謎の九州王権 (祥伝社新書)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396116248

作品紹介・あらすじ

日本史の空白地図
邪馬台国で卑弥呼が共立された2世紀末から、ヤマト王権の景行天皇・仲哀天皇による
九州侵攻が行なわれた4世紀半ばまで、北部九州にはヤマト王権とは別の王権が存在した。
本書では、これを「九州王権」として、その成立から滅亡までを追う。
九州王権はいかなる統治機構を持ち、外交を展開したのか。
その祭祀や神話とは。その後の歴史にどのような影響をもたらしたのか――。
邪馬台国の比定地を含め、史料から読み解いていく。
「謎の四世紀」と言われる、日本史の空白地図を埋める貴重なピース、それが九州王権である。
(以下、目次)
はじめに――九州に存在した王権
第一章 邪馬台国と連合国家
第二章 九州王権の誕生
第三章 統治機構
第四章 対外関係
第五章 祭祀と神話
第六章 ヤマト王権の侵攻と九州王権の滅亡
第七章 その後の九州勢力
『魏志』倭人伝・全文読み下し
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感想・レビュー・書評

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  • 「魏志倭人伝」と『古事記』『日本書紀』の記述が関連づけて考証されており、野心的に感じる。
    景行天皇、仲哀天皇、神功皇后の時代の遠征が事実であり、かつ、それらの天皇の在位中に行われていたことを前提に論述が進んでいることが特徴である。
    それらの人物が実在するという論拠はあまり語られておらず、非実在説への反論もなかったため、物足りなさを感じた。

  • 邪馬台国九州説を前提に、古事記や日本書紀に記された景行天皇・仲哀天皇による九州侵攻が行われる4世紀半ばまで、北部九州にはヤマト王権とは別の王権が存在した-と主張する書。
    かなり強引な話の展開ではあるが、九州出身者としては、とても小気味いい。が、奈良好きとしては、ヤマト政権がかなり悪く書かれているので、ちょっとアカン。

  • 20220409読了

  • 九州王権とは、纒向遺跡を中心とする畿内王権に対する呼び方で、九州にあった邪馬台国のこと。
    記紀の史料批判がガバガバで読んでてつらくなる。「九州王権」の有無の論証はほぼ無しで、「有る」という前提のうえで語る本。つまり著者がどう考えてるかは不明だが、「もしかしたらの古代史」「古代ロマンに浸りたい人にネタ提供」を目的に書かれており、学界に寄与しようとかそういうのではない。著者のプロフィールを見ると学究に属するようだが、それで信頼してはいけない。
    景行天皇や仲哀天皇、神功皇后なんかが絡んでこない部分は読めるので、邪馬台国目的ならいいのかも。その部分にも新規性は少ない。

  • 卑弥呼はやはり九州かな。

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著者プロフィール

2015年6月現在 関西大学、佛教大学非常勤講師

「2015年 『仁徳天皇 煙立つ民のかまどは賑ひにけり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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