージに刻み込まれた姿などから、受容の歴史や人との関わりの様相を俯瞰。有史以来の接点を独自の視点で紹介。もっと鳥を知りたい愛鳥家に贈る一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 情報はたくさん書いてあるけど一冊の本としての背骨がゆるゆるで読みにくい

  •  最近,出版された同著者の本が気になったので,地元の図書館に出向いてみると,本書があったので,まずはそれを手に取ってみた。
     鳥と人との関係ならなんでも取り扱う…というスタンスで,神話から絶滅まで,いろんな世界を扱っている。それも世界全体から情報を集めていて,その情報量はすごいと思う。ちょっと欲張った感のある本だが,これを読んで気になる人は,その分野に関する専門書なりを開けばいいだろう。
     例えば,鳥が出てくるクラシックの楽曲の話が出てくるのだが,これだって,ネットを使って聞いてみることで,より,鳥と人との繋がりが見えてくるのではないかと思う。だからといって,今のわたしには,そこまでやる気はないけれども。
     また,例えば,人が直接,間接に絶滅に関わった鳥たちの姿を見たかったら,ウィキペディアで検索してみるのもいいだろう。こちらの方は,本に出てきた鳥の何種類かは検索して画像を見てみた。
     あっちもこっちもそっちも…ということで,情報過多,表面をなぞっただけ…とも言えるかも知れないけれども,「鳥と人と文化」が気になっている人への入門書と捉えたい。
     著者・細川博昭氏の本棚には,それこそ,取りに関する大量の本が並んでいるんだろうな。そんな本棚を覗いてみたいものだ。

  • 音楽と鳥のくだりは多少の興味をもって読み進められた。だが、ほんとうに「いきもの」へ敬意を払った本を読んだあとなので、特別に生態に触れるようなこともあまりない本著には、首を捻って眉間を寄せながらどうにか読み終える、という程度の反応しか示せなかった。装丁は美麗。

  • 鳥と人との歴史は、神話の中をはじめ、家畜や愛玩動物として、また音楽やダンス、デザインなど色々な事を教えてくれる存在として、人間の営みに無くてはならない存在だと色々な面から鳥を見ることで証明してくれます。犬派か猫派かと聞かれると迷いなく鳥派と答える僕ですが、犬派にも猫派にも読んでほしい、鳥は可愛いだけじゃなくて凄く面白いんだぞと思える話が盛りだくさんです

  • 雪月花、そして花鳥風月、いいですね。「鳥を識る」(2016.12)に続き、細川博昭さんの「鳥と人、交わりの文化誌」(2019.11)を読みました。古今東西、鳥と人の交わりを広く深く考察しまとめていらっしゃいます。人より鳥が先人。古代から鳥は人間の憧れ、その翼を羨み、たくさんの恩恵を受けてきた。一方でひどい目にもあわせてきた。食料に。家畜に。伝書使に。狩りの伴に。癒し(メンタルケア・リラクセーション)に。洗顔・美顔に。ペット(コンパニオンアニマル)に。セキレイ、スズメ、キジ、ハクチョウ、ウ、トビ、ツグミ、クジャク、ホトトギス、カッコウ、ツル、カラスなど、日本神話に既にたくさんの鳥たちが登場しています。イザナギとイザナミは、セグロセキレイの尾の動きから男女の交わりのヒントを得、生殖の方法を知ったとか。

  • 読みやすくてわかりやすい。鳥は人の生活の潤いや、芸術の発展にとって欠かせない存在であり、畏怖すべき存在だった。鳥が好きな人はいろいろ肯けるはず。鳥のことをあまり意識してこなかった人にこそ、ぜひ読んでほしい。

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著者プロフィール

作家。サイエンス・ライター。鳥を中心に、歴史と科学の両面から人間と動物の関係をルポルタージュするほか、先端の科学・技術を紹介する記事も執筆。おもな著作に、『鳥を識る』(春秋社)、『鳥が好きすぎて、すみません』『うちの鳥の老いじたく』(誠文堂新光社)、『知っているようで知らない鳥の話』『鳥の脳力を探る』『身近な鳥のふしぎ』『江戸時代に描かれた鳥たち』(SBクリエイティブ)、『身近な鳥のすごい辞典』『インコのひみつ』(イースト・プレス)、『大江戸飼い鳥草紙』(吉川弘文館)などがある。
日本鳥学会、ヒトと動物の関係学会、生き物文化誌学会ほか所属。

「2023年 『鳥を読む 文化鳥類学のススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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