人生、死んでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる。――村西とおる魂の言葉 (祥伝社新書)
- 祥伝社 (2020年2月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396115982
作品紹介・あらすじ
村西とおるが会得した、「生き抜く」極意
AVの帝王・村西とおる。1988年にダイヤモンド映像を設立すると、またたく間に年商100億円を突破。有名女優に囲まれ、クルーザーを保有した最盛期から一転、投資に失敗し、負債総額50億円で倒産した。その後、命すら危うい過酷な取り立て、医師に「1週間以内に死にます」と宣告された病を経て、借金完済。前述「全裸監督」やテレビ出演など、見事に復活を遂げた。そんな酸いも甘いも、天国も地獄も味わってきた男だからこそ、わかったことがある。言えることがある。いわく「どんな逆境にあっても決してあきらめてはいけない」「人生、死んでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる」。波瀾万丈、紆余曲折の人生で会得した言葉の数々。読了後には生きる勇気が湧いてくる。
※本書は、2017年にPARCO出版より刊行された『村西とおる語録集 どんな失敗の中にも希望はあるのでございます』を加筆・修正のうえ、新書化したものです。
以下、目次より
第1章 逆境の向こうにナイスな季節がやってくる
第2章 海が割れるってことがあるんだよ
第3章 死のうと思ったことは1000回くらいあります
第4章 人間だもの、大変だね
第5章 生きてるって素晴らしーい!
村西とおる
本名・草野博美、職業・AV監督。1948年、福島県生まれ。1967年、福島県立勿来工業高校卒業後に上京、バー「どん底」勤務。1970年、グロリア・インターナショナル日本支社に転職し、英語の百科事典『エンサイクロペディア』のトップセールマンとなる。1978年、テレビゲームのリース業により1年半で7億円を得る。1980年にはビニール本・裏本の制作販売に転じ、北大神田書店グループ会長に就任するが、1984年に猥褻図画販売目的所持で逮捕、全財産を失う。AV業界に進出して、1988年にダイヤモンド映像を設立、最盛期の年商は100億円。しかし1992年、衛星放送の投資に失敗、負債総額50億円で倒産する。その後、タオル販売、DVD販売、蕎麦店経営、アダルトグッズ販売などを経て借金を完済。2019年、自身がモデルとなったネットフリックスのドラマ「全裸監督」が世界的大ヒットとなる。著書に『裸の資本論』(双葉社)、『禁断の説得術 応酬話法』(祥伝社新書)などがある。
感想・レビュー・書評
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村西とおるは日本一有名なAV監督と言っても過言ではないだろう。
といっても平成時代に人達にはピンとこないかもしれないが。
波乱万丈の人生を送った、いや今も送っている監督の言葉はとても力強くナイスですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Netflix「全裸監督」視聴後に読む。「死んでしまいたいときには下を見ろ、”俺がいる。”」、なんと凄いタイトル。収録の村西とおる語録やインタビューも鬼気迫る凄みがある。まさに生きた金言。それも村西とおる氏自身が潜り抜けてきた修羅場の数々からの諦観とそれでも人に対する希望や楽観を失わない達観から生まれた血肉だからであろう。30分くらいで読めるのにグイグイ刺さってくる。おすすめ。
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やっぱり面白いです。
全裸監督も作品としては面白いですが、
この人の言葉そのものが面白い。
突き刺さります。
ファンタスティックですねー -
<目次>
はじめに
第1章 逆境の向こうにナイスな季節がやってくる
第2章 海が割れるってことがあるんだよ
第3章 死のうと思ったことは1000回くらいあります
第4章 人間だもの、大変だね
第5章 生きてるって素晴らしーい!
2020.12.26 朝活読書サロンで紹介を受ける。
http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_salon_168.html
2021.04.11 読書開始
2021.04.12 読了
2021.04.25 書評を記す
http://naokis.doorblog.jp/archives/Toru_Muranishi.html -
誰もが知る?村西とおる氏。クリスタル映像時代や「ナイスですね〜」「ゴージャスでございます」なんかのトークは僅かに記憶がある。
本書を読むに当たっては、やはり氏の足跡は簡単に知っておいた方が良いのかもしれない。というのも、本書では魂の言葉中心で、その背景や経緯が詳しく触れられていないから。
村西とおる OFFICIAL WEBSITE
http://muranishitoru.com/
村西とおる - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%91%E8%A5%BF%E3%81%A8%E3%81%8A%E3%82%8B
波瀾万丈、どん底まで落ちた…というか、“下を見ろ、俺がいる”と言えるほどの経験。酸いも甘いもの噛み分けているからこその説得力。響くなぁー。
話し上手になるには聞き上手になること、聞き上手になりたければいつもよく笑うこと。起こったことを良いこととして全て受け入れることが成功の第一歩。言葉を強くするのは経験、小学校1年生で習っているような言葉が60歳になって経験してみてようやくわかるというようなことがある。全部好きなこと、の仕事なんてない、1ミリだけ好きならそれで十分。…等々、まぁそうなんだろー(笑)。
あと、人の大切さはホント指摘の通り。大事にしたいですね。
いろんなエピソードもあって面白い。今日中に金がなければ明日に家を追い出されるという女性。3歳の息子と乳飲児をおぶって直訴…で採用される。撮影開始も隣室から幼児の泣き声…というシーンは、男優の大変さが伝わって笑えた(笑)。
しかし、文章上手いなぁー。用語も独特。 -
なんと壮絶な人生なのか。でも、これだけ熱く生きられていることが少し羨ましくも思う。引用されている言葉の一つ一つが、そこらの「名言集」の類に乗っている言葉よりも自分には刺さった。
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職業に貴賤はないと思いつつ、最初は色物で見てしまいましたが、AVという枠を越えて、酸いも甘いも知ったひとなんだなと言うのが実感でした。
一時期は年商100億円の売上から、衛星通信の投資に失敗して地獄を見る。余命宣告を受ける重病にかかる。自分なら10回は死んでいるなと思う。それでもこの人が生きてこれたのは、ひとや仕事に真っ直ぐ向き合ってきたからかなと。
ひとは生きているだけでよい。何だか、アドラーの嫌われる勇気の言葉と重なったけど、自分も最後の瞬間までそう感じたいです。 -
人間、ギリギリに追い込まれたときは、目から血が出るんですね。